くろほうしだけ・ばらだにのかしら
 黒法師岳・バラ谷ノ頭
登山日: 2009年11月28日(土)   標高:2067m(黒法師岳)、2010m(バラ谷ノ頭)
    累積標高差 : − m(ゲート前から1425m)


 11月28日(土)    ゲート前 6:55  → 黒法師岳登山口 8:20 
   →  主脈尾根出合 10:30 → 黒法師岳山頂 11:05(〜11:20)
   →  バラ谷ノ頭 12:20 → 黒法師岳 13:20
   →  主脈尾根出合 13:50 → 黒法師岳登山口 15:30
   →  ゲート前 16:45

 

  本日は日曜日の天気が悪かったことから、遠征はやめて久々に県内の山に登ることにしました。南アルプス深南部、日本最南の2000m峰という言葉に魅かれて黒法師岳とそこからバラ谷ノ頭に縦走することにしました。実は丸盆岳もと考えていたのですが、さすがにそこまでの時間はありませんでした。日の出が6:30頃、日の入りが16:30頃ですので、結果としてちょうど日の出ている間まるまる歩いていたことになります。

 登山口までは、152号線で水窪まで北上して水窪ダムを通り、舗装されていない道を10q弱走るとゲート前に到着します。県内だからと甘く見ていたら2時間半もかかってしまい、夜明けとともに歩く予定が大幅に狂ってしまいました。普通車でも入っていけるところですが、アクセスの悪さは否めませんね。 

【戸中山ゲート前】 
  
【林道】
 ゲート前は2台程度縦列にとめられるだけで、さらにとめる場合には100m程離れた場所になります。こことてそれほどの台数はとめられないでしょう。ただし、入山者はそれほど多くないとは思いますが。当日は幸い先に1台がとまっていただけでしたので、ゲート前にとめることができました。ちなみに、この日山中で出会ったのはこの車に乗っていた方だけでした。結局その日は2台だけでした。

 ゲート前に到着した時には6時半過ぎで既に夜が明けていましたので、急いで準備をして出発です。最初はしばらく林道が続いて迷うことがないので、暗いうちから歩き始めたいと思っていたのですがね。道は一部舗装されている部分もあり、車でも十分入って行けるような道でした。実際途中から次々と工事の車が入ってきていましたね。 
 
【黒法師岳丸盆岳登山口】

【林道途中の滝】

 【登山口】
 林道は6q程を400m程度高度を上げながら進んでいきます。途中いくつかの立派な滝を見かけました。1時間半程歩くと、ようやく黒法師岳登山口の案内があり、登山道に入ります。ここで少し休憩をして念のためスパッツを装着しました。 
 登山道はいきなり急登から始まります。急登と言っても登り始めにしてはという意味で特に問題はありませんが、長い林道歩きの後だったために少し足に応えます。

 視界が開ける場所では、鎌崩ノ頭から不動岳につながる山々が見えました。黒法師岳に近づくと鎌崩ノ頭から不動岳はほぼ一直線になってしまうのでこのあたりからが一番並んでよく見えるかもしれません。

 途中南側が崩落している箇所がありました。落ちるような心配はありませんが、自然の猛威というものを感じさせられますね。
 
 
【急登が続く】
 
【左:不動岳 右:鎌崩ノ頭】 
  
【樹林帯を進む】

【南側が崩落している登山道】
 上り続けていた登山道も、1500〜1550mあたりには鞍部があるため、ちょうど休憩ポイントには良かったですね。その後は再び上りが続きます。

 登るにつれて鎌崩がはっきりと見えてきますが、いかにここが厳しい場所かを感じさせられますね。ここを縦走するのは相当厳しいそうです。

 樹林帯の足元にササが広がり始めて、深南部の雰囲気が出てきた(?)でしょうかね。ササは低いのでササが障害になることはありませんが、あちらこちらにある倒木が厄介でしたね。小さいのは足に引っ掛けやすいですし、大きいのは道をわかりにくくしています。

【鎌崩】 
 
【低いササが広がっている】
 
【弁当転がし】
 そのうちササがなくなって、急なザレた道が続きます。きちんと足を置いていかないと上りでも滑ってしまうくらい急でした。しばらく登って「弁当転がし」と書いた立派な看板が出てくると、稜線までもうすぐです。それにしても、本日見た中では一番新しく立派であったこの看板は何なのでしょうね。

 最後登りきると尾根出合に到着です。このあたりから再びササが広がっていて、黒法師岳と丸盆岳の分岐になっています。ちなみに、この分岐から等高尾根に入って行くところはわかりにくいらしいので、ガスっている時などは帰る時に注意です。ただし、ここから登って来た人はだいたいわかるとは思いますがね。縦走などでここから下りる人は、つまり初見の人はわかりにくいということでしょう。  
 
【尾根出合直下】
  
【黒法師岳丸盆岳分岐】
 
【黒法師岳】

【ササの道】 

【少し深い所:ササ泳ぎ体験?】
 稜線に出ると見事な黒法師岳を見ることができます。(写真は逆光で見辛いですが)ササは一部を除いて基本的に膝下なので歩くのに問題はありません。ただし、湿っていてかなり滑るのと、見えない倒木があって足を引っ掛けるのが大変でした。道が少し切れていた場所では滑り落ちそう(少し大げさですが)にもなりました。

【あちらこちらにある倒木】 
 
【道がない・・・】
 
【尾根出合付近を見下ろす】

【黒法師岳山頂とバラ谷ノ頭への分岐】 
 途中からほとんど踏み跡の見えない道に入ります。かすかな跡をたどりササ原を突っ切って急坂を登ってトラバース気味に尾根に乗ります。実は帰りに見てみると、ササ原の端にはっきりした道がありました。倒木がごろごろしていたので歩きやすいとは言えませんでしたがね。

 尾根に乗るとザレたところを登ります。しばらくすると黒法師岳山頂とバラ谷ノ頭への分岐が現れます。このへんからササ道ですが、山頂まではすぐです。なお、山頂は展望がなく、分岐手前あたりが割と展望が開けていました。

 山頂は展望がありませんが、広々としていてのんびりするにはいいですね。ちなみに、マニアには有名な(?)×印の三角点がここにはあります。通常は+ですよね。
 
【黒法師岳山頂】 

【×印三角点】  

【大無間山】  

【前黒法師岳:黒法師岳から縦走可能】  

【中央奥の雲に隠れたあたりが光岳? 右奥:大根沢山】   

【バラ谷ノ頭】
 山頂で少し休憩した後バラ谷ノ頭へ向かいます。分岐あたりからは見事な山が見えますし、ルートもわかりやすそうに見えます。しかし、下り始めてみると黒法師岳までの膝下のササと違って、結構深いうえに、滑って何度も転ぶ始末でした。撤退も頭によぎりましたが、鞍部まで行けば浅いはずということでなんとか下ります。実際、ササが深いのはこの斜面だけのようでした。

 鞍部では、ササの感触を確かめつつ道なき道を進みます。向かっている方向が間違っていなければいいと思うまでは、不安で不安で仕方がなかったですね。歩きやすいですが相変わらず倒木に注意で、何度か足を引っ掛けました。途中水たまりが何箇所かあるのですが、鹿の水場になっているようで鹿が4〜5頭程いて私が近づくとさっと逃げて行きました。このあたりの踏み跡のように思えたものは獣道なのかもしれません。

【黒法師岳からの下り】 
 
【黒法師岳・丸盆岳を振り返って】

【鞍部からバラ谷ノ頭】  
 鞍部を過ぎるとバラ谷の頭への上りになります。ここは結構な急登になっていて手こずりました。ササはかなり滑るのでザレた場所との境をうまく使えば登りやすいかもしれません。もちろん滑落しないように注意してですが・・・。
 ようやく登りますがどこが山頂なのかわかりません。数分程歩くと切り開かれた場所があり、山頂に到着です。正確にはここは最高点ではないようですがね。
 
【水たまり】
 
【山頂を確認】
 
【黒法師岳を背後に:バラ谷ノ頭山頂】  

【左:黒法師岳 中央奥:朝日岳 右:前黒法師岳】   

【黒法師岳への上り】   
 山頂はなかなかの展望で、思ったよりいろいろな山を見ることができました。まだ帰り道も長いのでしばし休憩の後、まずは黒法師岳に戻ります。鞍部まで慎重に下り、黒法師岳への上りまでは慣れてきたせいか割とすんなり進みます。

 問題はこの上りです。滑ることに対してはひたすらササをつかみながら上がって行くことで対応します。途中からは、頭も出なくなるので方向だけは間違えないように(一直線なので間違えることはないと思いますが)ひたすらササの中を進んで行きます。 頭が出た時には多少ずれていましたが、なんとか黒法師岳まで戻ることができました。
 そのまま尾根出合まで戻ります。到着が14時で丸盆岳への往復をどうするか悩みましたが、結局断念して下ることにします。往復に2時間かかるということでしたので、下る途中に日が暮れてしまうのですよね。尾根出合までは往復で7時間かかるため、行っておきたいという思いも強く本当にどうするのか悩みましたよ。
 
 等高尾根の下りは上りが急でしたので、当然急なものになります。登山道が急なため、普通の斜面との区別が一部つきにくかったですね。また、ザレている場所が多く、ずるずる下って行ったところもありました。また、長時間歩いてきたせいかササ原を歩いたせいかわかりませんが足の疲労も結構なものでしたが、小刻みに休憩をとってなんとか登山口に到着です。
 
【尾根出合から丸盆岳】  
 
【登山口へ】  

【紅葉】   
 登山口まで下れば、後はなだらかに下っている林道歩きだけだと思っていたのですが、この6q程の林道歩きが疲労した足にはかなり応えました。それと、足以上に肩の方もかなり痛い状態で、最後は本当になんとか到着という感じでした。ちなみに、この時にもう1人の方に自転車で抜かれました。そんな手もあったのですね(笑)ただ、行きは押して行かないといけない部分もあり楽ではないとは思いますが。

 今回は、初心者向けの山であるにも関わらずササ原を中心に厳しい山行になりました。もちろんバラ谷ノ頭への縦走を入れたのが大きかったとは思いますがね。結局、ほぼ日の出から日の入りまで歩くことになりました。 厳しかったとはいえ、ササ原やむき出しの崩壊地など、人を寄せ付けない独特の雰囲気を持った南アルプス深南部の醍醐味を僅かでも感じることができたのはいい経験になりました。また来年、このあたりの山にチャレンジしたいですね。
 


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