からまつだけ・ごりゅうだけ
 唐松岳・五竜岳
  登山日: 2011年7月23日(土)〜7月24日(日) 
  標高:2696m(唐松岳) 2814m(五竜岳)    標高差 : 八方池山荘から約980m 


 7月23日(土)    八方池山荘 6:50 → 丸山ケルン 8:50 → 唐松山荘 9:40
   唐松岳 9:55(〜10:05) → 唐松山荘 10:15(〜25)
   五竜山荘 12:35(〜13:05) → 五竜岳 14:20(〜40)
   五竜山荘 15:10
     
 7月24日(日)     五竜山荘 3:15 → 五竜岳 4:10(〜5:25) → 五竜山荘 5:55(〜7:20) 
   唐松山荘 9:25 → 唐松岳 9:40(〜50) → 唐松山荘 10:00(〜25)
   丸山ケルン 11:00 → 八方池山荘 12:35

 

 本日より1泊2日で唐松岳と五竜岳に登ります。実は昨年も計画をしていたのですが、結局行きそびれてしまい今年に至ります。前の週に白馬岳に登っていますので、距離的に少し近いかなという思いもありましたが、南方から見た白馬岳も見てみたいと思い今回の山行を決行しました。

 昨年来の計画では黒菱林道を上がって、到着時間帯によって歩くかリフトを利用することを考える予定でしたが、黒菱林道が通行止めのため、麓からゴンドラとリフトを乗り継いで行くことになります。出発前の予定では、八方から登り唐松岳、五竜岳を経て遠見尾根を下る予定でしたので、タクシーを使ううえでもかえって都合がいいかなと思っていたのでした。

【ゴンドラ駅前駐車場】 
 
【チケット売場 右手に登山相談所あり】
 この日はゴンドラが朝5時半より動き始めるということで、始発に乗るくらいの時間に行きたいところでしたが、前日の仕事が遅くなって自宅出発が大幅に遅れてしまいました。元々この2日間の行程は比較的ゆとりのある日程だったので、無理をすることもなかったというのもあります。

 ゴンドラ駅の手前には比較的広々とした無料駐車場もありますが、自宅出発が遅れたため、ゴンドラ駅前の有料駐車場にとめることにしました。1日500円の2日で1000円になります。無料駐車場からもそれほどの距離ではないので、余裕があれば歩くという選択肢も十分あるでしょう。

【ゴンドラで上がる】 

【リフト乗場へ】

【リフト駅間やリフトの下にもお花畑が】 
 準備をしたら出発です。ゴンドラとリフト×2で片道1400円、手荷物代が15キロを超えているとかかるのですが400円になります。この時は遠見尾根を下る予定でしたので片道切符を購入しました。ゴンドラでぐんぐん登った後はリフトに乗り換えます。麓から結構ガスっていてとても涼しかったです。リフトに乗っている時はむしろ寒いくらいで、あまり上着類を持ってきていなかったことに不安を抱くくらいでした。

 駅を乗り継ぐ間の木道の脇やリフトの下にはさまざまなお花が咲いていました。この週末の天気予報は、とりあえず晴れという程度でしたので、展望は期待できないかもしれないなと思っていましたが、お花の方は期待できそうでした。

【八方池山荘】 

【登山道へ】 

【石畳の道】
 八方池山荘に到着したら準備をして歩き始めます。最初は石畳の道が続くのですが、これがつるつる滑って歩きにくかったです。なお、この付近から八方池までは観光者も多数歩いているようで、登る時は朝方でしたのでほとんどいませんでしたが、下山時はかなりの人で賑わっていました。

 この日は急いで登っても展望はないだろうということで、ほとんど知識がないながらも時々花を撮りつつ登って行きます。なお、リフトに乗っていた時は涼しいと思っていたものの、歩き始めたらすぐに暑くなってきました。

【木道歩き】 

【左手に雪渓を見ながら】

【ニッコウキスゲ】
 しばらく歩いていると左手に雪渓が見えて来ます。雪渓を歩く場所はそれほどありませんが、その後も大きな雪渓を見られる箇所もあって、まだまだ雪が多いことを思い知らされます。ただ、登山道上は特に問題なく進んで行くことができます。

 やがてケルンがあり、さらに進むと八方池があります。ここからは、北アルプスをバックに素晴らしい景色が見られるようですが、完全にガスの中でしたので立ち寄ることなく進んで行きます。なお、下山時も八方尾根を歩いている間はガスの中でしたので、八方池からの見事な景色はお預けになってしまいました。

【イワシモツケ】

【シモツケソウ】

【ミヤマアキノキリンソウ】 

【ヨツバシオガマ】

【ヤマブキショウマ】

【ハッポウアザミ】

【オオバギボウシ】

【クルマユリ】 

【ニッコウキスゲとワタスゲのお花畑】 

【ワタスゲ】 

【チングルマの実】 

【ハクサンチドリ】

【尾根を眺めて】 

【タテヤマウツボグサ】 
 
【ケルンより歩いて来た尾根を振り返る】

【八方池】 

【ガスに覆われた尾根道】 

【ヤマホタルブクロ】
 八方池を過ぎた後も緩やかに八方尾根を登って行きます。天気は決して悪くはなさそうでしたが、とにかくガスの中を歩くという感じでした。道中、高山植物は随所に見ることができ、リフトの下にしか見られなかった花や、撮り損ねた花などもありましたので、結構な種類の花が咲いていたのだと思います。

 さらに登って行くと、チングルマの見事なお花畑があり丸山ケルンに到着です。ここは、広々としていて結構な数の人が休憩していました。ガスに覆われていなければ見事な景色が見られたのでしょうか。

【ハクサンコザクラ(ユキワリソウ?)】 

【黄色い花】 

【唯一の雪渓歩き】 

【一面に咲いていたチングルマ】
 
【丸山ケルンと休憩する人々】

【ミヤマキンバイ】 
 丸山ケルンからもガスの中の登りが続きます。1時間弱程歩いて行くとようやく前方に山小屋が見えて来ます。八方池山荘から3時間弱で唐松岳頂上山荘に到着です。結局、八方尾根では急登や険しい箇所はなく、お花畑が続いている印象が強かったです。これでガスがなければ、北アルプスの山並みを眺めながら歩いて行けたのでしょう。

 ガスっていて展望はありませんでしたが、翌日はこの場所には戻らない予定でしたので唐松岳を往復することにします。だいたい20分程度、空身ならもっと早く登れるかもしれません。 

【ようやく見えて来た唐松山荘】 
 
【唐松岳頂上山荘】

【山荘から斜面に沿ってテント場】 
 山荘を過ぎたあたりの場所にはコマクサが咲いていました。観察していた人の話ではやや小ぶりの花だとか。しかし、鮮やかに花を咲かせていました。

 その後はザレた道を登って行きます。山頂も見えないほどのガスが出ていましたが、15分程歩くと唐松岳山頂に到着です。ほとんど期待していなかった山頂からの展望ですが、山頂に到着する頃にはやや青空が見えてきて、五竜岳も僅かに姿を見せてくれました。今日はその姿を拝むことはできないと思っていましたので、本当に良かったです。この後しばらくすると、再びガスの中に包まれて行きました。

【コマクサ】 
 
【唐松岳山頂】

【多くの登山者で賑わう山頂】
 
【僅かに姿を見せた五竜岳】

【牛首の鎖場へのザレた道】 

【ハクサンフウロ】 

【ライチョウ】

【ライチョウ夫婦?】 
 
【鎖場へ】
 唐松岳から山荘に戻ったら、今度は五竜岳に向かいます。今回の行程の中で気になっていた牛首の鎖場を通るということで、少し緊張感が高まっていました。山荘からは、分岐を過ぎてハクサンフウロをながめながらザレた道を登って行くと間もなく牛首の鎖場になります。見回っている指導員の方がいて、この先は鎖場なのでストックをしまうよう指示がありました。

 ストックをしまってさあ鎖場へと思ったところにライチョウが現れました。ちょうど鎖場手前のところで、夫婦でしょうか、2羽がずっと寄り添うようにしてそこにいました。10分程かわいい姿を眺めていましたが、さすがにそろそろということで、ライチョウには登山道の脇に行ってもらうようにしながら進みます。

【左上から右下に鎖場を下る】

【ザレた道の下り】 

【トラバースする鎖場】 

【岩場を越える】 
 鎖場は最初が核心部と言っていい場所で、岩場を下りながらトラバースして行きます。側面が急斜面ではあるものの断崖絶壁ではない分ゆとりを持って下れた部分もありましたが、鎖の位置がやや低くて掴みにくかったです。ただし、帰路に登る際にはちょうどいい位置にある感じでした。最初の岩場のトラバースを過ぎると、普通のザレた道の下りになりますが、その後も断続的に岩場が出て来ます。高度感があるのは最初のトラバースだけですが、足場が悪くてやや歩きにくい場所はその後もありました。

 テントを担いでいない場合、岩場に慣れている方の場合などは、特に問題のない道なのかもしれません。 

【振り返って左の唐松岳と右の牛首のピーク】 

【九十九折れの道を登る】 
  過去の記録でも見たように、五竜岳から唐松岳に向かう方が登りになる分歩きやすいのは確かだと思います。ただし、この場合は最後に核心部が来るので、体力は温存しながら歩くことになるとは思います。

 鞍部に下って行く途中で振り返ると、ガスが多いながらも唐松岳と牛首のピークを眺めることができました。遠方から見るとやはり急峻なところを通ってきたなと実感させられます。一旦鞍部まで下った後は緩やかに登って行きます。五竜山荘手前の白岳山頂に向けて九十九折れのザレた道を歩きます。

【左の白岳も右の五竜岳もガスの中】 

【コバイケイソウ】 
 
【ウサギギク】

【イワツメグサ】 

【ヨツバシオガマ】 

【ゴゼンタチバナ】

【ミヤマイワニガナ】 

【ハクサンシャクナゲ】 

【チシマギキョウ】 
 ザレた道を登りきるとやや緩やかな道を歩いて行きます。この道中にはシャクナゲの花が結構咲いていました。春先のイメージがありますので、少し不思議な感じがしましたね。さらに進んで行くと遠見尾根分岐があります。この分岐を左手にやや登るように進んで行くと遠見尾根を下る道になります。この分岐を五竜岳方面に歩いて行くと下りになって間もなく五竜山荘が見えてきます。

 五竜山荘へは12時半過ぎと、出発した時間の割には思ったより早く到着することができました。先週はテントを張るスペースを探すのに苦労したので、その時のことが頭をよぎったのですが、まだテントは数張り程度でむしろ張る場所を選べるくらいでした。

【遠見尾根分岐】

【五竜山荘】 

【自分のテントとテント場 奥に五竜山荘】

【姿を見せたり隠れたりの五竜岳】 

【岩場鎖場を登る】 
 500円を払いテント場の受付を済ませてテントを張ることにします。少し早い時間でしたが、テントを担いできて疲れていましたし、ガスの中で登ってもと思い、ビールを飲んでくつろいでいました。すると、近くで明日は雨という話が聞こえます。すっきりとは晴れないにしても雨まで降るかなと疑問に思ったのですが、山荘に行って聞いたら翌日は1日雨とのことでした。山頂への道のりには岩場が多いと聞いていましたので、雨の降っていないうちにということでこの日のうちに登っておくことにしました。

 最初は緩やかなザレた道を登って行きます。

【山頂への道】

【険しい岩場】 

【山頂方向を眺める】 

【五竜岳山頂】 
 しばらく登って行くとやがて岩場が現れます。その後は、何度か岩場が出てきて、山頂直下では大きな岩の間を登って行くことになります。この時は軽い荷物だったこともあるのですが、ペンキの矢印がしっかりしており、手や足をかけるところもしっかりあったので、見た目よりは登りやすかったように思えます。

 岩場を登りきると鹿島槍方面との分岐があります。これを五竜岳山頂方面に向かうと間もなく五竜岳山頂に到着です。山頂自体はあまりスペースはありません。

【展望はガスの中】 

【ザレた道を下る】 

【チシマギキョウ】 
 展望は予想通りとはいえありません。それでも、よく晴れた中を山頂まで登ってくることができたので良しとすべきところでしょうか。この時点では翌日は雨ですぐに下山するつもりでいたので、少し名残惜しみつつも五竜山荘に戻って行きました。

 テント場ではのんびり過ごしました。山荘付近にライチョウ一家が現れたり、ブロッケン現象が起きたりと意外に充実した時間となりました。ガスの中とはいえ夕陽が沈むのを見たかったところですが、最後はガスの中に隠れたままでした。こうして長い1日を終えて床につきました。 

【この後にはブロッケン現象も】 

【沈む前にガスに隠れた夕陽】 
 

【夜明け前】
 夜中に起きてみると意外と星が見えていて、そのままもつのか、それとも朝方にかけて徐々に天気が悪くなって行くのかわからない状態でした。ただ、御来光が見られる可能性があるならばということで、適当にパンを1個食べて五竜岳に向かうことにしました。

 登山道は暗がりでもわかりますが、さすがに岩場はわかりにくかったです。岩場を登るところはペンキや鎖などでわかるのですが、乗り越して行くところは少し探しながら進むことになりました。皮肉なことに、前日登っておいたことがこの日の暗い時間帯の登りに生きることになりました。 

【徐々に明るくなる地平線】 

【夜明けの唐松岳と奥に白馬岳】 

【夜明け】 

【雲から上がる御来光】
 無事に登って夜明け前に山頂に到着することができました。山頂は既に学生のグループが登って来ていてにぎやかでした。ただ、やっぱり時間が時間なだけに寒そうでしたね。雲が多めで、太陽が昇ってくるのに時間がかかったこともあって、結果としては早すぎる山頂到着となりました。

 山頂で寒さに耐えること30分、ようやくにして太陽が見えて来ました。薄い雲の奥に現れた後、再度雲の上に上がってくるという感じだったわけですが、やはり御来光は見事でした。相変わらずうまくは撮れませんでしたが、周囲の山々の景色も見事で、真っ赤に染まった立山、剱岳、唐松岳から白馬岳は本当に見事でした。 

【夜明けの立山剱岳】 

【夜明けの山頂】 
 その後もある程度明るくなるまで山頂でのんびり過ごして、最初に登って来た方達が帰った頃下り始めました。この時間になってくると、登ってくる団体さんが多くてなかなかすれ違いに時間がかかってしまいました。

 テントに戻った後はのんびり撤収して遠見尾根を下って帰る予定だったのですが、思ったよりも天気がいいままだったので、再度唐松岳に向かうことにしました。ガスが昇って来ていたので、唐松岳まではもたないにしても途中まではいい景色が見られるかなと思ったのでした。

【ぶれ気味の槍ヶ岳】

【鹿島槍ヶ岳】 

【夜明けの剱岳】 

【鹿島槍ヶ岳から立山剱岳に至る景色 中央左奥に槍ヶ岳】 

【五竜山荘前からの五竜岳】
 
【白山からの五竜岳】

【唐松岳と牛首】 

【牛首のピークへの登り】
 テント場での撤収を終えたら唐松岳に向けて出発します。少しのんびりし過ぎたようで、ほとんどの方が出発後であり、特に五竜山荘から唐松岳に向かったのはほぼ最後だったようです。

 歩き始めて間もなく唐松岳方面から歩いて来る人たちとすれ違い始めます。白山からのなだらかな下りでは、昨日はガスで見えなかった五竜岳を眺めつつ歩いて行きます。鞍部まで下った後は徐々に登り返しとなります。ザレた道を登りながら徐々に核心部に近づいて行きました。

【五竜岳と剱岳】 

【剱岳】 

【岩場を続々と下って来る登山者】 
 徐々にすれ違う人も少なくなり、前を歩く人もほとんどいない状態だったのですが、鎖場が近づいて来ると、前を歩いているグループがあり、また下って来るグループがありという状況でした。譲ってもらったり、譲ったりしながら進んで行きます。

 昨日苦戦した牛首でしたが、やはりこの日は岩場が登りになったということもあり、あれと思う間に鎖場を過ぎてしまいました。昨日通っていたことや、ザックがやや軽くなっていたこともあるでしょう。無事唐松山荘に到着したのですが、やはりガスが徐々に昇ってきているようでした。

【鎖場を登る】

【登りなら比較的すいすい進める?】 

【唐松岳】 

【唐松岳頂上山荘を眺めて】 

【山頂の様子】
 ガスが昇って来ているとはいえ、唐松岳はすっきりとした姿を眺めることができました。これだけでも戻ってきた甲斐はあったかなと思います。昨日同様の賑わいを見せている唐松山荘の脇を通って再び唐松岳に向かいます。

 今回も空身で向かいましたので、山頂まではあっという間です。昨日よりはよく見えましたが、すっきりとした白馬岳を眺められなかったのは少し残念でした。それにしても、白馬岳に連なる切れ落ちた稜線を見ていると、やはり不帰のキレットの険しさというのを実感することができました。 

【白馬岳に連なる稜線】

【ガスに覆われつつある白馬岳】

【コマクサ再び】
 唐松岳山頂で最後の展望を楽しんだ後は下山開始です。山荘で少し休憩をしてから下ります。八方尾根からの景色も期待したいところでしたが、前日同様すっかりガスの中でした。これだけガスが上がってきている状態では仕方がないのかもしれません。前日同様に花を撮りながら進んで行きます。

 八方池あたりからは観光客も増えて大賑わいでした。登山者の多いこの八方尾根でも登山者が浮いてしまうくらい多かったように思えます。八方池もやはりガスの中でしたので、寄らずに下って行きました。

【チングルマ】  

【ガスの中の八方尾根】 

【ミヤマアズマギク】

【カラフルな花】 

【アカモノ】
 八方池以降は木道を中心とした緩やかな道を下って行きます。登りで見落とした花を探しながら12時半過ぎに無事八方池山荘まで戻って来ることができました。

 結局2日間ともほどよく歩き、展望にも結果的には比較的恵まれて充実した2日間になりました。登りやすい山で季節を変えてまた来てみたいと思いました。八方尾根は展望も素晴らしいと思われますが、多彩な花を見ることができるのもまた醍醐味だと思います。

【タカネナデシコ】
 
【ミヤマムラサキ】

【観光客で賑わう八方池】 

【やはり主役はニッコウキスゲ(?)】

【オオバギボウシ】 

【八方池山荘へ】 


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