はっきょうがたけ・しゃかがたけ
 八経ヶ岳・釈迦ヶ岳
  登山日: 2010年5月30日(日) 〜5月31日(月)
  標高:1895m(弥山)1915m(八経ヶ岳)1805m(仏生ヶ岳)1779m(孔雀岳)1800m(釈迦ヶ岳) 
  累積標高差 : − m(行者還トンネル西口から八経ヶ岳まで815m)


 5月30日(日)    行者還トンネル西口 5:40 → 奥駆道出合 6:40
   →  弥山 8:30(〜45) → 八経ヶ岳 9:10
   →  舟の峠 11:15(〜40) → 楊子の宿 12:10(〜30)
   →  仏生ヶ岳 13:10 → 孔雀岳 14:00
   →  釈迦ヶ岳 15:15(〜30) → 孔雀岳 16:30 
   →  仏生ヶ岳分岐 17:15 → 楊子の宿 17:50
5月31日(月)     楊子の宿 5:30 → 舟の峠 6:05 → 八経ヶ岳 7:50
   →  弥山 8:10 → 奥駆道出合 9:25(〜40)
   →  行者還トンネル西口 10:15

 

 本日から1泊2日で八経ヶ岳から釈迦ヶ岳の縦走ピストンをします。それぞれ単独の山として登れば、日帰りでかつそこそこの時間で登ることができるわけですが、今回は初めての小屋泊にチャレンジしようということでこのようなルートをとってみることにしたのでした。

 初めての山中での1泊ということで、準備万端と言いたいところでしたが、前日山上ヶ岳・稲村ヶ岳から大台ヶ原と無理な回り方をしてしまったため、コンビニにも日帰り温泉にも寄ることができないまま登山口となる行者還トンネル西口に駐車して、そのまま車中泊をしたのでした。

【行者還トンネル西口】 
  
【登山口】
 夜が明ける頃になると車が次々と入ってきます。ここは八経ヶ岳へ登る最短の登山口になりますので、結構日帰りの方も多いのでしょう。準備ができたら出発です。出発時には既に夜が明けていました。

 トンネル手前にある登山口から登って行きます。最初は平坦な道ですが、やがて急な登りになります。稜線に出るまではひたすら登って行くことになります。今回は避難小屋で1泊することから、寝袋や食料、水なども結構担いでいたので、この登りは本当に応えましたね。きれいなシャクナゲが咲いていましたが、とても鑑賞するような余裕はありませんでした。

【最初は平坦な道】 

【樹林帯を登る】 
 
【奥駆道出合】
 それでも1時間程歩くとようやく奥駆道出合です。ここで、縦走ルートと合流して稜線歩きとなります。しばらくはなだらかな道が続きますのでほっと一息です。ただし、ザックの重さはなだらかな道でも結構効いてきますね。

 しばらく緩やかに上って行くと弁天の森と呼ばれる場所があって三角点もあります。ここがちょうど標高1600mのようです。少し休憩をした後先に進みます。弁天の森からは一旦緩やかに下って行きます。しばらく歩いていると少し開けている場所があって、八経ヶ岳と弥山を見ることができました。弥山は標高こそ八経ヶ岳に譲りますが、本当にどっしりとした山容をもった山ですね。
   
 【弁天の森】   
【弁天の森の三角点】
 
【樹林帯の合間より八経ヶ岳と弥山】 
 
【徐々に上りへ】 
 
【木の階段】

【前日に登った稲村ヶ岳〜山上ヶ岳の山並み】 
 【ようやく山頂部へ】  やがて弥山の麓あたりに達すると徐々に上りに入って行きます。九十九折れに登って行きますので急坂こそありませんが、奥駆道出合までの上りと同様に重い荷物を担いでの上りは応えました。途中からは結構木の階段があり、よく整備されています。

 長く感じた登りでしたがようやく弥山小屋が見え山頂部に到着です。ここには立派な看板と弥山小屋があります。小屋の奥には鳥居があって緩やかな上りになっており、これを登ったところが弥山の山頂になるようで神社がありました。ここで一休みした後八経ヶ岳に向かいます。

【弥山山頂看板】 

【山頂の神社】

【弥山からの八経ヶ岳】  

【弥山小屋】

【オオヤマレンゲ保全対策用柵】 

【八経ヶ岳山頂】
 八経ヶ岳へはまず鞍部まで下って行きます。下った後は緩やかな上りになります。途中オオヤマレンゲの保全対策用ということで柵がありました。ここは、自分で開けて入って行くことになります。この柵の中をしばらく歩き柵から出ると、間もなく八経ヶ岳山頂に到着です。山頂はあまり広くはありませんので、大勢の人が登ると山頂は溢れかえってしまうかもしれませんね。

 1日目は長丁場になりますので、一通りの写真を撮ったら先に進むことにします。実は、ここから先はあまり整備されていないのではという不安がありました。

【山頂看板】

【弥山を振り返って】 

【弥山辻】
 八経ヶ岳からは緩やかな道を下って行きます。登山道は思ったよりもしっかりしていて問題なく進んで行くことができます。しばらく歩くと弥山辻の分岐に到着です。ここでは、狼平方面からの道と合流します。

 ここからは、南に方向を変えて明星ヶ岳を巻きながら進みます。尾根に下って行くあたりでは視界が開けるのですが、仏生ヶ岳から釈迦ヶ岳の付近にはガスがかかっているようでした。ガスで道がわかりにくくならなければといったところでしょうか。
 
【これから下って行く尾根と奥に釈迦岳】 

【樹林帯の道】

 尾根道に入ってからも道ははっきりしています。樹林帯の中でも、生い茂っているわけではないので奥まで見通せますし、土の歩きやすい道でしたので、ザックが重くてきつかった割には快適に歩くことができたのではないでしょうか。

 ただし、この後もあるのですが、ところどころ登山道の脇が崩落している箇所があるので、その場所だけは要注意ですね。ちなみに、崩落箇所の脇を下るところが1箇所あって道が少しわかりにくいので、釈迦ヶ岳の周辺を除くと最も注意すべき場所の1つと言えるでしょう。

【稜線と右手に七面山】 

【八経ヶ岳を振り返る】 

【右手が崩れた場所】 

【バイケイソウ畑の道】  
 それにしても、この七面山に伸びる支稜線は独特の形を作っていますね。2本の角が伸びているようです。独特の姿を持っているので、この山はどこから見ても、すぐにその山とわかりました。

 尾根道を進んで行くとバイケイソウをいっぱい見ることができました。これだけ並んでいると、畑に植えられた野菜のようですね。やがて、舟ノ峠に到着しましたので、お昼をとることにしました。

 本日は長丁場になりますので、お昼をとったら先に進みます。

【舟ノ峠】    

【楊枝ノ森への上り】   

【気持ちのいい尾根道】
 

【楊子ノ宿分岐】   
 歩いていると間もなく楊枝の森への上りにさしかかります。これを越えてさらに歩いて行って、最後右側の崩れた場所を慎重に歩いて行くと分岐があります。これを左手に下ったところに本日の宿である楊子ノ宿があります。避難小屋とはいえきれいな小屋ですね。まだ、誰も来ていないようでしたので、1階の片隅に必要な荷物以外は置いて釈迦ヶ岳に向かいます。

 荷物が軽くなったので快調にと言いたいところですが、ここまででかなりの体力を消耗してしまったようで、思った程ペースは上がりませんでした。

【楊子の宿】 

【樹林帯の上り】

【仏生ヶ岳分岐】

【仏生ヶ岳山頂】
 楊子ノ宿からはしばらく上りになります。仏生ヶ岳をぐるっと回り込むように歩いて行くと、やがて仏生ヶ岳分岐がありますので、山頂に向かいます。ここは、一部道がはっきりしませんが、目印のテープがありますので問題ないでしょう。やがて山頂に到着です。再び元の分岐に戻ります。なお、この山頂から先にも目印のテープがついているので要注意です。後で、楊子ノ宿で会ったおじさんの話ではこのテープに沿って進んで大変だったそうです。

 分岐からは、再び釈迦ヶ岳へ向けて歩いて行きます。相変わらず稜線にガスがかかっているの気になるところです。 

【完全にガスの中にある稜線の道】  

【ガスの中の道】    

【烏の水】  
 
【ササ原の道】   

【孔雀岳】
 仏生ヶ岳分岐から歩いて行くとやがてなだらかな道になります。ここから孔雀岳を目指すわけですが、このあたりはガスっていたこともあって道が少しわかりにくかったです。踏み後と目印を丁寧にたどれば大丈夫ですが、それまでの道と比較するとわかりにくいので少し注意が必要でしょう。

 この場所を抜けると烏の水に到着です。水はきちんと出ていておいしい水をいただくことができました。この場所では帰りにもお世話になりました。

 さらに進んで行くと孔雀岳を示す看板がありました。ちょっと上がって行くと孔雀ノ覗と呼ばれる場所がありましたがガスのために何も見えませんでした。

【孔雀ノ覗】  

【岩と岩の間を見下ろす】

【大岩を振り返って】   
 
【鎖場】

【右に傾いている岩場の道】   
 孔雀岳からガスに覆われたササ原を歩いて行くと、やがて巨岩の連なる岩場に入って行きます。基本的に大岩は巻いて行くので問題ないのですが、ところどころで鎖場があるのと、道を外すと崖になっているので要注意です。自分も一箇所行き止まりであるにも関わらず下る場所を探していました。晴れていれば展望所であることがわかるのでしょうが、ガスのある時は踏み跡がしっかりあるだけに下ろうとしてしまって怖かったですね。

 その後も、崖の方に傾いている岩場の道などもあったので注意して歩きます。ここは濡れていなければ問題ないとは思いますが。とにかく、ガスっているために次から次へと岩が湧いてくるような感じで慎重に歩かざるをえませんでした。 

【ガスの中から次々巨岩が】 

【山頂の様子】 

【釈迦ヶ岳山頂】  
 さらに進んで行って、最後は急登を登って行くとようやく釈迦ヶ岳に到着です。実はガイドのコースタイムの見方を間違えていたために、コースタイムよりも速く歩いていたにも関わらず既に午後3時を回っていました。

 山頂には山名の由来ともいえる釈迦如来の銅像があります。登山者を暖かく見守ってくれているのでしょうか。山頂に到着して間もなく、それまでは完全にガスっていたにも関わらず突然明るくなって太陽が現れたのです。冷静に考えれば、ガスは稜線ぎりぎりまできている状態だったので晴れることもあるのでしょうが、あまりのタイミングに奇跡のようなものを感じてしましました。

【突然太陽が】   

【鎖場の花】   

【釈迦如来像】  
 山頂でのんびりしたいところですが、順調に戻っても日没間際であることから、少し休憩したら帰路につきました。岩場を慎重に下って、孔雀岳、仏生ヶ岳付近を通って午後6時前にようやく楊子の宿まで戻ってくることができました。午前中は重い荷物を担いでいたことを考えるとよく歩いた1日でした。

 小屋のそばには水場があって、小屋の奥を下って行くと2箇所あります。なかなかおいしい水でした。宿には既に2名の方がいて、夜遅くまで山談話をしました。あれこれ山の話をするのは楽しいものです。夜は結構冷え込みましたがシュラフのおかげでよく眠ることができました。こうして、初めての山小屋での一晩が過ぎて行きました。

【ようやく楊子の宿へ】   
 
【楊子の宿水場 付近にもう1箇所あり】  
 
 
【霧のかかった森】   
 2日目は行程に余裕があるのでのんびりとと言いたいところですが、他の2人の方が早出だったのと、早い時間に帰路に着いたほうが渋滞に巻き込まれませんので5時半ころには出発しました。

 当初は御来光ということも考えていたのですが、小屋は完全にガスに包まれていたので見ることはできませんでした。早朝のガスの少し残った中を歩いて行きます。

【早朝の稜線の景色】     

【早朝の稜線の景色2】 

【岩山を見上げて】 

【七面山】     
 少しガスが残ったところに差し込む朝日はなかなか神秘的な感じで見ていて飽きませんでした。やがて日が上がってくると同時にガスの中を抜けることができました。

 その後も順調に戻って行きます。崩壊箇所の脇を上る箇所は、下り(昨日)の時はわかりやすかったものの、上りは少しわかりにくかったですね。自分の場合には昨日に下ってきていたので問題ありませんでしたが。

 稜線を歩いて明星ヶ岳を巻き、弥山辻、八経ヶ岳、弥山と再び通って行きます。そして、奥駆道出合に到着です。

【崩壊箇所の脇を下る道を見下ろして】    
 
【再び八経ヶ岳山頂】   

【奥駆道出合】    
 実は、今回の山行では是非シロヤシオが見たいと思っていたのですが、上りでは余裕がなかったせいか見ることができませんでした。下りでは、時間的に余裕があるのでじっくり探すことにしました。

 すると、シロヤシオもシャクナゲも随所に見ることができました。シャクナゲは上りでもいっぱい咲いているのに気づきましたが、シロヤシオがこれほど咲いているとは思いませんでした。結構高い木に咲いているものも多いです。これだけのシロヤシオを見ることができて本当に良かったです。

【シロヤシオ】  

【シロヤシオの群落】     

【シャクナゲ】  
 
【シャクナゲの群落】

【木の高い位置に咲き誇るシロヤシオ】 

【登山口付近の直線の道】  
 シロヤシオを見終わった頃、沢を渡ってしばらく歩いて行くと登山口である行者還トンネル西口に到着です。無事に早い時間に戻ってくることができました。

 今回は初めての小屋泊ということで慣れない面も結構ありましたが、思ったよりはきちんと準備して行けていたのではないでしょうか。ただし、このザックの重さは今の自分には厳しく、楊子ノ宿までに結構な体力を消費してしまいました。ただ、それでも歩ききったことはよい経験になったのではないかと思います。
 今回八経ヶ岳から釈迦ヶ岳の間を縦走したわけですが、割と道は歩きやすく、眺めもよくて充実した山行になりました。これは、それぞれ日帰りで登っていたら体験することができなかったでしょう。また、下山時にはまとまったシロヤシオを見ることができました。これほどまとまったシロヤシオを見たのは初めてでした。

 初めての1泊2日ということで、今回の経験を生かして今後とも山中での泊付き登山にチャレンジできたらと思っています。

【登山口へ】   
 


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