のぶせがたけ
 野伏ヶ岳
登山日: 2012年3月19日(月)   標高:1674m(野伏ヶ岳)
    標高差:白山中居神社から約950m


 3月19日(月)    白山中居神社 8:00 → 和田山牧場跡 9:10
   ダイレクト尾根取付 10:00 → 野伏ヶ岳 11:45(〜12:25)
   和田山牧場跡 14:00(〜10) → 白山中居神社 15:00

 

 本日は野伏ヶ岳に登ります。年度末の忙しいこの時期に休暇を取るつもりはなかったのですが、最近週末の天気が悪くて山に登れていなかったのと、飛び石で休暇を取る人もそこそこいたことから、便乗して休暇を取って山に登ることにしたのでした。特に日本海側で晴れるのは珍しく貴重な晴天だったと思います。実際途中で会った人で、この日しか晴れないから来たという方もいました。

 今回白羽の矢を立てたのは、残雪期にしか登れないという野伏ヶ岳です。残雪期限定という時点でハードルが高いのですが、それでもこの山は入山者が多くトレースはきちんとあり、難所も少ないということで天気のいいこの日にチャレンジすることにしました。 

【神社脇駐車場】
 
【橋を渡る手前にも4〜5台の駐車スペース】
 登山口というより駐車場所は白山中宮神社になります。東海北陸自動車道のICから比較的近くて、道もしっかりしているのですが、桧峠からの下りの凍結はなかなか怖かったです。この日は天気は良かったものの寒気が入ってかなり気温が下がっていましたので、そのせいもあるでしょう。かなり時期を遅らせればノーマルタイヤでも行けそうですが、この時期ならスタッドレスが望ましいと思います。ただし、集落もありますので除雪はきちんとされているようです。

 正面に鳥居が見えてきますので、その脇を下ると間もなく駐車場があります。雪が残っている関係で10台はとめられないと思います。
 
【雲は多いが天気は良さそう】

【すぐに雪道に】
 
【左手から登って来たところ ショートカットをしながら進む】
 思ったよりも遅い到着になってしまったので、準備をしたらすぐに出発します。ちょうど先に出たパーティもいて、自分がほとんど最後かなと思いつつ出発です。結果としては決して遅い方ではありませんでした。このへんは、山スキーの場合には下山にかかる時間が極めて短いという事情もあるのだと思います。

 駐車場の奥から緩やかに舗装された道を下って行きます。すると川があって、なかなか立派な橋を渡ります。この橋の手前に4〜5台は駐車できるスペースがありました。知っている人はこちらにとめているようです。橋を渡って右手に林道を進んで行きます。

【樹林帯で高度を稼ぐ】

【木々の合間より白い峰々が】

【和田山牧場跡の開けた場所へ】

【正面の野伏ヶ岳はこの時点では雲に覆われている】

【トレースを眺める】
 林道は最初からほぼ雪道になっています。これが、今後徐々に溶けて道が現れて来るのでしょう。この時期は滑る人にとってはかなり下りやすい状態なのかなと思います。

 この林道を時々ショートカットをしながら進んで行きます。トレースは明瞭ですので、それを追って行けば問題ありません。このあたりでは、踝が埋まる程度で比較的快調に進んで行きました。やがて、林道を外れて高度を上げて行くと、右手に白い峰々が見えてきます。これを登りきると、ぱっと視界が開けて広々とした場所に出ます。正面に野伏ヶ岳が見えるこの場所が和田山牧場跡のようです。

【白き峰々を眺めながら進む】

【トレースはこの時点ではスキー跡のみ】

【ショートカットせずにトレースなき道をラッセル】
 ここは広々とした場所であることもあり、冷たい風に吹きさらされます。正面に真白い峰が見えた感動と、広々とした場所でトレースもよくわからず、冷たい風に吹きさらされているという不安とがないまぜになったような気分でした。どうとでも進めますが、トレースを外すと深そうに見えたので、トレースがあったと思われる場所を探しながら進んで行きます。行きと帰りでルートが変わってますが、結果としてはあまり変わらなかったかもしれません。ただ、この真白い雪原は本当に圧巻でした。なお、牧場跡奥に窪んだ場所があって、このあたりでテント泊をしたり、斜面を使ってそりで遊んでいる方がいました。自分は、そのまま奥へ進み左手の丘をぐるっとトラバースするように進んで行きます。

【左手の真白い山を眺めながら】

【トレースなきダイレクト尾根】
 牧場跡は風でトレースが飛んだだけだと思ったのですが、この付近まで来るとそもそもスキーのトレースしかないことに気付きます。時々足が嵌るので思ったよりも体力を消耗していたようです。どこか固定観念があって、つぼ足で進んでダイレクト尾根をある程度登ったらアイゼンと決めていたのですが、このへんは柔軟にワカンを装着すべきだったなと思います。この時は尾根にさえ取付けばと思っていたので、足を嵌らせながら進んで行きます。スキーとは全く浮力が違いますので、スキー跡を辿ってしまうとかえって苦労することになります。つぼ足はつぼ足のルートをとるべきだと気付いたのは随分登ってからでした。

【山頂に近づいて来たように見えるがまだ遠い】

【登って来た方向を振り返って】
 途中スキー跡はショートカットして尾根に取り付いていましたが、雪の深さがわからなかったので、忠実にダイレクト尾根の付け根まで歩いて行くことにします。こちらの道も結構深くて、結果としてはそのままショートカットしていた方が良かったと思います。尾根に取りついてもプチラッセル状態が続いて行きます。野伏ヶ岳は行程が短いので何とかなりましたが、もう少し長丁場の山だったら体力がもたなかったかもしれません。

 苦労して登って行くと徐々に雪が締まって来ますので、アイゼンを装着します。登れば登る程締まって来たので歩きやすくなりましたが、急登では苦戦させられました。

【丸山及び大日ヶ岳方面】

【雪面も硬くアイゼンがよく効くように】

【慎重にトラバースして尾根に乗る】
 急斜面を登って行くと山頂に繋がる尾根が近づいて来ます。壁のように見えるというより、手前に向かって雪庇が突き出ているこの尾根の端をトラバースして乗っかるのですが、ここが意外にもろくて少し怖かったです。

 この尾根に乗ってしまえば後はしばらく登って山頂に到着です。特に頂上碑らしきものは見えていません。山頂にいたスキーを履いたおじさんがスキー跡の主のようでした。この日はかなり冷え込んで雪面が硬くなっており、下手な斜面を下ると厳しいとのことでした。この時期でこれだけ硬いことはあまりないということなので、余程寒かったのだと思います。実際、山頂に着いて風に曝されると間もなく指先が痺れて来ました。

【山頂への最後の登り】

【霧氷した木を眺める】
 山頂でおじさんと話した時間はそれほど長くはなかったと思いますが、それでもかなり寒さにやられてしまった感じです。スキーで下って行くおじさんを見送った後、少し下って風の当たりにくい場所に移動して撮影タイムに移ります。

 北側には赤兎山や経ヶ岳、稜線で繋がった先には薙刀山があります。白山は残念ながらほとんど雲の中でしたが、時々真っ白な姿を見せていました。白山から連なる峰々もまた素晴らしかったです。寒さとの戦いで思ったような写真は撮れなかったかもしれませんが、素晴らしい景色を目に焼き付けることができたと思います。

【パノラマの景色の広がる山頂へ しかし風が強くて長居は困難でした】

【左の経ヶ岳と右の赤兎山】

【和田山牧場跡を見下ろして】

【大日ヶ岳】

【僅かに山頂の見えている白山】

【白山から南方に連なる山々】

【薙刀山 稜線のトレースもくっきり見えます】

【登って来た尾根を見下ろす】

【ダイレクト尾根の急斜面を下る】

【帰りは左のショートカットへ】
 山頂では一通り写真を撮ったら下山です。急ぐ必要もなく、もうしばらく景色を眺めていたいところですが、どんどん体が冷えて来ますので下ることにしました。

 雪庇のある方には近づかずに下り、先ほどのトラバースポイントからダイレクト尾根に乗り移ります。ここからは急斜面の下りですが、下ってみるとそれほど険しくないように思えました。下りの雪道はやはり快調で、帰りはショートカットを使ってダイレクト尾根から下りました。この後はほぼなだらかなので、行きと同様にラッセルが強いられそうですが、実は自分が登って来た後にそれなりの登山者が登って来て踏み固められたせいか思ったより楽に進んで行けました。

【気持ちよく広がる雪原】

【道中見かけたテント】
 牧場跡まで戻って来たら、トレースがあるところを歩いてみましたが、足の沈み具合は行きと変わりませんでした。このあたりから振り返った野伏ヶ岳は見事で、行きに正面に見ながら歩いて来たはずですが、その時には少し覆っていた雲もなくなってすっきりとした姿を見せていました。ダイレクト尾根から取付きまでがよく見えています。この景色を眺めながらしばしの休憩を取りました。

 その後は、林道やショートカットの道を使いながら下って行きます。やはり下の方は雪が溶けて来ていましたが、まだ積雪量が多いせいか泥の道を歩くというほどではありませんでした。

【再び牧場跡へ】

【最後に野伏ヶ岳を振り返って】

【林道を下って駐車場へ】
 橋を渡れば舗装された道を少し上って駐車場に到着です。標高差、行程の長さを考慮すると思った以上に疲れてしまいましたが、狙い通りこれ以上ない景色を見ることができました。白山こそくっきりと見えませんでしたが、これだけ白き峰々を眺めることができたのは幸いでした。

 一方で用具選択やコース取りなど課題も多かった山行となりました。これからも安全第一に雪の残った山を楽しみたいと思います。
 


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