ひうちがたけ・しぶつさん | |
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登山日: 2011年10月7日(金)〜10月9日(日) | |
標高:2356m(燧ケ岳) 2228m(至仏山)) | 標高差 : 尾瀬御池から約850m |
10月7日(金) | 山の駅沼山峠 15:50 → 尾瀬沼キャンプ場 17:00 | ||||
10月8日(土) | 尾瀬沼キャンプ場 5:45 → 登山口 6:00 → 俎ー 8:30(〜50) | ||||
→ | 柴安ー 9:10(〜30) → 見晴 11:30(〜40) → 牛首分岐 12:40 | ||||
→ | 山ノ鼻キャンプ場 13:15 尾瀬植物研究見本園散策 14:10(〜35) | ||||
10月9日(日) | 山ノ鼻キャンプ場 3:30 → 至仏山 5:25(〜6:05) | ||||
→ | 小至仏山 6:30(〜40) → 分岐 7:05 → 鳩待峠 8:00 | ||||
→ | 山ノ鼻キャンプ場 8:45(〜9:45) → 牛首分岐 10:20 | ||||
→ | ヨッピ吊橋 10:50(〜11:00) → 東電小屋 11:15 → 元湯山荘 12:00 | ||||
→ | 三条ノ滝 13:00(〜20) → 燧裏林道出合 13:50 → 尾瀬御池 15:50 |
尾瀬3日目、最終日はまず夜明け前に至仏山を目指します。この日こそはと意気込んで、山頂で御来光を眺めることを目指しました。夜空は一面の星空になっていましたが、山の方は少しぱっとしないような状態でした。出発は、予定の3時を過ぎてしまい御来光を眺めるには少し厳しいかなと思われる時間に出発となりました。結果としてはもっと遅くてもいいくらいでしたが、この日の長丁場を考えるとこのくらいで良かったのかもしれません。 まずは、前日に確認しておいた登山口から登る予定でしたが、少し散策路に入ってしまい戻って再び登山口に向かうというようなことがありました。なお、山ノ鼻からの道は登りの一方通行になっています。 |
![]() 【木の階段を登る】 |
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![]() 【岩のごろごろした道】 |
登山口からはひたすら至仏山に向かって登って行きます。最初は木の階段で比較的歩きやすい道が続きますが、しばらく歩いていると岩のごろごろした道になります。脇にロープを張ってあるなど登山道は明瞭ですが、暗がりのため足を置く場所を慎重に探しながら登って行きました。 実はどれが蛇紋岩かはっきりとはわからなかったのですが、聞いていたように乾いていても滑りやすい箇所もありました。とはいえ、ある程度水平に足を置いて進めば問題ありませんでした。登りだからなんとかなっていたというのもあるでしょう。 |
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![]() 【鎖場ですが傾斜は緩やか】 |
![]() 【滑りやすくなっていた木の階段】 |
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![]() 【山頂に近づくほどガスが】 |
途中鎖場もあって、これはなかなか大変かなとも思いましたが、傾斜が緩やかで鎖を取ろうとして前につんのめるような状態でした。この鎖場は濡れているような時でもなければ普通に歩いて行けます。極端に急な道はないものの、ひたすら登り道が続いています。 山頂に近づいてくると徐々にガスが濃くなって来ました。なお、標高の高いところにある木の階段などは霜が降りて滑りやすくなっていました。樹林帯を抜けて視界が広がると同時に少しずつ夜も明けて行きました。そして、日の出よりはやや遅い時間帯に山頂に到着です。 |
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![]() 【ガスの中の至仏山頂】 |
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![]() 【山頂にテントが1張】 |
山頂に登る手前から見えていたように山頂はガスの中でした。明るくなっているのはわかりましたが、とても御来光を拝めるような状況ではありません。山頂には他には誰もいませんでしたが、テントを張っている人がいて、自分が山頂に到着した時にはまだ寝ていたようでした。 山頂はさすがに寒かったので、動き回りながら少し周りの景色を眺めていました。ところどころでガスが切れて一部の山が見えるのですが、やはりすぐにはすっきりとは晴れません。しかし、しばらくすると一気に明るくなり、既に日が昇った状態でしたが、ガスの中の御来光を拝むことができました。 |
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![]() 【ガスに包まれたまま明るくなって】 |
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![]() 【ガスの中の御来光】 |
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![]() 【ガスの上に浮かぶ太陽】 |
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![]() 【岩のごろごろした道】 |
周囲も少しずつガスが晴れてきて小至仏山方面も見えるようになってきました。恐らくかなり待てばすっきりと晴れるとは思ったのですが、本日は結構な長丁場だったので、やむなく至仏山を後にして先に進むことにしたのでした。 山ノ鼻からの登りは一方通行ですので、小至仏山を経由して鳩待峠へ下って行きます。最初は岩のごろごろした道が続いています。やや滑りやすいので注意が必要でしょう。ただ、歩く人が多いせいもあってルートはしっかりしているのでそれほど問題ないとは思います。 |
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![]() 【徐々にガスの晴れている稜線 左に小至仏山】 |
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![]() 【至仏山もガスが晴れて】 |
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![]() 【小至仏山頂】 |
小至仏山へは30分程で到着しました。このくらいの時間になってくると、稜線上のガスは結構晴れてきて、至仏山などはすっきりと見えていました。ただし、この時間帯ではまだ尾瀬ヶ原は靄のようなものに包まれていました。結果としてですが、この日は8〜9時くらいに山頂に登っていたら絶景が見られたのではないでしょうか。御来光を狙ったのが裏目に出たのですが、この日の長い行程もあってのことですから仕方がないでしょう。小至仏山からではありますが、なんとか靄のかかった尾瀬ヶ原と燧ケ岳を眺めることができたのは良かったと思います。小至仏山での景色を堪能した後は鳩待峠へ向けてひたすら下って行きます。 | |
![]() 【至仏山と右奥に尾瀬ヶ原〜燧ケ岳】 |
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![]() 【燧ケ岳】 |
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![]() 【靄のかかった尾瀬ヶ原と燧ケ岳】 |
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![]() 【なだらかに下って行く木の階段】 |
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![]() 【霜が降りて滑りやすい木道】 |
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![]() 【笠ヶ岳方面分岐】 |
下りは緩やかで、そのために標高差の割には距離が長くなっています。木道や木の階段を中心によく整備されていますが、霜のついた木道は滑りやすくてとても歩きにくかったです。また、登山道の一部ではかなりぬかるんでいる場所もありました。 途中笠ヶ岳方面への分岐を過ぎてさらに下って行きます。1箇所よく開けた湿原があって、草紅葉が見事でした。このあたりからは次々と登って来る登山者とすれ違いました。 |
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![]() 【金色の野原を眺めて】 |
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![]() 【尾瀬ヶ原を見下ろす景色も見納め】 |
![]() 【次々に登ってくる登山者】 |
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![]() 【整備された登山道】 |
下る途中所々で紅葉を見ることができました。最後なだらかな坂を下って行くと鳩待峠に到着です。下る途中でも多くの登山者とすれ違ったわけですが、まだこれから出発しようとする人達も大勢いました。 鳩待峠は尾瀬への入口の1つとなっているだけあって次々と人が入って来ます。やはり大抵の人が山ノ鼻方面に向かって行きます。自分もその群れに入って山ノ鼻へ向かって歩きます。全て木道となっているので、滑ることがなければ快適に歩くことができます。山ノ鼻へは道がやや下っているのでその点でも歩きやすいでしょう。 |
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![]() 【紅葉を眺める】 |
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![]() 【鳩待峠登山口へ】 |
![]() 【至仏山登山口】 |
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![]() 【ひっきりなしに人が訪れる鳩待峠】 |
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![]() 【山ノ鼻入口】 |
![]() 【木道歩きが続く】 |
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![]() 【遠方に紅葉した木々が】 |
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![]() 【鮮やかな紅葉】 |
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![]() 【山ノ鼻キャンプ場に戻って】 |
道中では随所で紅葉を見ることができました。部分部分でしたがなかなか見事な紅葉でした。湿原の草紅葉と樹林帯の紅葉は本当にどちらも素晴らしかったと思います。鳩待峠からは1時間も歩かないうちに山ノ鼻に到着です。 本当はすぐに撤収して出発という予定でしたが、この時点では残りは木道中心の歩きやすい道をひたすら歩くだけと思っていたので、結局ゆっくりしてしまいました。夜明け前から一気に至仏山に登って来たので、いい休憩になったかもしれません。 |
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![]() 【ガスの晴れた至仏山】 |
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![]() 【徐々に離れて行く至仏山】 |
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![]() 【正面に燧ケ岳】 |
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![]() 【牛首分岐】 |
撤収を終えたら出発です。尾瀬ヶ原にかかっていたと思われる靄はすっかりなくなっていて、木道を歩きながら振り返ってみると至仏山もすっきりと眺めることができました。この時点で山頂にいたら、見事な尾瀬ヶ原を見渡すことができたでしょう。ただし、雲は比較的多くて時々太陽が隠れるような状態でした。 この日は前日以上に大勢の人で賑わっていて、時々木道が渋滞しているくらいでした。やはり連休の中日だけあります。正面に燧ケ岳を眺めながら歩いていると牛首分岐に到着です。 |
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![]() 【中央奥に景鶴山】 |
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![]() 【池塘群と燧ケ岳】 |
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![]() 【景鶴山】 |
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![]() 【ヨッピ吊橋】 |
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![]() 【東電小屋に向かって】 |
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![]() 【東電小屋】 |
牛首分岐の休憩所は昨日以上に大勢の方が休憩していて、とても休憩できそうなスペースはありませんでした。そのまま東電小屋方面に入って行きます。メインストリートに比べれば人は減りましたが、それでも結構な数の人が歩いていました。 右手に燧ケ岳を眺めながら歩いて行きます。途中左手には景鶴山を見ることができます。池塘群もなかなか見事でした。さらに歩いて行くと分岐があって、それを過ぎるとヨッピ吊橋があります。吊橋を渡って再び木道を歩いて行くと東電小屋に到着です。 |
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![]() 【紅葉の木々の中を歩く】 |
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![]() 【紅葉した木々】 |
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![]() 【紅葉と燧ケ岳】 |
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![]() 【紅葉と川のせせらぎ】 |
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![]() 【紅葉の見どころが随所に】 |
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![]() 【紅葉した木々を見上げて】 |
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![]() 【湿原からの燧ケ岳も見納め】 |
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![]() 【温泉小屋】 |
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![]() 【この付近にも紅葉した木々】 |
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![]() 【三条ノ滝分岐(左) 右はそのまま御池へ】 |
東電小屋も大勢の方でにぎわっていたので、そのまま休憩せずに出発です。この後もしばらく木道を歩きますが、東電小屋から見晴からの分岐までは見事な紅葉を随所で眺めることができました。実際ここを歩いていた方の話によると、紅葉のきれいだった昨年は特にこの付近の紅葉は圧巻だったとか。今年の紅葉でも見事だったと思います。 やがて見晴からの道と合流して温泉小屋に到着です。このあたりまで来ると人も多少はまばらになって静かでしたので、少し休憩を取ることにしました。 |
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![]() 【木道から登山道へ】 |
![]() 【ハシゴや岩場なども】 |
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![]() 【平滑ノ滝展望台より 下の緩やかな流れが平滑ノ滝 奥には紅葉した木々が】 |
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![]() 【右手に見えた小川】 |
![]() 【木の橋を渡る】 |
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![]() 【尾瀬御池分岐】 |
温泉小屋で休憩をしたら再び三条ノ滝に向かって出発です。しばらく木道を歩いて行くと分岐がありますので、三条ノ滝方面に入って行きます。なお、もう一方はそのまま尾瀬御池へ向かう道になります。段吉新道と名付けられているようですが、恐らくそれなりに整備された道なのでしょう。 道はすぐに木道がなくなり、登山道となります。その登山道も最初は歩きやすい道でしたが、やがて岩のごろごろしたような道も出て来ます。少し歩くと平滑ノ滝に到着です。どこに滝があるのかと思ったら、なだらかな段差になっているのが滝のようで、平滑ノ滝と名付けられたようです。滝の奥の紅葉がなかなか見事でした。 |
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![]() 【紅葉と三条ノ滝(その1)】 |
![]() 【三条ノ滝(その2)】 |
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![]() 【三条ノ滝(その3)】 |
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![]() 【急登が続く】 |
平滑ノ滝からは再び登山道を歩いて行きます。ここからは、結構下って行くわけですが、とにかくぬかるんだ道が多かったです。きちんと調べて行かなかったのが悪いのですが、これほど標高差を下って行くことや、本格的な登山道になっていたのは予想外でした。 それでも三条ノ滝までは下り中心でしたので、御池への分岐を過ぎて少し歩いて行くと到着です。奥まで行って急な階段を下ると展望台があります。ここからは、眼前に迫力のある三条ノ滝を見ることができます。思っていたよりも大きな滝で驚きました。周囲に若干見られた紅葉とのコントラストも見事でした。 |
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![]() 【紅葉した木々】 |
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![]() 【基本的には樹林帯ですが開けば場所も】 |
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![]() 【裏燧橋】 |
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![]() 【古い木道歩き】 |
三条ノ滝を眺めた後は尾瀬御池に向かってひたすら歩きます。ただし、滝までずっと下って来ましたので、しばらくは急な登りが続きます。これが誤算でかなり体力を消耗してしまいました。燧裏林道に合流するまで登って行くとようやく登りも一段落です。 その後は、古い木道を歩きながら進んで行きます。木道を歩いたり、崩壊しているところはよけて歩いて行きます。比較的歩きやすいとは思いますが、時々木道が濡れて滑るのでそこだけは注意でしょうか。道は一旦裏燧橋の手前で立派な道になります。三条ノ滝から一気に歩いて来ましたが、さすがに疲れて橋を渡ったところで休憩しました。 |
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![]() 【徐々に湿原へ】 |
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![]() 【湿原と紅葉した木々】 |
休憩した後は再び尾瀬御池へ向けて歩き始めます。足の疲労もピークに達していたようで、休憩してもあまり回復していないようでした。ただ、この後は歩きやすい木道が続くだけなので助かりました。 しばらく歩いていると湿原地帯に入って行きます。尾瀬ヶ原で見納めだと思っていたので、これほど広々とした湿原が見られたのには驚きました。遅い時間に到着したのが幸いしたのか、夕陽に当たった草紅葉が見事な輝きを見せていました。素晴らしい景色に見守られながらがんばって歩いて行きます。 |
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![]() 【広々とした湿原へ】 |
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![]() 【傾斜湿原を眺める】 |
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![]() 【一面の草紅葉】 |
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![]() 【燧ケ岳登山道入口】 |
![]() 【駐車場奥の登山口】 |
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![]() 【駐車場へ】 |
湿原地帯を抜けてさらに歩いて行くと、立派な木道に出ます。ここが、燧ケ岳登山道の入口となっていて、ここから歩いて間もなく尾瀬御池駐車場の奥にある登山口に到着です。駐車場は最奥まで車が駐車されていて、連休中に尾瀬を訪れた人が多かったことを物語っていました。 今回は初めての尾瀬でありながら、ほぼ1泊2日の行程で目一杯歩くことができました。山頂からの絶景とはいきませんでしたが、見事な尾瀬の秋の景色を眺めることができたのは良かったです。また、違う季節に訪れたいと思ったのでした。 |
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