だいせつざん・とむらうしやま・おぷたてしけやま・とかちだけ
 大雪山・トムラウシ山・オプタテシケ山・十勝岳(1〜2日目)
  登山日: 2011年9月18日(日)〜9月21日(水) 
  標高:2290m(旭岳) 2185m(間宮岳) 2149m(北海岳) 1963m(忠別岳) 1868m(五色岳) 1954m(化雲岳) トムラウシ山(2141m)
      2012m(オプタテシケ山) 1860m(ベベツ岳) 2052m(美瑛岳) 2077m(十勝岳)
  累積標高:上り約4300m 下り約5300m (旭岳から白金温泉まで約1650m) 累積距離:約62km



 9月18日(日)    姿見駅 11:20 → 旭岳 13:30(〜40) → 間宮岳 14:40(〜50)
   北海岳 15:30(〜40) → 白雲岳分岐 16:40 → 白雲岳避難小屋 17:00
 
 9月19日(月)   白雲岳避難小屋 6:10 → 高根ヶ原分岐 7:05(〜25) → 忠別岳 9:20(〜35)
    五色岳 11:10(〜20) → 化雲岳 12:20(〜40)
   北沼分岐 14:50(〜15:15) → トムラウシ山 15:40(〜16:05) 
   南沼キャンプ場 16:25
 
9月20日(火)  南沼キャンプ場 5:30 → 三川台 7:00 → 最終水場 7:10(〜40)
     ツリガネ山肩 8:40 → コスマヌプリ肩 10:10(〜20) 
   双子池キャンプ地 11:55(〜12:10) → オプタテシケ山 14:05(〜20)
   ベベツ岳 15:20(〜30) → 美瑛富士避難小屋 16:25
 
 9月21日(水)  美瑛富士避難小屋 4:55 → 美瑛岳 6:35(〜50)
   十勝岳 8:40(〜9:10) → 十勝岳避難小屋 10:35(〜45) 
 望岳台 11:30 → 白金温泉 12:40

 

 今回は3泊4日で大雪山を縦走します。昨年の北海道遠征の天王山が日高山系の山々だったのに対して今回はこの縦走が天王山となります。ルートとしてはよく歩かれているルートで、危険箇所もほとんどなく体力勝負といったところでしょうか。

 当初三百名山に登ろうと思った時は、というよりこの縦走を志すまでは、基本的に近県の山を除いた山について、最短コースで登るというのが基本路線でした。この縦走中の三百名山で未踏であるのは、大雪山、トムラウシ、オプタテシケ山になりますが、どれも大雪山以外は長丁場になるにしても日帰りが可能です。(オプタテシケ山はこの時点では林道通過の許可が必要)

【白金温泉バス停】
 
【旭川駅で乗り換え】
 したがって、3日かけてそれぞれ日帰りで登るのが最短になります。ましてや遠方でのテント泊は手間がかかるというのが以前の考え方でした。しかし、今年になってテント泊を繰り返していくうちに、むしろテント泊のできるところはできるだけテントを担いで、また縦走できるところはできるだけ縦走でと考えるようになりました。さらには、最近の夏山で会った人が何度か大雪山の素晴らしさを説いていたので、その魅力を感じるためにも縦走を考えるようになりました。

 縦走というと一般的には大雪山からトムラウシというのが王道ですが、この縦走ですらトムラウシからのバスが8月中旬で終わりということで、縦走を考えつつも現実的には無理かなというのが実際のところでした。
 それが、オプタテシケ山までの縦走に伸ばして白金温泉に下れば交通機関があることに気付きます。それでも、うまくつなげることは難しいかなと思ったのですが、なんと旭川駅を経由して繋げることがわかりました。こうして、やや厳しい日程ではあるものの縦走計画を立てることができました。ただし、このコースの問題点はエスケープルートがないことです。最悪トムラウシから下って山荘に泊まり、山荘の送迎サービスを利用することも考えていました。

 次の問題点が水場の問題です。とにかく初夏で涸れる水場が多いので水をどう確保するかが問題でした。3日目から多めの水を担ぐことと浄水器を持って行くことで解決することにしました。これで、池でもあればなんとかなります。いずれにしてもエキノコックスの問題もありますので、浄水器を持って行って損はないでしょう。実際、縦走中に会った人はみなさん持っていたようです。 

【ロープウェイよりガスの中の景色】 

【人々で賑わう姿見駅】
 結果としては後で記載するようにかなり寒かったので、水の消費量はかなり少なくて済みました。浄水器は便利でしたが、泥水までは活用する気になれませんでした。しかし他のグループの方は泥水も活用することで最小限の水を担ぐことにより軽量化を図っていました。このへんはまだまだ甘かったです。自分は泥水(水たまり)があるという情報を縦走者からもらいながら生かせませんでした。

 最後の問題は寒さ及び雪対策です。この頃は例年大雪山の初冠雪の時期でもありました。寒さ対策はしなければと思いつつも、ちょっと厚手のものを用意しただけで特筆すべき対策は取りませんでした。怖かったのはむしろ雪で、このだだっ広い場所が雪に覆われたらルートがわからなくなるという懸念がありました。
 GPSはありますが、それを見ればなんとかなるというものでもありません。一度歩いていれば、ガスに巻かれない限りは地形図とGPSを組み合わせてなんとかなるのかもしれません。視界を遮るものがないので、ルートが読めればかなり歩きやすいと思います。これは一旦荒れたら逃げ場がないとも言えますが・・・。

 こうして小雨のぱらつく中、白金温泉の駐車場に車をとめてバスを乗り継ぎ旭岳ロープウェイに乗ります。初日は完全に雨ですが、2日目以降は晴れるという予報を信じて向かいました。このような生憎の天気でしたが、連休中ということもあってロープウェイ駅は賑わっていました。ロープウェイに乗って姿見駅に到着です。

【整備された道を歩く】 

【姿見池 右方の旭岳は方面は全く何も見えず】

【姿見駅を振り返って】

【ザレた道を進む】
 姿見駅に着いて衝撃を受けたのは、翌日以降雪が降る可能性があるという案内板でした。晴れの予報であったのが、寒気が入って雪の降る可能性が出てきたとのことでした。晴れのつもりが雪、この時受けた衝撃は結構なもので、とても最後まで縦走するのは難しいと思ったのでした。ただ、大荒れの天気になるというわけでもないので、白雲岳避難小屋に泊まって帰って来るというのもありだろうということで出発しました。

 雨が降っていましたので、雨具を着用してから出発します。さすがにこの状態ですからあまりテンションも上がりませんでした。翌日以降は快晴ですということであればまた違ったとは思いますが。とりあえず、観光客らしき人達と並んで進んで行きます。
 姿見池付近までは遊歩道がよく整備されています。なかなか立派な池で噴煙も素晴らしいのですが、肝心の旭岳はこの天気ですから完全にガスの中でした。紅葉は、この縦走の直前あたりから急速に気温が下がっていたものの、それまでは暖かかったことからあまり進んでいませんでした。紅葉する前に雪が降って紅葉が終わってしまうということもあるようです。それでも、ところどころに見えた草紅葉はなかなか目を楽しませてくれました。ガスに覆われて景色が見えないからなおさらそう思えたのでしょう。

 姿見池を過ぎると、ザレた道になり本格的な登山道になってきます。観光客がいなくなるので一気に静かになりますが、登山者もそれなりにいました。ただ、天気が天気ですので引き返している人もいました。 

【山頂直下の草紅葉】  
 
【広々とした山頂】 
 このザレた道はだだっ広いのですが、両脇にロープが張られているので迷うことはありません。ザレた道ですので歩きにくい箇所もありますが、それほどの急登もなく比較的歩きやすいと思います。

 重いザックを担いでいますのでゆっくりゆっくり登って行きます。最近連続してテント泊をしていたので、それほどはきついということはありませんでした。ただし、この日に限っては出発時間が遅いにも関わらず白雲岳避難小屋まで行かないといけませんので、あまりのんびりしているわけにもいきません。着々と登って行って旭岳山頂に到着です。
 展望が何もありませんので、あまり山頂に着いたという感じがしませんが、この旭岳が北海道最高峰であり、今回の縦走の最高点でもあります。こんな天気ですので、適当に写真を撮って済ませようと思ったら、親切に休憩している方が写真を撮ってくれました。こちらの方達は山頂ピストンのようです。

 あまりのんびりもできませんので、少し休憩をしたら出発です。旭岳の裏側に下って行きます。これが長いザレた道で、所々急な箇所もあって、見た目よりは歩きにくかったです。鞍部付近まで下ってくると、右手に雪渓が見えました。それもまとまって残っていたのにはさすがに驚きました。いかに積雪量が多くそして寒いかということでしょう。

【頂上碑】 
 
【ザレた道を下る】
  この付近は広々としていますが、岩についた目印や木の棒などもあって、ガスで視界が悪くても迷うことなく進んで行くことができました。鞍部付近に裏旭キャンプ指定地があります。キャンプ指定地と言っても平たい場所があるだけというのが実際のところでしょう。テントが1張あり、さらにちょうど着いた方がこれから設営をしようという状況でした。

 時間帯的にはここでも十分なくらいですが、初日に白雲岳避難小屋まで進まないと、2日目以降が厳しすぎるので先に進みます。この日はまだあまり歩いていないので、できるだけ歩いておくというのもありました。
 
【未だに残る雪渓】 

【岩の目印などを参考に進む】

【裏旭キャンプ指定地】

【草紅葉と旭岳】
 
【ガスの彼方の峰を目指して】 
 
【草紅葉】
 
【緩やかな登り】
 その後もガスっていて視界がない割には順調に進んで行きますが、せっかくの尾根道もこれだけ展望がないとモチベーションは上がって来ませんでした。特に冷たい雨は結構応えましたが、身体的には歩いても暑くならないので、その意味では悪くない条件だったのかもしれません。縦走中ずっと寒かったのですが、自分でも驚くほどの距離をテントを担いで行けた最大の要因の1つがこの寒さだったと思います。夜は大変でしたが。

 その後、適当な間隔で間宮岳、北海岳を経て白雲岳分岐に到着です。余裕があれば登っておきたかった白雲岳ですが、余裕云々以前にこの天気では何も見えないので、そのまま避難小屋に向かいます。 
 
【広々とした尾根道】

【間宮岳】

【北海岳】 
 
【色鮮やかな箇所も】
 
【白雲岳分岐看板】
 さすがに夕方5時前で、ガスに覆われているとなると少しずつ暗くなって来ます。とはいえ、この分岐まで来てしまえば避難小屋まではそれほどの距離ではありません。この白雲岳分岐からは緩やかに下って行くことになります。

 しばらく歩いて避難小屋が近づいて来ると、まずは水場が現れます。きれいな水が流れていてそのまま飲みたくなりますが、やはり後で避難小屋の管理人さんに生では飲まないようにお達しを受けました。なお、暗くなってきていて後で戻りたくなかったので、先に水を汲んでから避難小屋に向かいました。

【白雲岳方面を眺める】

【避難小屋手前にある水場】
 そのまま緩やかに登ってテントサイトの脇を上がって行くと避難小屋に到着です。小屋は結構大勢の人で賑わっていました。ほとんどが、別登山口から登られて来た人たちでだいたい1泊2日のようです。この日はかなり気温が下がると聞いていたので避難小屋泊にしたいところでしたが、小屋が結構混みあっていたので結局テント泊としました。

 テントサイトはそこそこの広さがあります。熊の通り道になるとか雨が降ると浸水する可能性もあるという話も聞いていましたが、結局適当なところに設営することにしました。なお、ここには石がないので、備え付けのペグを槌で打ち込んで設営しました。かなり古いものなので、自分で持ち込んだ方がいいかもしれません。風が強くて苦労しましたが、なんとか真っ暗になる前には設営できました。

【見えて来た避難小屋】

【白雲岳避難小屋】 

【テントサイト】
 夜になると、急速に気温が下がると同時に風が強くて、翌日以降のことを考えると心細くなるばかりでした。夜中時折ぱらついていた雨がテントに当る度に雪ではないかと心配するような有様でした。また、寒さ対策としては厚着して寝袋に潜ればなんとかと思っていたのですが、やはり厚着をしても夏用シュラフではいかんともしがたく、結構寒かったです。この時点ではかなり「撤退」の2文字が浮かんでいましたが、帰るのならそれほど急ぐこともあるまいということで、結局開き直って寝たのでした。
 
 


【朝のトムラウシ方面の眺め】


【高曇りのため正面奥のトムラウシまでくっきりと見えています】 

【左手に残った残雪を見ながらの稜線歩き】 
 2日目の朝を迎えます。夜眠れなかったのが明け方になって深い眠りに落ちてしまったのと、撤退するなら遅い時間でもという思いから思ったよりも遅い起床となってしまいました。空は高曇りで決してすっきりとした晴れではありませんでしたが、今日明日は天気がなんとかなりそうだという情報を得ることができましたので、予定通りトムラウシへ向けて縦走を続けることにしました。ここは大きな分岐点で、トムラウシへ向かってしまうと容易には戻ることができませんので、少し大げさに言うなれば、縦走への決意の出発とも言えるでしょう。朝の賑わっている避難小屋をよそに出発します。なお、小屋にはトイレはありますが、トイレットペーパーは要持参になります。
 まずは、穏やかな稜線をひたすら南に向かって進んで行きます。縦走する方だけでなく、避難小屋泊まりの方も途中まで足を伸ばしている方々が結構いました。実際のところ縦走している人は見かけなかったのですが、後で同じ小屋になったので聞いたところ早朝に出たとのことで、やはり出発時間が少し遅かったようです。

 しばらく歩いて行くと途中まで散策に来ていた方達も引き返すなどしていなくなります。この頃白雲岳を振り返るとすっきりとした山容を持った山々を眺めることができました。青空こそ見えませんが、展望はいいようです。静かに稜線を歩いていると間もなく高根ヶ原分岐に到着です。

【避難小屋を振り返る】

【白雲岳を振り返る】

【どこまでも続く稜線を歩く】

【高根ヶ原分岐】 
 ここからは三笠新道と呼ばれる道に分岐しているのですが、ガイドにあったように通行禁止になっていました。登山道の崩壊によるものはよく見かけますが、クマが出没中のため通行禁止というのもそうそうないでしょう。実際のところこの分岐から先だけでなく、避難小屋からこの分岐付近もクマに注意となっています。ただ、稜線上であれば遠方からでも姿を捉えられますのであまり神経質になることもないかもしれません。

 分岐を過ぎると、丘のようになっている稜線を歩いて行きます。この丘の崖の部分が青々としていて、険しいというよりは美しいという表現の方が適切な気がします。

【分岐案内板】
 

【この森の中に熊がいるのでしょうか】


【崖のようになった丘の上を歩く】 

【東大雪の山々】 

【旭岳と後旭岳】 

【白雲岳】 

【笹原の道を行く】 

【所々に木道も】
 この丘のようになっている尾根上のピークは平ヶ岳ということですが、ほとんど高低差がないのでわからないかもしれません。その後も遠方まで続くなだらかな稜線を歩いて行きます。後方を振り返ると、旭岳から白雲岳に至る稜線も見えますが、歩いている稜線からはそれほどの標高差はないので、高山が並んでいるという感じはしません。ただし、言葉で表現できないほどの広がりは感じます。

 さらに歩いて行くと、ようやく正面に特徴的な山が見えて来ます。これが忠別岳です。 

【緩やかに続く稜線の道】 

【正面に忠別岳】 

【一面のチングルマと忠別岳】

【チングルマと草紅葉】
 忠別岳の手前から左手に下って行きます。すると忠別池があり、その周りが一面チングルマのお花畑になっていました。この時期ではさすがに花はみられませんが、チングルマの実や色づいた草などが見事でした。咲いている時期に訪れれば本当に見事な景色が広がっていると思います。

 ここからは緩やかに登って行き忠別岳を目指します。近いように見えて意外と距離があります。周囲のお花畑を眺めながら進むと忠別岳山頂に到着です。

【忠別池と忠別岳】 

【忠別岳へ向かって】 

【振り返ると旭岳〜白雲岳の稜線】

【忠別岳山頂】
 忠別岳山頂からの景色をしばし楽しむつもりでしたが、ちょうどガスが出てきてこれから行く先々の山を見ることができませんでした。結果としてはこれは一時的だったのですが、先も長いので少し休憩をしたら先に進みます。

 忠別岳から先は崖のようになっているので、まずは左手に巻くように下って行きます。このあたりから正面に見える壁のような稜線が、五色岳〜化雲岳に連なる稜線になります。一旦鞍部に下った後登り返して行くことになります。

【この付近もお花畑が】 
 
【五色岳への道】

【トムラウシも徐々に近づいて トムラウシの2つ右の山が化雲岳のようです】

【鞍部には忠別岳避難小屋】

【忠別岳避難小屋をズーム】 
 鞍部には忠別岳避難小屋があります。登山道中の分岐を入って行くことになりますが、この日はトムラウシまで行ってしまうつもりでしたので、寄らずにそのまま進みます。ゴールデンルートとも言うべき大雪山〜トムラウシの縦走の場合には、白雲岳避難小屋とヒサゴ沼避難小屋を使うことが多いので、結構穴場の避難小屋のようです。したがって自分も目を付けていて、朝一のロープウェイに乗る場合にはここまで入ってしまおうかと思案していたのでした。

 鞍部を過ぎると五色岳へ向けての登りとなります。まだまだ先は長いので踏ん張りどころです。

【中央は化雲岳ではなくその手前の1952峰のようです 化雲岳はその右奥】

【忠別岳避難小屋分岐】

【五色岳山頂】


【忠別岳を振り返って】 


【案内板とトムラウシ】 

【正面の化雲岳への緩やかな稜線】 

【紅葉の鮮やかなところも】
 なかなか急な道を登りきると五色岳山頂に到着です。忠別岳方面を振り返るとなかなか素晴らしい景色です。またここでは、この日初めて反対側から縦走してくる方に会いました。自分が縦走する前は悪天候だったのでもしやと思ったら、やはり大雨の中を大量の水を担いで登り始めたそうです。それに比べれば自分はまだ小雨だっただけましなのでしょう。この雨のおかげで、水の枯れた小屋やキャンプ指定地にも水たまりができたことを教えてもらったのですが、結局自分は生かしきれませんでした。やはり確実でないと心配になってしまうようです。

【徐々にお花畑へ】
 
【化雲岳方面(右)分岐 正面は化雲岳ショートカット道】
 五色岳での休憩もそこそこに化雲岳に向かいます。化雲岳への道は緩やかな道が続きます。ただ、緩やかですぐそこに見える化雲岳ですが、これが結構距離があります。ハイマツ帯の道や木道を歩いて行くとやがてお花畑に入って行きます。この後化雲岳へ行くルートとショートカットするルートとの分岐を経て化雲岳へ向かいます。

 化雲岳のお花畑については話では聞いていましたが、本当に一面のという言葉にふさわしく、これが花であったら言葉が出てこないでしょう。チングルマの実や草紅葉だけでも本当に素晴らしいです。特にトムラウシをバックにした写真は、今回の思い出深い写真の1枚となりました。
 
【息を飲むほどのお花畑】

【お花畑の中の道を進む】

【お花畑とトムラウシ】 

【化雲岳山頂】
 お花畑の中の緩やかな登りを登りきると化雲岳山頂に到着です。ここからは天人峡に下ることができます。天人峡に下ってぐるっと回るコースもなかなか素晴らしいと思います。

 化雲岳では正面に見えているトムラウシを眺めながら休憩します。正直まだまだ先は長いです。特にロックガーデンという歩きにくい岩場が待ち構えていますし、トムラウシ自体が岩山ですので、なかなかもう少しという気分にはなりませんでした。宿泊地がヒサゴ沼避難小屋であればもう一息という場所になります。

【歩いて来た山を振り返る 旭岳〜白雲岳〜忠別岳】

【正面にトムラウシを見据えて】
 
【ヒサゴ沼避難小屋分岐(左) 本道は木道を下りて真っ直ぐ】
 休憩をしたら再びトムラウシへ向けて出発です。最初はお花畑の間の木道を一直線に歩いて行きます。間もなくヒサゴ沼避難小屋への分岐があります。ここをまっすぐ進んで行きます。

 しばらくは緩やかな下りになります。すると徐々に岩のごろごろしたような場所が見えて来ます。このあたりが、トムラウシ側のヒサゴ沼避難小屋分岐のようです。ちなみに避難小屋は登山道から大きく外れているのでちょっと寄るというわけにはいきません。

 その後も岩のごろごろしたような地形は見えつつも、その間を登山道が縫っているのですが、徐々に岩の上も歩くような道になって来ます。うまく足の間隔、リズムと合えば快調なのですが、合わないとこれがまた歩き辛いです。

【徐々に岩のごろごろした場所も 中央手前はトムラウシ側のヒサゴ沼避難小屋分岐】

【草紅葉と池でお庭のような雰囲気の場所】

【徐々に岩だらけの地形に】

【大岩の上を歩いて行く】

【このあたりは大岩を外すような登山道となっている】

【このあたりがロックガーデンと呼ばれる場所のようでこれでもかというくらい大岩が連なっている】

【岩場を抜けてもトムラウシはまだ遠い】

【トムラウシと北沼】

【トムラウシとトムラウシショートカット道分岐】 
 しばらくは大岩の上を歩く箇所は多くはないのですが、ロックガーデンと呼ばれる岩だらけの場所になると、ひたすら岩の上を歩くことになります。目印があったり踏み跡の汚れがあったりするのでだいたいのルートはわかります。ただし、歩幅が合わない場所もあってなかなか歩き辛いです。雨に濡れたらすぐに滑るということはないでしょうが、やはり濡れていたらかなり嫌な場所だと思います。さらにこのあたりは、ひと山越えたらその向こうにひと山という感じで精神的にもしんどかったです。これを抜けると一旦歩きやすい登山道になります。この緩やかな道を登って行くと、北沼分岐に出ます。

【北沼を振り返って】

【岩場が続く】 
 ここが2日目の水の補給地点です。もちろん普通の水場ではなく浄水器を利用します。やはりたまっている水なので近くで見るとあまりきれいな感じはしませんでしたが、浄水器を利用すればなんでも飲めるようになります。ただ、結果としては、キャンプ指定地のそばにも小さな池がいくつかあったようです。

 水を補給して重くなったザックを担いで最後のトムラウシへの登りにかかります。実は翌朝登ることも考えたのですが、日程や体力を考えると、翌日はそのまま縦走に入った方がいいと考えてこの日のうちに登っておくことにしたのでした。結果としてもこれで良かったと思います。
 最後のトムラウシへの登りも岩場が中心となります。目印はしっかりついているので迷うことはありませんが、ロックガーデン同様の大岩には少し苦労させられました。大きな荷物を担いでいるうえに、この日最後というのもあったと思います。岩を乗り越えて行くとトムラウシ山頂に到着です。今朝避難小屋から見えたトムラウシは本当に遠かったですが、それだけに到着した時の感動もまた大きいものがあります。

 既に薄暗くなって来ているうえに、雲がかかっていますが、北方には旭岳、西にはオプタテシケ山が見えており、いかにこの山が今回の縦走における要であるかを物語っています。実際、2〜4日目は、小高い場所に行けば必ずこの山が見えていました。天気が良ければ1日目もまたしかりでしょう。

【トムラウシ山頂】

【頂上碑と奥に旭岳〜白雲岳の稜線】 

【北西方向の眺め】 

【麓の池と雪渓を見下ろして】 

【翌日の目標となるオプタテシケ山 左奥は美瑛岳か】 

【岩場の下りを振り返る】
 本日最後のピークということでのんびりしたいところですが、日が傾きかけているのと、ただでさえ上がらなかった気温が急速に下がって来ていたので、山頂での滞在もそこそこに下山します。今度は南沼キャンプ場へ向けて下って行きます。こちらも岩場が中心で結構な急坂ですが、ルートはしっかりしています。

 ここを一気に下ると南沼キャンプ場です。トムラウシ温泉方面から登って来たと思われる登山者の方達が既にテントを張っていました。広々とした場所ですが、テントを張るのに適した場所は限られます。この日は10張もなかったので全然余裕があったと思いますが。ちなみに、設備的なものは携帯トイレ用のブースのみ。この時期は水場もありません。浄水器使用前提ですが、少し歩けば池があったようです。

【南沼キャンプ場 オプタテシケ山方面は左奥から トムラウシ温泉は左手前あたりから】 

【テントを張った場所】
 適当な場所を見つけたらテントを設営します。前日と比較すると風があまりなかったので、順調に設営できました。寒くて仕方がなかったので、急いで夕食を食べるというか押し込んで横になります。実は、この後一時的にガスが晴れて夕陽が見られたのですが、気づいたのが遅くて見ることができませんでした。

 この日の夜も寒かったうえに、眼鏡のレンズが外れるという事態にテンションは下がる一方でしたが、ここまで来ると、行くしかないという開き直った気分と、翌日の好天を期待する気持ちがありました。


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