やりがたけ
 槍ヶ岳
           登山日: 2010年7月31日(土) 〜8月1日(日)
           標高:3180m(槍ヶ岳)   累積標高差 : 2230m(上高地から1675m)


 7月31日(土)    上高地 8:15 → 明神 9:05 → 徳沢 10:00
   →  横尾 11:00 → 槍沢ロッジ 12:40(〜50)
   →  ババ平 13:20
8月1日(日)     ババ平 3:35 → 槍ヶ岳山荘 6:10(〜30)
   →  槍ヶ岳山頂 6:55(〜7:15) → 槍ヶ岳山荘 7:40
   →  ババ平 9:40(〜10:40) → 槍沢ロッジ 11:05 
   →  横尾 12:30(〜40) → 徳沢 13:30
   →  明神 14:15 → 上高地 15:05

 

 この週末は槍ヶ岳に登ります。金曜の夜に飲み会があって深夜出発ができないということで、1日目の行程の短いババ平泊の槍ヶ岳にしました。2日目の行程が長くなりますので、1泊しかできない場合には必ずしもお勧めできるような日程ではないのかもしれません。テント泊の場合には、ババ平2泊か2泊目を槍ヶ岳山荘または殺生ヒュッテにすると余裕を持てていいのかなと思いましたし、実際そのような計画の人が大半だったと思われます。

 飲み会といえども、飲んだのは最初の1杯だけでしたので、2時間程寝て午前2時には自宅を出ました。沢渡には午前7時頃着ということで、まあまあの時間に到着できました。

【沢渡市営第二駐車場】 
  
【上高地インフォメーションセンター】
 ここから上高地へ向かうのは昨年の焼岳以来になります。駐車場は、始発の沢渡大橋から乗れる駐車場の方がいいのかもしれませんが、最も込み合う時間は過ぎてそうでしたので、昨年と同じ広々とした沢渡市営第二駐車場にとめることにしました。今回は日帰り温泉に浸かったため利用しませんでしたが、この駐車場脇には足湯もあります。公衆トイレ、沢渡中バス停もそばにあります。

 往復2000円の乗車券を買って上高地へ向かうバスに乗ります。バスは既に結構な人が乗っていて、トランクに荷物を乗せて補助席を全て使ってなんとか乗れる状態でした。恐らくこの日は随時でバスが走っていたのでしょうが、それでも手前のバス停から乗った人は次々と満車のバスが来て大変だったのかもしれません。

【穂高の山並みはガスの中】 

【河童橋】 
 
【明神館】
 上高地には8時頃到着しました。上高地インフォメーションセンターにあるボックスに登山届を入れてトイレに行ったら出発です。

 焼岳に登った時には西に向かって歩いて行きましたので、明神徳沢など東へ向かう道は初めて歩くことになります。河童橋までは、以前観光できたことはあったわけですがほとんど歩いたうちに入りませんね。

 焼岳に登った時に、槍穂へ向かうべく東へ歩いて行く登山者を見て、こちらの方向に向かって登山に向かうのはいつの日になるだろうかと思ったのを思い出しました。
 
 上高地からは約1時間歩く毎に小屋などの施設があります。道はよく整備されていますし、その収容力には驚かされますね。

 まずは明神館に到着です。このあたりまでは、観光客も結構歩いてきていて賑わっています。ここからもなかなかの景色が望めるはずですが、上高地からババ平までの間は2日間とも曇っていてほとんど景色を見ることはできませんでした。

 明神館を過ぎるとすぐに徳本峠への分岐があります。将来霞沢岳へ登ることがあればこちらに向かうことになるのでしょう。
 
【徳本峠分岐】
 
【梓川沿いの道を歩く】 
 
【徳沢テント場】
 
【横尾山荘】
 さらに徳沢に向けて歩いて行きます。この梓川沿いの道は、川沿いにあるせいか思っていた以上に涼しくていいですね。道も歩きやすく大勢の人がここを通るのも頷けます。

 やがて、徳沢からさらに歩いて横尾に到着です。ここで、槍ヶ岳方面と穂高・涸沢方面とに分かれます。横尾大橋を渡ると涸沢に向かって行くことになりますが、今回は槍ヶ岳ですのでそのまま川沿いの道を歩いて行きます。

 横尾まではかなりの人でにぎわっていましたが、穂高・涸沢方面への分岐を過ぎたからでしょうか、一気に人気がなくなり、道も徐々に登山道らしい場所も出て来ました。 

【横尾大橋(涸沢への分岐)】 

【徐々に登山道らしい道に】

【一の俣】
 
【槍沢ロッジ】 

【ザレた道】
 多少登山道らしくなったとはいえよく整備された道を歩いて行きます。徐々に高度を上げていくと槍沢ロッジに到着です。ババ平のテント場はまだ先ですがここで受け付けを済ませて500円を払います。道中あまり人を見かけませんでしたが、さすがにここは賑わっています。

 受付を済ませたらババ平のテント場へ向かいます。このあたりはザレた道もあって山道ですね。30分程で到着しました。ここのテント場は狭いと聞いていたのですが、なんとか場所を見つけることができました。自分が場所を確保した直後ぐらいでほぼいっぱいになりました。週末は午前中に到着するくらいでないと、いついっぱいになってもおかしくないですね。
 
【ババ平テント場】 
 テント場には簡易トイレが1基と、蛇口でひねるタイプの水場があります。水はぬるいですが、その場で水が確保できるのですから助かりますね。

 明日に備えて早々に就寝と行きたかったのですが、すぐそばの高校生グループが騒がしいのとやはり明るいせいか寝られず、結局暗くなってから寝ることができました。2日目は長丁場になりますので、早朝から動き始めることになります。
 
【本日の我が家】 
 

【ババ平からの道(下山時)】
 2日目は午前2時頃に起きて準備をします。撤収も考えてできるだけ片付けをしておきました。午前3時半過ぎに出発です。本当はもう少し早く出たかったのですが、寝る時間が遅くなってずれこんでしまいました。暗いうちから歩き始める人は思っていた以上に多くて、登山道では随所でヘッドランプが光っていましたね。

 ババ平からは、樹林帯を抜けると沢沿いの少しガレた道を歩いて行きます。少々歩きにくいですが、ルートもしっかりしていて暗がりですが順調に歩いて行きます。しばらくはなだらかな道が続きます。

【沢沿いの道(下山時)】

【水俣乗越分岐(下山時)】 

【随所に残る雪渓(下山時)】 

【天狗原分岐(下山時)】 

【夜明け前の大喰岳】  
 水俣乗越を過ぎて、方向を変えて沢沿いの道を上って行くあたりから高度を稼いで行くことになります。このあたりから徐々に夜が明けてきました。
沢沿いで両側に山が迫っているため、残念ながら日の出を見ることはできません。それでも、朝日の当たっているうちにとできるだけ上って行きます。

 長い登りが一段落して沢をトラバースするような道を歩いていると、雪渓の向こうにようやく槍ヶ岳を見ることができました。実は最初大喰岳を槍ヶ岳だと思っていたのでした。上高地からのルートですと、かなり上ってこないと槍ヶ岳が見えないようです。ピンポイントで見える場所はありますけどね。  

【ようやく槍ヶ岳が見える位置に】 

【朝日を受ける槍ヶ岳】 

【大喰岳と槍ヶ岳】 
 
【槍ヶ岳が初めて見えた地点を振り返って】 

【雪渓を歩く】 

【ヒュッテ大槍分岐】  
 槍ヶ岳が見えてからは、少し歩いては写真を撮るという繰り返しでなかなか進みませんでした。やがて、雪渓を渡ります。雪渓を渡る箇所が数箇所ありますが、アイゼン等はなくても問題なく歩けました。ただ、雪質は結構硬かったので早朝や寒い日は注意した方がいいでしょう。

 さらに、岩のごろごろした道や雪渓を進んで行くとやがて殺生ヒュッテが見えて来ます。ヒュッテ手前の雪渓が最後の雪渓の横断になります。このあたりまでくると槍ヶ岳がぐっと迫ってきます。

【岩のごろごろした道】   

【雪渓を渡る 正面に殺生ヒュッテ】  
 

【殺生ヒュッテとテント場】   
 殺生ヒュッテは槍ヶ岳山荘まで約30分くらいの場所にあります。槍ヶ岳山荘のテント設営数は決まっているようですので、一杯の時にはこちらに回る人も多いようです。

 槍ヶ岳の眺めはもちろん素晴らしいのですが、大喰岳の脇に抱えるカールも見事なものです。写真ではうまく全体像を捉えられませんでしたが、なかなかの迫力がありましたし、雪がきれいに残った姿は美しいですね。
  

【カール】 

【最後の登り】

【表銀座縦走ルート分岐】

【槍ヶ岳山荘手前】   
 殺生ヒュッテを過ぎると槍ヶ岳山荘までの最後の登りとなります。途中表銀座からの縦走ルートと合流すると間もなく槍ヶ岳山荘に到着です。さすがに、山荘は賑わっていますね。これでも、既に下っている人と結構すれ違いましたので、もっと早い時間帯はさらに混雑していたのでしょう。

 この時間になると穂先に登る人も少ないのかなと思ったのですが、まだまだ登っている人も多かったので山荘付近で写真を撮りつつ少し時間を潰すことにしました。

【早朝の槍ヶ岳山荘】   

【穂先取り付き箇所】  

【槍ヶ岳山荘からの槍ヶ岳】   

【登ってきた道を振り返って】   

【穂先へ登る人々】  

【笠ヶ岳と抜戸岳】  

【双六岳から鷲羽岳水晶岳付近の山並み】  
 
【岩場】  
 周囲の山はかなり雲が上がってきているようで、周りの人の話では明け方はすっきりとしていたそうです。ただ、逆にこの雲が幻想的な雰囲気を醸し出しているような気がします。なお、この槍ヶ岳と穂高連峰だけは全く雲がかかることなくすっきりとした姿を見せていました。

 やがて、上りがすき始めましたので穂先へ上ることにします。最初は前の人がいないのでどんどん上って行きます。左記の写真の場所で少し足を乗せる場所を迷った以外は特に問題なく上って行けました。ある程度進むとやはり渋滞になっていますのでのんびりと待つことにします。一番の渋滞理由は山頂直下の梯子だとか。一人ずつしか上り下り(上りと下りの梯子は別で一方通行)できませんので確かに時間がかかりそうです。 

【上り下りの人が合流して混雑に】    

【山頂直下の梯子】  

【山頂の様子】  
  【山頂の祠】  

【槍ヶ岳山荘】   
 梯子前でいくらか待ってようやく山頂に到着です。30分弱で登ったわけですが、実際に上りに費やした時間はもっと短かったわけで、本当にあっという間についてしまったような感じでした。

 山頂はやはり狭くすぐ人でいっぱいになってしまいます。人がすき始めていてこれですから、混み合っている時はなかなか登ることができなさそうです。何はともあれ360度のパノラマが広がっていて最高でしたね。ただし、大量の虫が発生して体のあちらこちらに入ってきたのであまり落ち着けなかったのが残念でした。風景写真も駆け足で少し適当になってしまいましたね。

【穂高連峰】

【西鎌尾根】

【中央に北穂高岳と北穂高小屋 手前の切れ落ちたところに大キレット 右に奥穂高岳】 

【奥穂高岳 山頂の人も見えています】 

【少し下りにくかった場所】   
 曇っていて完全に見えていない山もありますが、周囲の山は一通り見ることができました。やはり対峙するように聳えている穂高連峰はなんともいえませんね。いつか奥穂高岳から槍ヶ岳を眺める日がくるのでしょうか。

 展望に名残惜しみつつ下山開始です。前には1家族と1人がいただけでしたが、それでも結構時間がかかりました。なお、下る時山頂には3人しかいない状態でした。早朝に登る人達が登り終わった後は狙い目のようです。実際、自分もそのタイミングを狙ってきました。ただし、降りた直後に団体さんが上って行ったのでそのあたりは運でしょうね。

【何度も槍ヶ岳を振り返りつつ】   

【雪渓を見下ろして】  
 山荘まで下ったらそのままババ平まで下って行きます。槍ヶ岳と真っ青な空とのコントラストが見事で、何度も何度も振り返りながら下って行きました。だんだんガスが上がってきていたようで、ある程度下ったところで槍ヶ岳が見えなくなりました。ここまで見事な姿を見せてくれた槍ヶ岳に感謝ですね。

 さて、ここからは一気に下って行こうと思っていたところで、幡隆が利用していたという岩屋、幡隆窟の周りに大勢の人がいます。団体の人達が休憩しているのかと思ったらイワヒバリがとまっていたのでした。 

【ガスが上がってきて】   
 
【槍ヶ岳もガスの中へ】  

【幡隆窟の上にいたイワヒバリ】     

【幡隆窟】     
 思わぬ出会いに気を良くしてさらに下って行きます。テント撤収後をにらんで少し飛ばし気味に下って行きました。やはり、登る人下る人ともに多く、かなりの人とすれ違い、また抜いて行きました。

 10時前にはババ平まで戻って来ることができました。予定より大幅に早く到着できましたので、お昼をとりつつ撤収します。周囲を見ると前日からテントを張ったままの人はほとんどなく、テントを背負って山頂付近まで向かって行ったようでした。  
 撤収完了後再び下山開始です。決して短い距離ではないとはいえ、歩きやすい道ですので楽観していたのですが、ザックの肩への負担が思っていた以上で、前日とサブザックとはいえ本日の槍ヶ岳までの往復での疲労が重なって肩をかばいながらの下りになりました。

 ババ平までも多かったのですが、槍沢ロッジ以降もかなりの人とすれ違いました。歩いている時間よりも待っている時間の方が長いのではと思う時もありました。ただし、横尾まで到着すれば広々とした道になりますのですれ違いは気にならなくなります。
 
【ババ平へ】   

【混雑する上高地バスターミナル】    
 横尾ではビールを飲んで一息つきました。この後は、なだらかな道が続くのみと思ったのですが、ザックの重みが効いてなかなか楽な歩きにはなりませんでした。それでも、足は問題ありませんでしたので着々と進んで行きます。

 河童橋付近では、あまりの観光客の多さに驚いてしまいました。本当に場違いな場所に来てしまったような気分でしたが、逆にゴールも近付いたということで少しうれしかったですね。上高地バスターミナルでは大勢の人が並んでいて、いつバスに乗れるのかと思いましたが、次々と臨時便が出たために思ったほど待つことなく沢渡まで戻ることができました。
 今回の1泊2日は少し厳しい日程であったとはいえ、思った程時間に追われることなく戻ってくることができました。2日とも上高地〜ババ平間は生憎の天気でほとんど展望には恵まれませんでしたが、その代わりに槍ヶ岳付近ではすっきりと晴れ渡りましたので十分天気に恵まれたと言えるでしょう。それにしても、上高地からの槍ヶ岳は本当に道も小屋もよく整備されていて本当に登りやすくなっているなということを実感させられました。


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