あさひだけ
 (上州)朝日岳
登山日: 2011年11月12日(土)   標高:1945m(朝日岳)
    標高差 : 登山口から約1250m 累積標高差:約1800m


 11月12日(土)    登山口 6:20 → 白毛門 9:15 → 笠ヶ岳 10:10(〜20)
   朝日岳 11:25(〜50) → 笠ヶ岳 12:55(〜13:10)
   白毛門 13:55(〜14:10) → 登山口 16:20

 

 本日は朝日岳に登ります。この週末は天気が良さそうでしたので、少し足を伸ばしてこの日の朝日岳と谷川連峰最高峰の仙ノ倉岳に登るつもりでした。しかし、日本海にある低気圧の影響で、小雨で歩くには支障がなさそうだったものの、この時期でガスに覆われると見るべきものもないと思い、この日の朝日岳で切り上げて帰りました。紅葉が終わって冬を迎える直前の山は、天気が良くないとなかなかモチベーションが高まりません。特に仙ノ倉岳が残雪期からお花の時期といろいろな魅力を秘めた山だったからというのもあります。

 朝日岳も登った感じでは、もう少し早い時期に登れば、白毛門までの間は結構な紅葉が見られたのではないでしょうか。今回は谷川岳東壁の眺めに期待して登ることになりました。

【朝日岳登山口手前駐車場】 
  
【駐車場奥を進む】
 朝日岳の登山口駐車場は、土合駅を過ぎて間もなく、ロープウェイ駅よりは手前の位置にあります。正確には国道から少し小道に入って上った位置にあって、暗がりではよくわからずナビで入る場所を特定して入った感じです。少し道を上がると広々とした場所に出ますので駐車場であることがわかります。

 到着して準備をしたらすぐに出発とも思いましたが、あまりに寝不足だったのと、小雨が降っていたことから、結局すっかり夜が明けてからの出発となりました。出発直前にグループが入って来ましたが、踏み跡などを見る限りでは白毛門までだったようで、結局この日にこのルートから朝日岳に登ったのは自分だけのようでした。 

【登山口】 

【朝日岳まで6.5キロ 手頃そうな距離に見えますが・・・】 

【登山口前の橋を渡る】 
 まずは駐車場の奥に入って行きます。このあたりには特に看板がなかったので、本当にこの道であっているのか少し不安はありましたが、少し歩いて行くと間もなく登山口があって、ようやく朝日岳登山口であることがはっきりします。もしかしたら、駐車場に入る道のところにも看板があったかもしれませんが、行きも帰りも暗い時間に通ったのではっきりとは確認していません。

 登山口を過ぎると間もなく川がありますが、立派な木橋がかかっているのでこれを渡って山に取りつきます。なだらかな道を少し歩くとやがて急登になります。白毛門及び朝日岳までの距離を見て、これは急な道の連続になるなと思ったのですが、まさにその通りの道が続きました。

【登山口付近でも既にまばらな紅葉】

【落ち葉の積もった急登の道】 
 なお、紅葉は大方終わっていて、登山口付近でも紅葉がまばらな状態でした。それでもところどころにはきれいな紅葉があって、目を楽しませてくれました。明るい時間帯にこの付近を通れなかったのは残念ですが、最近はずっとそのような山行が続いているような気がします。

 駐車場を出た時にはやんでいた雨ですが、登っている途中でも時々降って来て、雨足の強まる時間帯もありました。日曜日はともかくこの日は晴れるはずと思っていたのですが、回復が遅れて標高の高いところはほとんど雲が取れないかなと思いつつ登って行きます。

【朝陽の当たり始めた麓を眺めて】

【1200m付近の少し広々とした場所】
 最初の急登を登った後もひたすら登りは続きます。落ち葉に埋もれた岩のごろごろした道を過ぎると、ところどころに木の根をよじ登るような箇所のある道になります。土の道は歩きやすいのですが、木の根の登りは少し手を使いました。

 その後も淡々と登って行きます。ただ、寝不足がひどくて、休みをとるのではなく眠気を取りながら進んで行った上に、このような状態ですから体も重くてペースが上がりませんでした。皮肉なことには、登りが全体的にスローペースだったために、下りでは思ったよりも体力が残っていたことでしょうか。登りが順調だった時ほど、意外と下りの途中でかなりの疲労感を感じていたりします。

【谷川岳は1500m付近から上がガスの中】

【岩場を登る】

【東の空からようやく太陽の光が】
 登山道は、木の根の登りの他、徐々に岩場の登りも出て来ます。今回朝日岳を登って感じたことは、このような木の根の登りや岩場において、登るルートがいくつかあって、どれでも一応登れるのですが、意外と登りにくかったことでしょうか。登りはスピードがないこともあり、結構なんとかなるので問題ないのですが、下りでは立ち止まってどう下るか考える場面が多かった気がします。

 天候は一定の標高から上が雲の中という感じで、これは谷川岳も同様でした。それでも、東の空からは太陽の光が出てきて、この頃には雨もすっかりやんで、少しずつ期待は持てる状態になってきました。夏場ですと、お昼過ぎには再び雲に覆われることが多いので厳しいのですが、この時期は必ずしもそうではないところに期待をかけます。 

【岩のごろごろした道】

【一枚岩の登り 左右にロープが】

【松の木沢の頭】 
 だいたい標高1500m弱のところまで登って来ると、松の木沢の頭という木の看板のある場所に出ます。ここからは白毛門が正面によく見えているのですが、やはり山頂付近は雲の中といったところでしょうか。このあたりからは、高い木もまばらになって、見晴らしのいい場所もところどころに出て来ます。

 松の木沢の頭からは、少し歩くと急登になって来ます。急登というよりは岩場が断続的に続くと言った方がいいでしょうか。1つ1つの岩場は、高度感があるわけでもなく、一見難しい感じはしないのですが、手掛かり足掛かりとなる場所が乏しくて意外に登りにくいです。ロープが2箇所にかかっていたりして、余計悩ませてくれます。登りはなんとかなってしまうとは思いますが。  

【松の木沢の頭からの白毛門】

【白毛門山頂を眺めて】
 一時は完全にガスの中を歩いている状態になりますが、それも少しずつは晴れて来ました。実際、山頂に近づいていることを考慮しても、ガスが晴れてきたおかげで少しずつ山頂がはっきりと見えるようになって来ました。

 最後まで岩場と岩のごろごろした道、笹原の道を織り交ぜたような登山道を進んで行くと、白毛門山頂に到着です。登山口からの標高差は1000mあり、本当に一気に突き上げて来たような感じです。ガスが晴れて来ているとはいえ、やはり標高の高いところには雲がかかっているようで、なかなかすっきりとした眺めにはなりませんでした。

【山頂手前も岩場を登る】
 
【白毛門山頂】

【山頂の看板】
 白毛門山頂が、今回のルートでは一番谷川岳に近く、実際晴れた帰路の眺めを見ても、この白毛門からが一番谷川岳東壁を眺めるのにうってつけだと思います。東側から太陽の光の当たるこの時間帯にすっきりとした姿を眺められなかったのは残念でした。下りでは見ることができましたが、既に再び雲がかかり始めていたうえに、逆光気味で暗くなってしまったのでした。それでも、東壁の迫力は十分に堪能することができました。

 この日のルートは思ったよりも時間がかかりそうだったので、休憩もそこそこに次の笠ヶ岳に向かいます。まずは鞍部に下って行きます。白毛門までの登りのような歩きにくい場所はあまりありませんでしたが、とにかくぬかるみが多かったです。
 
【白毛門からの谷川岳東壁 中央左付近が谷川岳 中央右付近が一ノ倉岳】

【松の木沢の頭付近への稜線を見下ろす】 

【ぬかるみの多い道】

【ぬかるみを除けば歩きやすい笹原の道】

【ナナカマドの実か】
 一旦鞍部に下った後は再び登り返すように笠ヶ岳に登って行くわけですが、手前にピークと呼ぶ程のものではないにせよ、小刻みなアップダウンがあって思った以上に長く感じました。それでも、道そのものは比較的歩きやすいのが助かるところでしょうか。

 ガスに覆われていた笠ヶ岳に10時過ぎにようやく登頂することができました。歩いたペースは快調に感じたのですが、それでもほぼコースタイム通りで、これも今回朝日岳を手強く感じた原因の1つです。時間帯的にはこのあたりから一気にガスが晴れていったように思います。雲自体は多いままでしたが、笠ヶ岳山頂にいた短時間でみるみる視界が広がって行きました。

【ガスに覆われた左の笠ヶ岳と右は小烏帽子】

【笠ヶ岳山頂はガスの中】 
 
【笠ヶ岳山頂】

【山頂の様子と右奥に大烏帽子小烏帽子 朝日岳は中央奥】

【白毛門を振り返って】

【ようやくすっきりしつつある谷川岳】

【光の当たり具合ですっきりとは見えない東壁】

【当初朝日岳だと思っていた大烏帽子と肩付近が小烏帽子 大烏帽子左のなだらかなピークが朝日岳】

【小さな避難小屋】 
 笠ヶ岳山頂にいる間に随分ガスも晴れて、谷川岳を始めこれから登る小烏帽子大烏帽子、そして朝日岳もよく見えて来ました。雲が多く、少し山にかかっていたり陰になってしまうのは仕方がないでしょうか。ちなみに、その他の周囲の山々が見えるにはもう少し時間がかかります。

 笠ヶ岳山頂からは正面に立派な山があり、当初朝日岳だと思っていたのですが、これは大烏帽子と呼ばれる山で、その左奥のなだらかなピークが朝日岳だったのでした。距離の関係で大烏帽子の方が高く見えますが、朝日岳の方が僅かに標高が高いです。

【小烏帽子へ突き上げる道】

【小烏帽子より谷川岳をバックにした笠ヶ岳】

【白毛門から笠ヶ岳の稜線と谷川岳】

【大烏帽子を眺める】

【大烏帽子をやや下ったあたりから朝日岳】
 笠ヶ岳で展望を楽しんだ後は再び朝日岳に向かって歩き始めます。笠ヶ岳からやや下ったあたりに小さな避難小屋があります。本当にとりあえず雨風を凌ぐといった感じの建物です。

 さらに下って鞍部に到達した後は目の前に聳える小烏帽子を一気に登って行きます。白毛門から先は比較的歩きやすい道が続くのですが、この登りだけは結構な急登になっています。小烏帽子に登って緩やかなアップダウンを繰り返すと大烏帽子に到着です。ぱっと見たところでは、山頂の標識らしきものはありませんでした。

【大烏帽子から朝日岳の間に小刻みにアップダウンを繰り返す道】

【ようやく正面に朝日岳】

【朝日岳山頂へ最後の登り】

【朝日岳山頂】
 大烏帽子から先は小刻みなアップダウンが続きます。やややせた尾根なども通りますが、道はしっかりついています。白毛門から笠ヶ岳も思った以上に時間がかかりましたが、この笠ヶ岳から朝日岳も思った以上に時間がかかりました。それでも、なんとか休憩時間を入れてもお昼前には山頂を出発できそうな時間に到着することができました。登山口から5時間、コースタイムよりはやや早いとはいえ本当に長かったです。

 ここからは見事な景色が広がっています。歩いて来た大烏帽子やその奥の谷川岳も素晴らしいですが、奥に続く稜線の眺めも素晴らしいです。1泊できれば、このまま蓬峠〜谷川岳を縦走したくなるような道が続いています。周囲の山々も、雲がなければ、朝日岳の北側にある巻機山を始めいろいろな山を見ることができたでしょう。

【山頂から奥へ続く稜線】

【大烏帽子と谷川岳を振り返る】

【谷川岳山頂付近】

【大烏帽子から連なる稜線】

【大烏帽子への登り返し】
 ちなみに朝日岳山頂は広々としていてくつろぐにはいい場所です。ただ、前日雨が降ったせいなのかあちらこちらに水たまりが残っていました。その後もう少しのんびりした後、下りも長丁場が待っていますので、12時前に下山を開始しました。

 大烏帽子まで続く小刻みなアップダウンや、笠ヶ岳への登り返しなど、予想していたとはいえやはりなかなかハードでした。それでも、着実に戻っているという充実感はあって、戻って行きます。また、周囲を見渡すと徐々に周りの山との境にあった雲がなくなって、少しずつ山が見えて来ました。ただし、これから再び天気の悪化する越後側は結局雲が取れることはありませんでした。

【雲が切れて見えて来た至仏山】

【再び笠ヶ岳へ】

【笠ヶ岳への最後の笹原の道】
 登りの時と同様に下りでも結構な時間をかけて笠ヶ岳に到着です。ここで朝日岳はほぼ見納めとなります。この時間になると、雲が晴れてきた一方で灰色の雲が再び上空を覆い始めていました。同時に谷川岳も標高の高い所には雲がかかり始めています。太陽が西方向に傾きかけたせいか谷川岳は逆光気味になり東壁に光が当たらなくなりましたが、かえって光の強弱がなくなって、谷筋などはむしろよく見えるようになりました。

 上空の雲のかかり具合から、白毛門まで展望が残っているかどうかわからなかったので、笠ヶ岳で景色を眺めつつ目一杯写真を撮りました。その後白毛門へ向かいます。白毛門まで登り返せば、まだ長いとはいえ下るだけになります。

【笠ヶ岳からの朝日岳と大烏帽子の眺めも見納め】

【雲がかかり逆光気味になったが谷筋は見えやすくなった谷川岳】

【燧ケ岳と至仏山】

【武尊山】

【笠ヶ岳と小烏帽子を振り返る】

【雲に覆われつつある上空と燧ケ岳・至仏山〜武尊山の眺め】

【ようやく白毛門へ】
 登り返しはなかなかきついですが、登りの時と比較すれば登って行く標高はそれほどではないので、思ったよりも苦労せずに登れました。ただし、相変わらず時間はかかっています。白毛門へは2時前にようやく到着です。

 ここで谷川岳の見納めと言いたいところですが、よくよく下りの稜線を眺めてみると、もう少し下った場所からの方がよく見えそうでしたので後回しにしました。周囲の山ではちょうど平ヶ岳に光が当たっていて、その山容をくっきりとした姿で収めることができました。山頂での休憩もそこそこに最後の登山口への長い下りにとりかかります。

【平ヶ岳】

【岩場を見下ろして】
 道中では、登りで懸念したように岩場の下りでやや時間を使いました。 時間的には日没まで余裕はあるので、確実に下って行きます。登りでは全く見えなかった稜線ですが、こう眺めてみると、やはり部分部分では険しい箇所もあるなという感じです。ただし、それらの箇所をつなぐ笹原の道は歩きやすいです。

 道中、谷川岳東壁の見納めをして再度下り始めます。夜明けに晴れていればさぞかし素晴らしい眺めだったでしょう。東壁のスケールの大きい岩壁を見ていると、アルプスの山のようでさえあります。

【下り道の稜線を眺める】

【白毛門よりやや下った場所から谷川岳東壁の見納め】

【登りではガスの中だった白毛門の山容】

【残っていた鮮やかな紅葉】

【残っていた鮮やかな紅葉2】

【暗くなりかけた頃登山口へ】
 その後も無理をせず休憩を挟みながら下って行きます。この日は、駐車場を出発した後は誰にも会わなかったせいか、本当にマイペースで歩くことができました。登山口付近では、少し薄暗くなっていましたが、まだ残っていた鮮やかな紅葉を眺めることができました。

 登山口に戻った時には、雲が空を覆い始めていたこともあって、かなり暗くなっていました。さらには、車に戻って着替えやら翌日の天気を調べたりしていたら既に真っ暗になっていたのでした。結局、朝方は晴れる可能性もあったのですが、その後は天気が悪くなる一方だったので、この日で切り上げて帰路につきました。寝不足が残っていたせいで、道中かなりの仮眠時間をとって、家に着いたのは翌日の明け方になりました。
 今回は、出発してからも雨が残って完全にガスの中の登山になるかと思われましたが、その後はかなり回復して、雲が多いながらもいろいろな景色を眺められたのは良かったです。結局、周囲の山々の景色などは、雲がなくなった直後には雲に覆われはじめるという感じで、なかなか絶妙なタイミングだったのかなと思います。これからの時期、降雪はもちろん、日本海側の安定しない天候の影響を受けるこの山域の山になかなかの条件で登れたのは良かったなと思います。


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