うつぎだけ・みなみこまがたけ・こすもやま
 空木岳・南駒ヶ岳・越百山
     登山日: 2010年8月28日(土) 〜29日(日)
     標高:2864m(空木岳) 2841m(南駒ヶ岳) 2613m(越百山) 
     累積標高差 : −m(伊那川ダム登山口から約1780m)


 8月28日(土)     伊那川ダム登山口 6:30 → 金沢土場 7:50 → 六合目 9:20
   →  八合目 11:05 → 木曽殿越 12:25
   →  空木岳 13:45(〜14:05) → 赤椰岳 14:55(〜15:10)
   →  摺鉢窪避難小屋 15:45
   
8月29日(日)   摺鉢窪避難小屋 5:15 → 南駒ヶ岳 6:00(〜25)
   →  仙涯嶺 7:25(〜35) → 越百山 8:45(〜55) 
   →  越百小屋 9:25(〜40) → 水場分岐 10:15
   →  福栃平 11:45 → 伊那川ダム登山口 12:20

 

 この週末は中央アルプス南部の三山に登ることにしました。雲の平遠征から中3日ということで、この週末はお休みにしようとも思ったのですが、お天気は上々のようでしたので決行することにしました。1日当たりの行動時間がそれほど長くなければ疲労があまりたまらないということがわかったこともあります。

 当初日帰りにするか1泊にするか悩んでいたこのルートでしたが、前週の疲労を考えて土日を使ってのんびり登ろうと思い避難小屋泊の1泊2日の行程としました。結果としては、のんびり歩いてちょうどいいくらいの時間で、早朝の中央アルプスも歩けましたし、本当に素晴らしい山行となりました。 

【伊那川ダム奥の登山口駐車場】 
  
【車止めゲート】
 登山口は伊那川ダム奥の登山口になります。ダムの奥にはゲートがありますが、その手前に2箇所に分かれた駐車場があります。ゲートに近い駐車場はあまり広くなく満車でしたが、少し下の駐車場は広々としていて、まだまだ余裕がありました。この2日間の歩いている人を見た限りでは、お盆などの特殊な時期でなければ普通に止められるのではないでしょうか。

 なお、駐車場までの道は駐車場手前までは舗装されていますので、問題なく来ることができると思います。ダムから駐車場の間が少しダートになっていたと思います。すっかり明るくなってから到着しましたので、準備ができたらすぐに出発です。

【林道歩き】 

【金沢土場分岐 空木岳は右に入る】 
 
【伊那川支線林道】
 駐車場にある登山届ポストに届けを提出したら、ゲートの脇を通って行きます。ここがT字の分岐になっていて、空木岳は左手に歩いて行きます。帰りは、越百山からの右手から戻ってきますのでちょうどぐるっと回ってくる感じになります。登山口までぐるっと回って来られるコースというのは、マイカー登山者にとっては本当にうれしいですね。

 しばらくは林道歩きが続きます。1時間以上歩いてようやく金沢土場と呼ばれる場所に到着です。ここは十字路になっていますので、右手の空木岳方面に入って行きます。再び林道歩きが続きます。一部舗装されているところもあるくらいで、車でもかなり走りやすそうな林道です。
 
【道中の水場】 
 
【うさぎ平 登山道入口】
 
【うさぎ平 登山道入口2】 
 道中水場もありました。避難小屋近くには水場がないので、途中で水を補給しなければなりませんが、もう少し上の水場で補給することにします。しばらく歩くとうさぎ平と呼ばれる場所に到着です。少し広々としたスペースがあります。ここから本格的な登山道に入って行きます。

 登山道に入ってからは、急登とまではいかないのですが着実に高度を稼いで行きます。八丁のぞきと呼ばれる場所に到着しましたが、そこから見た山は雲の中でした。天気はいいのですが、この日は全体的に雲が多かったように思えます。
 
【登山道】

【八丁のぞき】 

【樹林帯の道】 

【岩がごろごろしたところ】
 
【吊橋】 
 
【木々の間を通って】
 さらに樹林帯の道を気持ちよく歩いていると、岩がごろごろした場所になって、吊橋が出てきます。かなり年季が入っているように見えますが、見た目よりはしっかりしていると思います。 

 吊橋を渡ると再び鬱蒼とした樹林帯の中を歩いて行きます。やがて仙人の泉と呼ばれる水場に到着です。聞いていたとおり水量はあまり多くなかったのですが、水場としては十分使える水量ではないのでしょうか。これ以上少なくなると使いにくいかもしれません。

 さらに登って八合目、随分登ってきましたが先はまだまだです。さすがアルプスの山だけあって、稜線までは遠いです。日没前には十分避難小屋に到着できるペースでしたので、相変わらずのんびりしていましたけどね。

【仙人の泉】
 
【水量はそこそこ】 
 
【八合目】 
 
【展望はガスの中】 

【空木岳方面もガスの中】 

【トリカブト】
 さらに登っていると展望が開けている場所もあるのですが、アルプス稜線の山々は雲がかかっていて見えませんでした。やがて、いろいろなお花が見えてきた中を歩いていると義仲の力水に到着です。

 ここが、避難小屋までの最終水場になります。水量も十分でここで補給して行きます。実は万一を考えて少し多めに水を担いできていたので、少し補給しただけだったりします。この水場は稜線まで10分もかからない場所にありますので、アルプス縦走中でも使える水場だと思います。実際、ここまで下って補給している人もいました。

【義仲の力水看板】

【水量も十分】 

【木曽殿山荘が見えて】  
 
【山荘脇を通る】 

【木曽殿越分岐 左に東川岳 右に空木岳】  

【木曽殿山荘】  

【木曽殿越からの空木岳方面】  

【空木岳 第一ピークへの道】 

【岩場を登る】 

【第1ピーク】 

【なだらかに下る白砂の道】  
 
【大岩の間を登る】  

【急な岩場の登り】  
 義仲の力水からは、間もなく木曽殿山荘が見えて木曽殿越に到着、ようやく中央アルプスの稜線に乗ることができました。ここからは、左手に行くと東川岳から木曽駒ケ岳方面に向かうことができます。木曽駒方面からは結構縦走してきている人がいました。

 木曽殿越までの道は樹林帯の道で急登もあまりなく歩きやすい道が続いていましたが、ここからは急登の連続で岩場も結構出てきます。まずは、急登を登りきったと思っていると第1ピークに到着です。このピークのことは事前に知っていたので問題ないのですが、知らないと空木岳はまだまだ先なのかとがっかりしてしまうかもしれません。

【ガスのかかった空木岳山頂】 

【山頂の様子】 
 
【空木岳山頂】
 第一ピークから白砂のなだらかな道を歩いて行くと、再び急登になります。ここからは、本当に岩場をよじ登って行くという言葉が相応しいような気がします。さすがにこの登りではザックの重さが気になりました。補助の手すりもありますので、落ち着いて進めば問題ないと思われますが、雨などで濡れている時は要注意でしょう。

 ようやく空木岳山頂に到着です。ガスで展望があまりないのは残念でしたが、歩き始めて7時間以上、ようやく空木岳に到着したという感慨がありましたね。木曽殿越から空木岳山頂までは結構登山者も多かったです。木曽駒方面から縦走してきて、池山尾根を下る人が多かった気がします。
 
【山頂看板】
 
【南駒ケ岳方面はガスの中】

【池山尾根 左に駒峰ヒュッテ】 

【空木岳を振り返って】  

【赤椰岳への道】  
 
【気持ちのいい稜線歩き】 
 展望はあまりありませんでしたので、食事休憩をしたら出発です。池山尾根に下る人が多いのか、ここから先は全く人がいなくなりました。静かな稜線を赤椰岳へ向かいます。小高いピークを巻いて歩いて行きます。思ったほどはアップダウンもなく、比較的歩きやすかったと思います。ガスがなければ空中散歩といった感じでしょうか。

 空木岳から1時間弱も歩くと赤椰岳に到着です。山頂には棒が立っているだけで表示はありませんが、恐らくここが山頂でしょう。このあたりに来てようやくどっしりとした南駒ケ岳を眺めることができます。深田久弥氏が百名山に迷ったのもわかる気がしました。また、振り返るときれいに裾を広げた空木岳を見ることができました。下に目を転じると、本日泊まる摺鉢窪避難小屋やその奥の崩壊地なども眺めることができました。 

【赤椰岳からの南駒ケ岳】  

【摺鉢窪小屋避難小屋と崩壊地】 
 
【空木岳】
 
【摺鉢窪への分岐(中央手前)と南駒ケ岳への道】

【摺鉢窪への分岐】
 本日宿泊予定の避難小屋へ向かうべく鞍部に下って行きます。正面に南駒ケ岳を眺めながらの下りとなります。少し下ると摺鉢窪避難小屋への分岐がありますので、ここから下って行きます。

 麓に目を向けると見事なカールが広がっていますが、道はかなりザレている上に登山道脇の木や雑草が道に突き出ていてとても歩きにくかったです。特にザレた道は急な下りでもありますので、要注意でしょう。残雪期は危険な道になるのもわかる気がします。ただ、周囲に広がるお花畑とカールの眺めは見事なものでした。下る途中はなかなか楽しむ余裕がありませんでしたけどね。

【避難小屋への道】 

【摺鉢窪避難小屋】  

【カールの眺め】  

【避難小屋内部】   
 午後4時前には無事避難小屋に到着することができました。もう到着している人が結構いるのかと思ったら一番乗りでした。この避難小屋にはトイレもきちんとありますが、先に書いたように水場はないので運んでくる必要があります。崩壊地の下にもあるようですがかなり危険なようです。

 夕暮れになっても人が来ないので、他に宿泊する人はいないのかと思いましたが、日没前に2組ほど、なんと真っ暗になってからも何組か到着して10人以上は泊まっていたようです。スペースをつめればこの倍以上は泊まれると思います。こうして1日目が過ぎていったのでした。
 

【早朝のカールの眺め】
 2日目は夜明け前に起床して、明るくなり始めた頃小屋を出ました。他の登山者の方たちものんびりしていたようで、結局自分が最初に小屋を出発することになりました。

 夜明け直前の南アルプスは山の際が赤くなっていて神秘的でした。カールを登り返して行くと、夜が明け始めて南駒ケ岳にも徐々に光が当たって行きます。避難小屋は、摺鉢窪の分岐から結構下りますので、今日は逆に分岐までの登り返しになります。地形図を見る限りでは150mくらいの高低差があるようです。 
 分岐からはそのまま南駒ケ岳への登りとなります。急登を登りきったあたりからは見事な景色が広がっていて、空木岳に続く中央アルプスの稜線や左手には御嶽山や乗鞍岳、奥には北アルプス南部まで見えました。また、右手にはずっと南アルプスの山々や八ヶ岳連峰が広がっています。逆光になってはいますが、雲海に浮かぶ南アルプスの眺めもなかなかでした。

 ここからの高低差はあまりないようですが、岩のごろごろしたような場所を歩いて行きます。途中片づけをしている人がいて、どうもこの付近に野営をしていたようでした。軽く挨拶をして、そのまま南駒ケ岳山頂に到着です。
 
【避難小屋を振り返る】

【夜明け前の南アルプス】   

【塩見岳 肩にはわずかに富士山】   

【夜明けの南駒ケ岳】   

【乗鞍岳】    

【徐々に日の当たってきた南駒ケ岳】    

【御嶽山】    

【南駒ケ岳山頂を眺める】    

【山頂への道】    

【南駒ケ岳山頂】   
 南駒ケ岳山頂からの景色は絶景が広がっています。中央アルプス北部の景色は手前の小ピークの方が良いかもしれませんが、ここは360度のパノラマが広がっています。日も随分昇ってきてきれいな稜線が見えるようになってきました。正直、もう少し日が昇った方が稜線はきれいに見えるかもしれませんけどね。本当に飽きることなく写真を撮っていました。

 まだ先は長いですので、写真を撮ったら、といってもそれで30分程たってしまいましたが、仙涯嶺に向かって歩いて行きます。

【富士山 左脇は塩見岳】  

【左奥に八ヶ岳連峰 右に南アルプス北部の山々(甲斐駒ケ岳〜仙丈ケ岳〜白峰三山)】 

【仙涯嶺から越百山に連なる稜線】 
 
【空木岳から木曽駒ケ岳へ連なる稜線】
 
【摺鉢窪を見下ろして】  
 
【なだらかな下り】  
 仙涯嶺へはまずなだらかに下って行きます。しばらく歩くと急な下りになります。これが結構な下りで南駒ケ岳山頂からは一旦200m以上下って行くことになります。特に鞍部手前はザレているところもありますので、慎重に下って行きます。

 鞍部に一旦下った後は登り返して行くわけですが、途中鎖場や岩場をよじ登って行く場所があります。実は、今回の山行前に最も懸念していたのがこの仙涯嶺前後の通過でした。感じ方は人によるかもしれませんが、険しいながらも空木岳手前よりは登りやすかったような気がします。最後岩を乗り越えてなだらかな場所に出ると仙涯嶺山頂です。

【仙涯嶺への道】

【仙涯嶺から越百山への稜線】
 
【険しい岩場の登り】 

【岩を乗り越えて】  
 
【仙涯嶺山頂】 
 仙涯嶺山頂の眺めも見事です。反対側から登ってきていたグループの方達も山座同定で盛り上がっているようでした。森林限界を超えていますので、稜線上のピークはどこも見事な展望台です。ここまで来ると、今回登る予定の三山の最後の越百山もぐっと近くに見えて来ます。

 仙涯嶺をあとにして先に進みます。最初はやや急ですが、やがてなだらかな稜線歩きとなります。ちょっとした岩場や、ハイマツの突き出たところもあって歩きにくい場所もありますが、高低差があまりない分体力的には楽なのではないでしょうか。1時間程も歩くと越百山への最後の登りが待っています。それほど高度を稼ぐわけではないのですが、ここは少々しんどかったです。

【仙涯嶺からの南駒ケ岳】 

【仙涯嶺から越百山への稜線 奥には恵那山も】   

【岩のごつごつしたハイマツ帯を歩く】  
 
【稜線歩き】 

【正面より越百山】   

【南駒ケ岳への稜線を振り返って】    

【山頂へやや下って】 

【麓へ続く尾根を眺める 正面中央に越百小屋】  

【越百山山頂】   
 ようやく最後の登りを登りきると越百山手前のピークになります。ここからの展望も見事ですが、ここからやや下って登ると越百山山頂に到着です。ここも見事な展望台となっていますが、特に南方の山々がぐっと迫って見えてきます。藪漕ぎの必要な難山と言われている安平路山や摺古木山、そして奥にはどっしりとした恵那山も見えています。ここで、中央アルプス稜線の最後の展望を楽しむことができました。

 ここでは、ちょうど登ってきた人がいて話をしたのですが、日帰りでぐるっと回るそうです。実はその後も日帰りらしき人と結構すれ違いました。健脚な人の多いルートなのでしょうか。 

【南越百山から安平路山へ続く稜線】  

【中央に安平路山 その右方に摺古木山 間の奥には恵那山】  

【南アルプスと富士山も見納め】  
 
【森林限界の下へ】  
 越百山で最後の展望を楽しんだら下山を開始します。このあたりからは、結構登ってくる人ともすれ違うようになりました。下って行くと、森林限界の下へ入り樹林帯の道になります。越百山から30分も下ると越百小屋に到着です。

 さすがにこの時間の小屋は静かで管理人さんがいるだけでした。トイレをお借りして再び下り始めます。しばらく下って行くと水場への分岐がありました。水場まで1分とのことです。水は十分あったので水場までは行きませんでしたが、ちょうど登ってきた人はこの水場で補給をしていたようでした。ちなみに、こちらのルートで登った場合にはここが最後の水場になるようです。
 
【越百小屋】  

【水場分岐】  
 
【やせ馬の背】  
 水場分岐を過ぎた後もひたすら下って行きます。上のコル、下のコルと呼ばれるちょっとしたスペースのある場所を通って行きます。比較的歩きやすい道ですが、さすがに長い下りでしたので、途中休憩を挟みながら下って行きました。

 越百山から3時間弱かかってようやく林道に出ることができました。ここは福栃平と呼ばれる場所のようで、南駒ケ岳と越百山への分岐になっています。南駒ケ岳への道は北沢尾根を通って直登するルートで、あまり一般的なルートではないかもしれません。ちなみにこの林道出合には大桑村のバスがとまっていました。イベントか何かでここまで入っていたのでしょうか。

【水場】   
 
【林道出合 大桑村の表示のあるバスが】   

【林道出合看板】    
 林道出合からはひたすら緩やかな林道を下って行きます。歩きやすい林道ですので快調に下って行きます。30分ちょっと歩いてゲート前に到着、お昼過ぎには無事下山することができました。

 1日目はガスっていたものの、2日間ともほどよく歩き、展望を楽しんで素晴らしい山行となりました。しかも、ピストンではなくぐるっと回って縦走気分を味わえたのも良かったです。どうしても中央アルプス、特に空木岳以南というのは地味な印象がありますが、どうしてどうしてこんなに素晴らしい山々、そしてルートがあったのだなと実感させられたのでした。

【林道歩き】

【林道ゲートへ】 
 


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