てんぐだけ
 天狗岳
登山日: 2011年2月6日(日)   標高:2646m(天狗岳)
    標高差 : 渋の湯から約810m


 2月6日(日)    渋の湯 6:25 → 黒百合ヒュッテ 7:50(〜8:20)
   東天狗 9:15(〜30) → 西天狗 9:45(〜10:35)
   黒百合ヒュッテ 11:25(〜35) → 渋の湯 12:30

 

 本日は天狗岳に登ります。八ヶ岳の山々はよく整備されていて、豪雪地帯ほどの積雪量はなく、気候も安定しやすいため、標高の割には比較的登りやすいと言われています。しかし、状況によって千変万化するのはもちろんですが、森林限界を超えるため、凄まじい強風をどう凌ぐかというのが一番悩ましいところでした。この日曜日の午前中は、まさにそれを解決してくれるかのような微風の予報でしたので、天狗岳に登ることにしました。当初は土曜日の予定でしたが、予報がずれて土曜も風が強そうだったので日曜日にしました。実際は土曜日も歩きやすかったようです。
【渋の湯登山者駐車場(下山時)】 
  
【渋御殿湯(下山時)】
 天狗岳にしたのは、未踏の二百名山というのはもちろんあるのですが、北横岳あたりですと短時間で登れてしまう一方で、さすがに赤岳あたりは経験者の世界、ということでちょうどいいかなと思ったのでした。もちろん天狗岳も斜面がアイスバーン化するとかなり危険なようですが、直近のレポでは雪質に問題ないだろうと思い決行しました。このあたりの山々は入山者が多く、数多くの人が登山記録を残しているため、状況を掴みやすいというのもかなり便利だと思います。

 前日の夜渋の湯の登山者駐車場に入りました。ここは既に標高1800mを越えるような場所ですので、低地での車中泊を考えていたのですが、早朝からの出発と、早朝の凍結した道の運転を避けるために車中泊としました。

【登山口(下山時)】  

【高見石方面分岐(手前にもあり)】  
 結局のところは、道はきれいに除雪されていますし、凍結防止剤をかなり巻いているようでしたので、凍結箇所はあっても部分的だったかもしれません。なお、登山者駐車場の料金は日帰りだと1000円なのですが、車中泊だと1500円でした。駐車場の横にはヒーターのある公衆トイレがあるのは便利だなと思いました。道の整備状況やこのトイレを考えるとこの料金でも十分といった感じでしょうか。

 黒百合ヒュッテまではわかりやすそうな道でしたので暗いうち歩きたかったのですが、やはり雪道ということで、少し夜が明けてから出発します。この時間には結構な車が入ってきていました。

【樹林帯の道】  

【パノラマコース分岐】

【平坦な道を歩く】 
 登山口は、前日宿のおかみさんに聞いておいた通り、温泉の前の道を奥の方に歩いて行ったところにありました。ここには登山届提出ポストもあります。橋を渡って出発です。

 登山道は、積雪量はそこそこで、雪も締まっているため比較的歩きやすかったです。2箇所ある高見石方面への分岐を過ぎると、ややなだらかながらも長い坂が待ち受けています。これを登りきるとパノラマコース分岐があります。

 ここからは平坦な道が続いていて、登山道は踏み固められていますが、ルートをそれればスノーシューなんかも楽しめるかもしれません。とにかくほどよい積雪量でここも歩きやすかったです。

【唐沢鉱泉分岐】
 
【白銀の世界】 
 
【振り返ると乗鞍岳】  
 しばらく歩くと一旦下って行って唐沢鉱泉分岐に到着します。ここからは、なだらかに登って行きます。相変わらずの樹林帯の道ですが、木々にはどっさりと雪が乗っていて、見事な白銀の世界を成していました。また、このあたりは風は強くはないものの冷たい風が吹いていました。顔がやや痛くなるほどでしたし、足のつま先もひんやりとするような感じでした。この先が思いやられましたが、なぜか登りも下りもこのあたりが一番寒かった気がします。

 緩やかな登りを登りきると突如として開けてきます。ここが黒百合ヒュッテになります。テントも結構ありましたし、前日ヒュッテに泊まった人達でしょうか、ヒュッテ前は到着時は結構賑わっていました。

【樹林帯を抜けて】 

【黒百合ヒュッテ(下山時)】 

【黒百合ヒュッテを振り返る】  

【中山峠】 
 黒百合ヒュッテまでストックとアイゼンなしで来ましたので、ここで、ピッケルと12本アイゼンを装備します。さすがに慣れていないせいか手際が悪くて、30分ほどかかってしまいました。そのうちにヒュッテ前にいた人たちはほとんど天狗岳に向けて出発してしまったようで、いつの間にか静まり返っていました。時間はかかりましたが、いい休憩になったでしょうか。

 ヒュッテからは樹林帯を5分程歩くと中山峠に到着です。ここで、眼鏡を偏光ガラス入りのものに替えました。夕暮れ時の運転用ですが、眼鏡と同じ度が入っていますので、サングラスほどの遮光は期待できないのかもしれませんが十分でしょう。

【東天狗と西天狗】  
 
【振り返ると北アルプス】 

【徐々に急登へ】 
 中山峠からも少々樹林帯を歩いて行きますが、やがて開けた場所に出ます。このあたりは岩がごろごろしたような道になっていて、少し歩きにくいですが、ルートもはっきりしているので特に問題なく進んで行きます。このあたりから見た東天狗と西天狗は素晴らしいですね。鋭い東天狗となだらかな西天狗と対照的な山容を持っています。また、蓼科山方面を振り返ると北アルプスの山々もずらっと並んでいます。久しぶりの北アルプスの眺めにテンションも上がります。

 この岩のごろごろした道を歩いて行くと、徐々に急登に入って行きます。この日は大勢の人が歩いていましたので、随所で歩いている人が見えて遠くからでもルートがよくわかります。
 
【天狗の奥庭ルートと合流】
 
【急登を見上げて】

【岩の露出した道】 
 まずは、長い一直線の急登があります。かなりしんどいにはしんどいですが、積雪量と締まり具合がちょうど良く非常に歩きやすかったです。ただ、斜度が結構ありますので、下りでは油断は禁物かもしれません。

 登って行くと、風に吹き飛ばされるのか結構岩の露出した道が出てきます。こちらは岩が歩きにくそうでしたが、見た目ほどの急登ではなかったので、意外と順調に歩いて行けました。ただ、岩場ではかなり渋滞していたので、ショートカットしてしまいました。この岩場を抜けると間もなく東天狗山頂に到着です。 

【岩場の下をショートカット】 
 
【山頂手前】

【山頂の様子】 
  
【東天狗山頂】

【左から硫黄岳〜赤岳〜(中岳)〜阿弥陀岳 右奥に北岳と甲斐駒ケ岳】 
  
【南八ヶ岳方面を広角で】 
 
【西天狗への道】
 
【東天狗をショートカットするトラバース道】
 東天狗からの景色は見事なもので、360度のパノラマが広がっています。どの方向を見ても真っ白な山が見えますので、山座同定をしていても本当に飽きません。ただし、東天狗山頂の人があまりに多いのと、景色は西天狗で撮ろうと思っていたこともあって、西天狗と南八ヶ岳をカメラに収めた後に、西天狗に向かうことにしました。

 西天狗への道は思ったほど急傾斜ではなく、相変わらずよく締まった道になっていたこともあって歩きやすかったです。なお、鞍部へ下る途中には東天狗をショートカットする道があり、帰路に利用しました。道中も見事な景色が広がっていて、いくら写真を撮っても撮り足りませんでした。

【聳え立つ東天狗】   

【真っ白な西天狗】  

【東天狗を振り返る】 

【山頂の様子】 
 鞍部からの道も比較的歩きやすいですが、西天狗岳への登りはやや雪が深く少しラッセル気味になります。ただしかなり踏まれていますので、多くの人が通ったであろう場所を選べばあまり足が沈むことはありませんでした。このやや急登になっている道を登りきると広々とした山頂を持つ西天狗に到着です。こちらもなかなか人がいましたが、山頂が広い分あまり人の多さを感じることはありませんでした。東天狗と同様に360度のパノラマが広がっています。

 あまりの素晴らしい展望に写真を撮るだけで50分近くも過ごしてしまいました。
 
【西天狗山頂と南八ヶ岳】 
 
【蓼科山〜北横岳の北八ヶ岳の山並み】 
 
【南八ヶ岳方面】 

【赤岳】

【阿弥陀岳】  

【北岳〜甲斐駒ケ岳〜仙丈ケ岳】  

【中央アルプス】  
 
【浅間山】 
 
【高妻山〜焼山〜火打山〜妙高山】 
 
【槍ヶ岳】 

【鹿島槍ヶ岳】    

【金峰山】 
 
【徐々に雲に覆われて】  
 結局これ以上撮るものがないのではと思うほどいろいろ写真を撮っていました。ただ、後で見えるととりあえず撮っただけの写真が多いのですが。山頂にいる間に徐々に雲に覆われてきましたので下山開始です。雨雲に覆われてというよりは雲が厚くなってくるような感じでしょうか。風もやや強くなってきました。

 下りも特に問題なく進んで行くことができました。東天狗には登らずに手前のトラバース道を進みます。急斜面もなく問題はないと思いますが、やや幅の狭い道だけは注意かもしれません。その後、東天狗の急斜面を一気に下って樹林帯に入って行きます。
 黒百合ヒュッテからは、なだらかな道を下って行きます。アイゼンはなくても十分だと思いますが、アイゼン歩行の練習も兼ねてそのまま歩いて行きました。下りで足の置き場をあまり考えなくて済むという点では楽でしたね。

 結局お昼過ぎには下ってくることができました。渋の湯温泉が15時まで入浴可能でしたので、天狗岳に登る時くらいしか来ないかなと思い入浴して行きました。日帰り温泉は800円、なかなかの湯だったと思います。渋の湯温泉からの下りでも凍結箇所はなく、素晴らしい展望、温泉に恵まれたこの日は気持ちよく帰ることができました。
 
【東天狗からの急斜面を下る】  
 


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