だいむげんざん
 大無間山
登山日: 2010年6月5日(土)   標高:2329m(大無間山)、2150m(小無間山)
    累積標高差 : 約2150m(駐車場から約1670m)




 6月5日(土)    田代駐車場 4:40 → 雷段 5:25 → 小無間小屋 7:10
   →  小無間山 9:05 → 中無間山 9:45 → 展望地 10:20(〜45)
   →  大無間山山頂 10:55 → 中無間山 11:40 → 小無間山 12:15
   →  小無間小屋 13:45 → 雷段 14:35 → 田代駐車場 15:05

 

 本日は大無間山に登ります。静岡市内にある山として(それを言ってしまうと南アルプス南部は全てそうなのですが)、今年の日帰り登山の天王山としてこの時期に登っておきたいと思っていたのでした。実は先週登る予定だったのですが、天気が悪かったので今週になりました。かなり雪解けが進んでいましたので、結果としては今週で良かったのかもしれません。

 今週はマイカーがないので、ナビやETCのない車になります。そういう意味でも土地勘のあるこの山は好都合だったかもしれません。午前2時頃家を出発して、一回集落へ入る道に誤って入りましたが、午前3時半には登山拠点となるてしゃまんくの里駐車場に入れました。 

【てしゃまんくの里駐車場】 
  
【県道沿いを左折】
 10台ほど駐車可能ですが、既に半分以上が埋まっていました。結構県外からもきていて、さすが二百名山だなといったところでしょうか。この駐車場には、きれいなトイレがあるので車中泊をするにも便利かもしれません。

 大無間山へのルートはこの田代からのルートのみで、他の寸又川林道からのルートなどはとても一般的とはいえないルートでしょう。この田代からのルートも、ガイドを見ると12〜15時間程度のコースタイムが設定されておりかなり長丁場になることが想定されます。累積標高も2000mは超えており、体力をどれだけ温存できるかが課題になります。 

【T字路を右折 消えかかった木の看板】 

【諏訪の水】 
 
【諏訪神社入口】
 歩くことに専念するために、荷物を軽くするためにデジタル一眼を持って行くのをやめようと思ったのですが、結局持って行くことにしてしまいました。長いコースになりますが、展望のある箇所は極めて限られています。それでも、良い展望に巡りあったらと思ってしまうのですよね。

 拠点となる駐車場からは、まず県道を北に進み最初の角を左折します。突きあたりを右折すると間もなく諏訪の水があります。山中には水場がないようですので、ここが最初で最後の水場になるでしょう。水場のすぐ隣に諏訪神社への入口となる階段と鳥居がありますので、入って行きます。 
 
【神社への道】 
 
【林道出合 大無間入口看板】
 
【登山道と登山届ポスト】 
 鳥居の奥の道を歩いて行きます。なだらかに上って行く道となっていて、途中林道を渡ってさらに進んで行きます。やがて登山届提出用のポストがあって、その手前左が登山道になっています。なお、この登山道を通り過ぎてまっすぐに進むと神社があるようです。

 登山道はしばらく雑木林や植林地の中を歩いて行きます。道ははっきりしていますし、なだらかですので気持ち良く歩いて行きます。やがて、雷段に到着です。雷段からは右手に入って行きます。雷段からも、しばらくはそれまでと同じような道が続きます。作業道との分岐がありますが、ロープが張られていますので問題ないでしょう。
 
【植林地の間の道】

【雷段 奥を右手に進む】  

【雷段案内】 

【作業道との分岐 登山道は右手に】

【尾根への九十九折れの道】
 やがて、木がまばらになってきたあたりでは、一旦尾根を巻いた後、九十九折れに尾根に登って再び尾根に取りつくようです。地形図の登山道とは若干違うようですが、一本道でわかりやすい道ですので問題はないでしょう。

 尾根にのった後は、しばらくはなだらかな道を進み、やがて急な上りになります。基本的にテープや踏み跡があるのでわかりやすいとは思いますが、下山時は誤った方向に下らないように注意した方がいいかもしれません。このあたりで、単独の女性の方を抜きました。まだ若そうな方で、大無間山を目指すなんて渋いですね。

【尾根道を進む】

【尾根出合を振り返って】 

【ツツジ】

 やがて南西方向からつながる尾根と合わさります。ガイドなどでは下山時注意とありましたが、道がはっきりしているので問題なさそうです。ツツジもこのあたりから単調な登山道に彩りを添えてくれます。
 ちなみに、このあたりでは長丁場になるからといって、朝食を摂り過ぎたのがたたってお腹の調子が悪くて大変でした。

 さらに上って行くとぱっと開けて広々とした場所に出ます。ここからは今日初めて大無間山を見ることができました。この広場はキャンプ地になっているようです。

【小無間小屋手前の広場から大無間山】 

【小屋手前の三角点】
 
【小無間小屋】

【避難小屋内部】 
 さらに進んで行くと、三角点があり、避難小屋である小無間小屋があります。ここまで前日に入ってから登る人も多いようです。小屋の内部はさっぱりとしています。あまり大人数は収容できなさそうですね。

 小無間山への上りにはP1〜P4までがあって、厳しいアップダウンが続きます。累積標高があるのは、ここのアップダウンが大きいからでしょう。この小無間小屋付近がP4になるようです。ここからは、一旦鞍部に下って行きます。
 

【イワカガミ1】    

【イワカガミ2】   

【小無間山への登山道】 
 それまでの道とは一変して、木の根やら岩やらの間を通る道が増えてきます。また、通常の道もザレたところがあって足場には注意しながら進みます。それと同時に、このあたりはイワカガミの群生地らしく、はっきり覚えていないのですがP2くらいまで断続的にイワカガミを見ることができました。ちょうどいい時期だったようで、目を楽しませてくれましたね。

 一旦下った後P3に向けて登って行きます。岩をよじ登るような場所を経てP3付近に到達します。P3そのものは右に巻いてそのまま下って行きます。ここはザレた道になっていますので慎重に下って行きます。

【P3付近】  

【P3からのザレた下り】 

【P3下りからの小無間山】 

【鞍部からP3側の岩場を振り返って】 

【P2への上り】  
 途中で小無間山を見ることができます。手前にはいくつかのピークが見えますね。鞍部に下る手前に岩壁があってロープがあります。ここは、垂直に近いため少し苦労しました。とはいえ、それほどの高さではないのが救いですが。帰りの上りも少しロープに体重をかけて上りました。

 ここからは再びP2に向かって上ります。P2に上った後は再び下ってP1に上ります。P2からP1までの距離はそれほどありません。P1をどんどん下って行くと、小無間山への最後の上りになります。この鞍部の標高は1900mもなく、小無間小屋から100mも上がっていません。いかにアップダウンが激しいかを物語っていますね。

【P1への道】  

【P1付近】  

【南側崩壊地 奥に北側崩壊地】    

【小無間山】  

【北側崩壊地】   
 鞍部は開けていて、目前に南側大崩壊地を見ることができます。旧登山道は一部飲みこまれてしまっているようで迫力がありますね。また、少し先の北側の崩壊地や小無間山全体を眺めることができます。小無間山のそそり立つ姿を見ているとここからの250m以上の上りは結構厳しそうです。

 南側の大崩壊地は一部旧登山道を使いつつ、崩壊地から離れた場所を歩いて行きます。崩壊地に近付かないことを心掛ければ問題ないでしょう。問題はその後で、大きな岩のある場所を巻いてしまったのです。
 
 【直登(岩を越える)が正しい道(下山時撮影)】    
【崩壊地からの眺め】   
 
【P1を振り返って】  
 岩を巻いたところも、踏み跡は濃く残っていて尾根脇の急斜面から踏み跡が薄くなっています。先も踏み跡はあるのですが、あまりに足元がもろく急なため引き返します。やがて、岩を過ぎたあたりの場所まで戻ると、尾根にとりつく道が見えたのでガレの急登、本道に戻ることができました。つまり、岩を越える(正確には岩の間を通る)か少し巻いてとりつくのが正しいルートです。他の方のサイトでここは注意とあったのに間違ってしまったのは悔しかったですね。

 ガレの縁の急登を上って行く途中で振り返ると、南アルプスの山々やP1を眺めることができました。下山時のP1〜4の上り返しも結構厳しそうです。 

【木の根をよじ上って行く(下山時撮影)】   

【山頂直下(下山時撮影)】  

【小無間山山頂】   
 ガレの縁を上った後は、ひたすら急登が続きます。木の根に捕まって上って行く場所も結構ありました。進むべき方向ははっきりしているのですが、2ルートから進める場所もあって、上りでは問題なかったのですが、下りで霧が出てきた時に迷ってしまいました。ちょっと厳しいと思われる場所にも踏み跡がありますので、下る道を考えながら上った方がいいかもしれません。この時は上るのに必死であまり道を覚えておかなかったのが失敗でした。

 急登を終えると、少し坂がなだらかになってさらに上って行きます。このあたりで、1人に追いつき、P3付近で写真を撮っていた時に抜かれた人を見つけることができました。このお二方とは、山頂まで抜きつ抜かれつでした。 
 ようやく小無間山山頂に到着です。先行している若い方は既に山頂にはおらず、途中で追いついた年配の方は、写真を撮りあった後すぐに出発されました。長丁場のコースだけあって、歩くのに専念している方が多かった気がします。

 小無間山からは気持ちのよい稜線の道を歩いて行きます。小無間山までの上りを忘れてしまうような歩きやすい道です。テープ、踏み跡ともにそれなりにあるので問題ないでしょうが、時々わかりにくい場所もあるので慎重に進んで行きます。倒木を越える場所は少しわかりにくかったですね。お二方と抜きつ抜かれつだったのは幸いだったと思います。
 
【歩きやすい稜線の道】   

【唐松谷ノ頭からの大無間山 左奥に風イラズ(1990m)】     

【唐松谷ノ頭から崩壊地を見る】  

【倒木を越えて行く場所も】    

【樹間からの南アルプス】  

【中無間山山頂(関ノ沢ノ頭】  
 途中唐松谷ノ頭からは見事な大無間山を見ることができました。田代からのルートでは、ここが一番の大無間山の展望所になるでしょう。このどっしりとした姿を眼前に見て本当に来て良かったなと思ったのでした。ただし、足元は大崩壊地ですので近寄り過ぎないように注意です。

 南アルプス方面も樹々の間からちらちら見えるのですが、見事なまでの樹林帯が続いていますので、山頂付近までお預けとなります。やがて中無間山山頂に到着です。案内板がなければ山頂だとは気付きませんね。ガイドでは北の尾根に入らないよう注意とありますが、ロープが張ってあったので問題はありませんでした。ロープがないとそのまま進んでしまいそうですね。ここでは、南西方向に向きを変えて進んで行きます。    

【樹林帯を進む】   
 
【二重山稜 右手の尾根に移る】

【緩やかな上り】   
 中無間山から先の道もだいたいわかりますが、少々踏み跡が薄かったような気がします。今回は先行者がいたので普通に進んで行けました。

 やがて、今回の重要ポイントである二重山稜にさしかかりました。尾根を乗り換える場所で残雪が残っているとわかりにくいとのことでしたが、ちょうど雪がなくなってわかりやすくなっていたのは好都合でした。テープもあって思っていたよりもわかりやすかったです。

 その後は緩やかな上りが続きます。道がわかりにくかったですが、方向さえ間違えなければ大丈夫だと思われます。
 

【木の根の急登】 

【岩場の展望所】 

【左に池口岳 中央に光岳・イザルヶ岳 右端に聖岳 中央左手前に大根沢山】  

【池口岳の双耳峰】   

【中央に光岳と右にイザルヶ岳】   

【聖岳〜悪沢岳の展望 既に一部は雲の中へ】   

【残雪の残った道】  
 緩やかな上りを歩いていると岩場のような場所が出て来て木の根の急登があります。ここを上って間もなく展望所がありました。ガイドにのっている山頂手前の展望所とはここのことではなかったのですが、ここからも十分な眺めを得ることができました。今までの中で一番近くから南アルプスの山々を見ることができて満足です。聖岳からの3000m級はどんどん雲の中に隠れて行ってしまったのが残念でしたが、完全に隠れる前に見られたのは幸いでした。

 さらに歩いて行くと、再び樹林帯に入って残雪の残った場所もちらほら出て来ます。やがて、木々の間の狭い道を歩いているとぱっと視界が開けました。

【山頂直下の展望所から】   

【雪に埋もれた箇所】  
 大根沢山がすっきりと見えるこちらが、本当の山頂直下の展望所のようです。大根沢山以外は岩場の展望所でも同じように見られるようです。ただ、この僅かな時間で聖岳方面は雲の中に入ってしまいました。

 この展望所から山頂まではもう間もなくですが、このあたりはまだ結構雪に埋まっていて、一部夏道を巻いて雪のないところを通りながら山頂へ向かいました。もう少し残雪が残っていたら、かなり歩きにくかったでしょうね。

 山頂直下の縦走ルートとの分岐を経てようやく大無間山山頂に到着です。展望所で時間を潰しましたので、お二方の後に到着となりました。

【山頂直下の縦走ルート分岐】   
 
【山頂の様子】  

【大無間山山頂】  
 展望所で十分休んでいましたので、少し休憩をした後下山を開始です。雨が降る程ではないにせよ霧が出始めていたのが気になったのです。山頂直下の雪の残った場所だけ気をつけて快調に下って行きます。途中、見事な大無間山の見えた唐松谷ノ頭はすっかり霧の中でした。

 やがて、小無間山まで順調に到達です。ここからは、今回の山行のキーポイントになるかなと思っていた小無間山からの下りですが、順調に下っていたと思っていたものの、ガレの縁の手前で迷いました。いろいろな方向についていた足跡に惑わされてしまったようです。幸い霧の合間にガレの縁が見えましたので、道をトラバースして本道に戻ることができました。
 
【一等三角点】   
 
【唐松谷ノ頭の展望も霧の中】   

【P1は霧の中に】    
  小無間山への上り下りが鍵になるとは思っていたものの、結局上りでも下りでも道を誤ることになりました。他の方の山行記で道を誤ったという記録は見なかったので、普通に登っていれば大丈夫だとは思いますが、注意するにこしたことはないのかもしれません。

 その後は順調にと思ったのですが、P3付近で転んでストックを真っ二つにしてしまう状況で、その後も2度程転んでしまう有様でした。随所にあった木の根に足を滑らせたようです。ストックは1本のまま、左手と右足首を痛めながらの下りとなります。その後は慎重に慎重に歩いて、新緑の緑に癒されつつなんとか下山できました。
 
【新緑の木々に囲まれながら】   
 帰りの小無間小屋を過ぎたところでは、上りで追い抜いた単独の女性の方がいて今回はあきらめて小無間山までにしたとのことでした。またチャレンジしたいとのことでしたが、小無間山から先は歩きやすい道ですので、体力がつけば十分行って来られるでしょう。他にも日帰りを諦めて途中で帰るらしき人を見かけました。また、避難小屋を使って土日で登ろうという人も結構見かけました。

 今回は、コースタイム的には思っていた以上に順調に登れた反面、迷ったり転んだりと不甲斐ない部分もあった登山となりました。やはり本格的な山になってくるとぼろも出てくるようで、まだまだ力不足だなということを実感させられた登山でした。肉体的にも物的にも痛い登山となりましたが、なんとかリカバリーして次なる登山につなげて行きたいですね。いろいろあった大無間山でしたが、イワカガミの群生、展望、深南部の雰囲気と思っていた以上の充実感のある山でした。
 


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