あらさわだけ・なかのだけ・えちごこまがたけ
 荒沢岳・中ノ岳・越後駒ケ岳
  登山日: 2012年10月8日(月)〜10月9日(火) 
  標高:1969m(荒沢岳) 1758m(巻倉山) 1926m(兎岳) 中ノ岳(2085m) 2003m(越後駒ケ岳) 
  累積標高 約3250m(荒沢岳登山口から中ノ岳まで約1320m)


 10月8日(月)    荒沢岳登山口 5:25 → 前ー下 7:05(〜15) → 前ー 8:10(〜20)
   荒沢岳 9:25(〜10:35) → 灰ノ又山 12:25 → 巻倉山直下鞍部 13:15
 
 10月9日(火)   巻倉山直下鞍部 5:10 → 巻倉山 5:25(〜6:05)
    兎岳 7:15(〜25) → 九合目 9:40 → 中ノ岳 9:55(〜10:25)
   檜廊下 11:40 → 天狗平 12:45 → 越後駒ケ岳 13:50(〜14:10)
   駒の小屋 14:20 → 小倉山 15:20 → 明神峠 16:25(〜35)
   荒沢岳登山口 17:40

 

 本日から2泊3日で、荒沢岳〜中ノ岳〜越後駒ケ岳を縦走してぐるっと回ります。結果としては強引に1泊2日にしましたが、当初は2泊3日の予定だったのでした。1泊2日にするのなら、初日に中ノ岳避難小屋まで入らないと厳しいでしょう。ただし、この場合には水を担いで移動しないといけないので、移動距離も去ることながら結構ハードになると思います。一方で、当初予定していた2泊3日にすれば、今回実際に泊まった巻倉山直下も2泊目に予定していた駒の小屋も水場がありますし、決して楽ではありませんが、1日のコースタイムが8時間前後となりますので、早朝に出発すれば無理のない行程になることでしょう。 
【荒沢岳登山口駐車場】
 
【荒沢岳登山口(下山時)】
 今回懸念していたのは道の明瞭さと険しさでした。荒沢岳の登りが険しくなるのは承知済みですが、稜線上の道の状態がいまいち掴めませんでした。とにかく記録は一通り読んで、逆ルートで縦走している方から話を聞きながら進んだのでした。やはり歩いて来た方の生の声は貴重で、ある程度想定したようなルートになったと思います。登山前からの比較では、兎岳からの下りの笹藪がうっとうしくて、びしょ濡れになったり滑って大変でしたが、一方で檜廊下が笹の刈り払いがされていて歩きやすくなっていたのでした。荒沢岳までと、兎岳〜越後駒ケ岳にやや険しい道があった印象でしょうか。かなり警戒していましたが、思っていたよりは歩きやすかったと思います。 

【樹林帯の登山道】

【前山三角点】

【正面に荒沢岳が】 

【紅葉は部分的に】 
 荒沢岳登山口へは前日の志賀高原から移動します。距離はそれほどではありませんが、志賀高原で三山登ったのと、下道が中心になるため現地入りは遅くなってしまいました。それに加えて、日帰り装備からテント泊装備への切り替え準備もあって遅くなりました。荒沢岳登山口は暗がりだとわかりにくくて、一回通り過ぎた後、戻りながらゆっくり走って探したのでした。明るい時間帯なら簡単に見つかったかもしれませんが。あまり駐車できるスペースはありませんが、公衆トイレもあって便利です。三連休最後の日で快晴の予報でしたから、車中泊の車だけで満車に近かったです。だいたい十数台といったところでしょうか。

【険しい岩峰が迫る】 

【岩場注意案内 前ー下】 

【木の根と鎖場のミックスを登る】 
 暗いうちから出発する方は結構いたのですが、テント泊装備で足が遅いのと、荒沢岳まで登ってしまえば行程には比較的余裕があったので、まだ薄暗いとはいえもう少しで明るくなる頃にゆっくりと出発しました。

 登山口付近は少し岩がごろごろしていますが、その後はひたすら樹林帯の道を登って行きます。途中三角点のある前山を過ぎてなお登って行きます。正面に荒沢岳が見え始めて、前ー付近の鋭い岩峰が見え始めるとやがて岩場注意の看板が出て来ます。ここでストックをしまって鎖場に備えます。収納などで時間はかかっても、ストックを活用できるところはできるだけ使って、体力を温存するのが今回の狙いでした。

【上部には梯子】  
 
【ロープを使って下る】  

【鋭い岩峰と左奥は荒沢岳 岩峰は手前をトラバース気味に巻く】

【斜度はそれほどないように見えるが長い鎖場】

【歩いて来た稜線と銀山平を振り返る】

【前ー山頂と頂上碑】  
 岩場に入ると、いきなりかなり急角度の斜面を鎖と木の根を伝ってよじ登って行きます。その後梯子に登って一段落という感じで先が思いやられましたが、よじ登るほどの場所はそれほど多くはないと思います。

 岩場のトラバース道を進むと長い鎖場が出て来ます。このあたりが核心部で、決して急斜面には見えないのですが、長い鎖場なので登って行くと結構な高度感があります。斜度の割には緊張しました。とにかく登りに登って最後はトラバースして先に進む感じでしょうか。登って行くと緩やかな尾根道になって、少し進むと前ー山頂と頂上碑があります。まずは第一関門を突破といったところでしょうか。

【正面に両翼を広げた荒沢岳】

【荒沢岳の右手には越後駒ケ岳】
 
【急登が続く】
 前ー山頂からは迫りくる荒沢岳を正面に見ることができます。両翼を広げたような山容で、荒沢岳を眺めるにはこのあたりが一番良いのかもしれません。また、このあたりまで登って来ると越後駒ケ岳もよく見えるようになって来ます。これだけの景色が広がっていると山頂からの展望が楽しみになって来ます。

 少し休憩をしたら出発します。荒沢岳に登る方は健脚な方が多いようで次々と抜かれて行きました。全般的に険しい道が多いので、自分はマイペースで登って行きます。

【木々と山の斜面の紅葉】
 
【鮮やかな紅葉】 
 前ーからはここまでの険しい鎖場とはうって変わって比較的歩きやすい尾根道を登って行きます。ただ、急登になっている箇所やぬかるみも多くて歩きやすい道ばかりではありませんでした。なお、道中の紅葉はなかなか見事でしたが、まだこれからといった状態でした。少なくとも写真で見るよりはずっと鮮やかな景色を眺めることができました。

 急登をがんばって登って行くと稜線に出ます。ここまで来ると見事な展望が広がっています。山頂までもうすぐのように見えますが、もう一登り必要です。

【稜線に出て左手の眺め 右奥には燧岳】

【小ピークを越えて山頂へ】
 
【岩峰の脇を通る道も】 
 山頂までは岩峰のアップダウンがあります。一部には岩場の上り下りもありますので慎重に進みます。見た目はかなり険しそうですが、歩いてみるとそこまで険しくはないと思いますが、油断は禁物です。

 ちょうど登り始めてから4時間程で山頂に到着です。雲1つない青空のもと素晴らしい展望が広がっています。山頂は先に登った方でにぎわっていました。また、自分とは逆ルートで縦走して来た方もいたのでした。ここまで来れば、本日の幕営地まではそれほどの距離はありません。予想外の早い到着となりましたので、山頂でのんびり過ごすことにしたのでした。
 
【最後の登り】

【賑わう山頂】

【左奥に燧ヶ岳 右中央に平ヶ岳】

【中ノ岳】

【越後駒ケ岳】

【中ノ岳をズーム】

【越後駒ケ岳をズーム】

【奥に八海山 左奥が入道岳 中央奥が八ッ峰のぎざぎざの稜線】

【奥只見湖】

【登って来た稜線 左中央付近が前ー】

【縦走路 中央奥が兎岳 右奥が中ノ岳】

【兎岳】

【頂上碑を中ノ岳と越後駒ケ岳で挟む】

【誰もいなくなった山頂にて】

【鮮やかな紅葉】 
 山頂からは快晴になったこともあって見事なパノラマの景色を眺めることができました。今日のこれからの縦走路や翌日縦走する予定の中ノ岳から越後駒ケ岳の稜線もよく見えています。越後三山の残りの1つ八海山も鋭い稜線を見せていました。また、翻ってみると奥只見湖や登って来た稜線も見事ですし、尾瀬方面の燧ケ岳や平ヶ岳の眺めも見事でした。山頂ではいろいろな方と話したり写真を撮ったりして結局1時間以上過ごしたのでした。山頂から誰もいなくなった頃、最後にもう少し写真を撮った後、1人他の方達とは反対方向の縦走路に向かって出発したのでした。
 
【荒沢岳を振り返る】

【中央奥の灰ノ又山への稜線】

【荒沢岳も徐々に遠くに】

【灰ノ又山】
 あとは幕営地に向かうだけと思っていたのですが、稜線は歩きやすく景色もまた素晴らしくてなかなか先に進むことができませんでした。反対側からの荒沢岳も見事でしたし、所々に見られた紅葉もまた素晴らしかったです。

 何度も何度も荒沢岳を振り返りながら先に進みます。登山道は明瞭なことに加えてとても歩きやすかったです。越後駒ケ岳から先は予想通りでしたが、荒沢岳から兎岳間がこれほど歩きやすかったのは予想外でした。ちなみに、刈り払いされたのは比較的最近で、それまでは藪漕ぎをしなければならなかったそうです。

【彩り始めた稜線】

【反対側からの両翼を広げた荒沢岳】

【紅葉を眺めながらの稜線歩き】

【笹薮と荒沢岳】
 
【笹原の稜線】

【灰ノ又山山頂へ】
 
【消えかかっている頂上碑】
 いつの間にか灰吹山を過ぎて灰ノ又山に向かっていたようです。さすがに一気に向かうには距離がありましたが、結局そのまま歩き続けます。疲れ切った頃ようやく灰ノ又山に到着です。こじんまりとした山頂ですが、ここが大勢の人で賑わうこともないでしょう。展望はなかなか見事です。

 しばらくのんびりしていても良かったのですが、この日は野営ということで、幕営地や水場の確認がしたかったので、少し休憩をしたら先に進みます。灰ノ又山まで来ればあとは1時間少々の稜線歩きとなります。

【歩いて来た稜線と荒沢岳を振り返る】

【平ヶ岳】

【燧ヶ岳】

【鮮やかな紅葉】

【続く縦走路 奥は兎岳 手前は源蔵山】

【中ノ岳も少しは近くに?】

【稜線の素晴らしい眺め】

【金色の稜線】
 
【熊の通り道?】
 灰ノ又山からはまずは緩やかに下って行きます。このあたりの草紅葉が素晴らしかったです。荒沢岳前後付近と比較すると、灰ノ又山から兎岳の稜線は結構紅葉が進んでいた印象があります。それだけ紅葉がきれいな場所なのかもしれませんが。

 途中笹薮でがさごそ音がしていて、なかなか離れて行かないのが不気味でした。しかも、この付近に笹薮を押し倒した後が随所にあって熊を想定させることから余計気になりました。特にこの後、1人きりでの幕営も想定されたからなおさらです。結局はこの後何もなく杞憂には終わりましたが。

【見事な草紅葉】

【池塘と荒沢岳】

【ピークを通らないので中途半端な位置に頂上碑】
 その後も草紅葉に彩られた稜線を歩いて行きます。特に池塘と組み合わせた様は見事でした。このような景色を見ると苗場山や平ヶ岳を思い出します。

 やがて源蔵山へ向かって緩やかに登って行きます。ただし、ピークは通らず中腹をトラバース気味に進んで行きます。そのせいか頂上碑が中途半端な位置にあります。このトラバース道を過ぎて行くとようやく本日の幕営地付近が見えて来ます。ただ、この時点ではいまいちどのあたりが幕営地なのかよくわかりませんでした。  

【幕営地は中央付近に点在】

【草紅葉と源蔵山】

【鞍部付近は紅葉が見事でした】

【鞍部ですが眺めもなかなか】

【紅葉と平ヶ岳】

【整地された場所が点在】
 鞍部まで下って来ると、草紅葉のある平原が幕営地かと思ったのですが、さすがにこれでは浮いてしまうと思ったらこの付近に整地された箇所が何箇所かあって幕営できるようになっていました。稜線の刈り払い時に整備されたようです。結構悩んだのですが、自分のテントがちょうどすっぽり入るくらいのスペースに張ることにしました。

 テントを張ったら水場に向かいます。鞍部に下ったあたりにも案内看板がありますが、草紅葉の草原を南に下って行く踏み跡がありこれを辿ります。踏み跡というよりもきちんとした道になっています。急な箇所もありますがきちんとロープまでありました。沢に下りてしばらく辿ると水量豊富な水場に到着です。秋でもそうそう涸れることはないようです。

【水場への道も明瞭 急な箇所にはロープが】

【水量豊富な水場】

【土で埋めるタイプのトイレも】
 その後も時間がありましたので、散策していたら、北側には手製のトイレまでありました。稜線の刈り払いといい地元の山岳会の方には本当に感謝ですね。

 草原でのんびり過ごした後薄暗くなったので床に就くことにしました。1人きりの野営だと思ったのですが、なんと薄暗くなる直前に2人組の年配の登山者が訪れて結局3人になったのでした。ちなみに自分はもう寝かかっていたのですが、水場がわからなかったようで聞かれたのでした。この日交わした会話はこれだけでしたが、翌日いろいろ話をすることになります。1人でもあまり気にしないのですが、この時期になると夜は長く随分寒くなって来ていますので、離れた場所から聞こえる2人の話し声は結構心強かったです。

【自分のテントと紅葉】 
 

【夜明け前の巻倉山より】 
 2日目の朝を迎えます。前日に早い時間に到着して、早い時間から寝てしまったために長い夜になりました。週末初日あたりですと結構寝不足で長い時間寝られるのですが、さすがに3日目の夜ともなるとそれなりに睡眠時間を取っているのでかなり早い時間に目が覚めてしまったのでした。

 巻倉山山頂で御来光を眺めようと思って出発時間は考えていたのですが、結局それよりも早い出発となりました。寒くなってくると夜明け前の撤収はなかなか大変です。
 5時過ぎには準備ができたので出発です。ウォーミングアップ代わりと言いたいところですが、巻倉山山頂まではあっという間です。時間的にはもう少し進みたいところですが、この先は手頃な場所がないので山頂で待つことにします。

 待っていると2人組の方が登って来ます。2人もここで御来光を待つようです。なんとこの2人は2人で150歳の超ベテランペアだったのでした。それにしても、決して楽とは言えないこの縦走路をテントを担いでと思うとすごいとしか言えません。ただ、その代わりにゆっくり歩かれているようで、前日も遅い到着でしたが出発は自分よりも先だったようです。 ただ抜いた覚えはないので、実際は自分の方が若干早かったのでしょう。

【山際に厚い雲が】

【御来光になりましたがこの後すぐに雲の中へ】

【巻倉山頂上碑と兎岳】
 山頂から東の空を眺めると雲が多くて御来光が見られるかどうか微妙なところでした。それでも、しばらく待ってようやく太陽が一瞬だけ姿を現したように見えました。基本的には雲の向こうにある感じです。自分はそのまま朝日に照らされた山々を撮りたいと思い粘りましたが、結局太陽が現れずそれはかないませんでした。粘っただけに残念でした。ベテランペアは御来光を見るとすぐに出発されました。ペースが遅い代わりに休憩は最低限にしててきぱき進むということです。自分も結局諦めて後を追います。朝日に照らされた云々はともかく、すっきりとした中ノ岳〜越後駒ケ岳を撮ることができませんでした。ちなみにここで粘った時間が後で響きますが、当初は2泊3日の時間に余裕をもった計画だったのですから結果論ですね。

【兎岳への稜線】

【兎岳〜中ノ岳〜越後駒ケ岳】

【振り返って左奥の荒沢岳と右手前の源蔵山】

【快適な稜線歩き】 
 前日の荒沢岳からの快適な稜線は引き続き続いています。アップダウンはありますが、歩きやすい道が続いています。巻倉山からは着実に下って行き、緩やかに兎岳に向けて登り返して行きます。

 兎岳は道中の1つの山としか考えていなかったのですが、近づいて行くに連れて鮮やかに紅葉していることがわかりました。しかも、ちょうどこの頃から太陽が現れて来たのでなおさら見事な彩りを見せていました。前日の鞍部からの源蔵山の眺めも素晴らしかったですが、この兎岳も本当に見事だったと思います。

【雲が織りなす空模様を眺めて】

【正面から迫る兎岳】

【朝日に照らされ始めた鮮やかな斜面】

【草紅葉が見事】

【中ノ岳方面分岐(右) 兎岳山頂は一旦左へ】 
 兎岳へは結構登り返して行くのですが、この日最初のピークであったことと素晴らしい景色だったおかげであっという間に登ってしまいました。最後に分岐があって丹後山方面に向かうと間もなく山頂があります。ここで、ベテランペアに追いついて話をしたのでした。

 お話しでは、所属している山岳会の若い方が日本海と太平洋の分水嶺を歩いていて、ちょうどこのあたりも分水嶺になるということです。兎岳から平ヶ岳に連なる稜線がまさにそうなのですが、大水上山より先は夏道などはありませんからハードな藪漕ぎになるとか。

【もやっとした感じの左の中ノ岳と右の越後駒ケ岳】

【兎岳頂上碑】 
 少しの間話をした後、ベテランペアに別れを告げて先に進むことにします。実は、この日の行程は越後駒ケ岳までを想定していましたから急ぐことはないのですが、場合によっては下ってしまいたいとも思っていたので、それなりのペースで進むことにしたのでした。とはいえ、巻倉山の頂上でのんびりしていたので、この時点ではコースタイムよりも遅いくらいでしたが。

 山頂からは一旦先の分岐に戻って中ノ岳方面に下って行きます。鞍部まで下った後小兎岳に登り返して中ノ岳に向かうことになります。

【手前の小兎岳と中ノ岳】

【笹原の道でびしょ濡れに】

【小兎岳も鮮やか】
 兎岳からの下りは荒沢岳山頂で聞いていたとおりの厄介な道で、急な下りなのはいいのですが、笹原のぬかるんだ土の道で滑りやすいのと笹で濡れてしまうのでした。笹原の道も最初はそれほどの背丈はないのですが、道中には腰よりも高い場所もあって、結構上の方から濡れてしまいました。この道のために雨具のパンツは履いていたのですが、その上から濡れてしまったのと、靴や外に出ていたカメラが濡れてしまったのでした。滑りやすさの方は、前日から快晴だったせいか幾分かまだ良かったのと、荒沢岳山頂で出会った方々は逆ルートでしたので、もしかしたらこちらからのルートはまだましなのかもしれません。

【笹原の下り道から存在感を増す中ノ岳】
 
【中ノ岳への縦走路】

【トラバース路の岩を下ったところから】
 笹原の道を抜けると中ノ岳も近づいて来て後は気持ちの良い稜線歩きと言いたいところですが、このトラバース道中心の道は歩きにくくて、道中木の根や岩が斜めに飛び出している箇所もあって、慎重に進んで行きました。慎重に歩けばもちろん問題はないのですが、鎖場よりも余程このような場所の方が怖い気がします。ただ、道は明瞭ですので、装備が軽ければもっと楽に歩けるのかもしれません。

 やがて、中ノ岳に近づくとピークがほとんど見えなくなり急登になります。本当にこれでもかと思うような笹原の道の急登です。気温も徐々に上がって来て正念場の登りとなりました。

【近くて遠かった中ノ岳】 

【笹原の急登からピークを見上げる】 

【笹原の急登を登ったところから歩いて来た稜線と兎岳を振り返る】 

【近づくと岩肌の目立つ中ノ岳】 

【十字峡からの登山道が続く尾根】 

【十字峡分岐看板】
 急登を登り切ったら十字峡との分岐と思ったのですが、まだもうしばらく歩いて、結構疲れたかなと思う頃に岩肌の目立つピークが見えてくるのですが、このあたりの岩のごろごろしたところでようやく十字峡から登って来るルートと合流です。十字峡からであれば日帰りは可能ですが、かなりの標高差を登る必要があります。

 十字峡の分岐を過ぎれば山頂は近いです。小刻みなアップダウンを過ぎると山頂が見えて来てようやく10時頃山頂に到着しました。到着した時は誰もいなかったのですが、山頂は狭かったので、十字峡から登って来た人や越後駒ケ岳から縦走して来た人で山頂はすぐにいっぱいになってしまいました。 

【山頂へ】

【パノラマの広がる山頂 右奥は避難小屋】

【山頂小さな鳥居】
 ここまで短い休憩時間で一気に登って来ましたのでゆっくりすることにします。ちょうど越後駒ケ岳から縦走してきたグループの方もいましたので、縦走路についていろいろな話を聞くことができました。今回は途中で結構登山道の状況などを聞いて回りながら歩いた印象があります。最近はそれなりに歩かれているルートですが、やはり一般的とまでは言えないルートだっただからでしょう。

 山頂からは前日登った荒沢岳や奇しくも翌日に登ることになった八海山が良く見えています。沢を見下ろすと雪が残っていたのには驚かされたのでした。山頂での景色を楽しんだら今回の縦走の最後のピークである越後駒ケ岳を目指します。

【山頂の石碑】

【見下ろすと雪渓の残った場所も】

【左の避難小屋と奥は越後駒ケ岳】 

【存在感抜群の荒沢岳】 

【八海山 左の丸いピークが入道岳 中央のぎざぎざが八ッ峰】 

【ピークから避難小屋は少し歩く】
 まずは一旦下って少し登ると避難小屋があります。景色も素晴らしいですし、麓からは結構な距離がありますので利用する人も多いのかもしれません。ただし、水場がないのだけは注意です。普通に1泊2日で今回のルートを歩くのならこの小屋が宿泊地になると思いますが、暑い時期ですと水を担ぐのが大変そうです。

 避難小屋から先に進むと八海山への縦走路分岐があります。こちらも興味がありますが、今回のルートよりもはるかに険しいルートとなります。また、今回のようにぐるっと回って戻ることもできませんね。

【立派な避難小屋】 

【八海山への縦走ルート】 

【檜廊下と奥に越後駒ケ岳】 

【荒沢岳から兎岳への稜線】 

【ピークを越えて】

【檜廊下までは比較的歩きやすい道】
 まずは一気に標高を下げて行きます。振り返ると壁があるように見えるような急坂ですが、特に危険箇所はなかったと思います。しばらく下って緩やかに登り返して右手に見えていたピークを越えると再び高度を下げて行きます。

 鞍部まで下った後登り返していよいよ檜廊下だと思ったのですが、その前にピークがあって、それを越えるといよいよ檜廊下です。ここは、過去の記録を見る限りではこの縦走路での最大の難所と言ってもいいくらいの場所となっています。ただ、すれ違った方の話では、注意は必要ですが、そこまで危険な場所ではないようでした。

【紅葉鮮やかな稜線】 
 
【どっしりとした中ノ岳を振り返る】

【登り返して檜廊下へ】

【やせた尾根道へ】
 近づくとやせた尾根が見えて来ますし、右手は崖で切れ落ちているのがわかりますが、登山道は崖からは離れた場所についていますので、歩いている途中はあまり高度感はありません。ただ、途中丸太を越えたり木の根を登り下りする箇所はあるので、これまでの道よりは険しいと言えば険しいです。

 過去の記録では笹薮で足元が見えないということだったのですが、これがきれいに刈り払われていてかなり歩きやすくなったようです。確かに急な登り下りが多いので足元が見えないとかなり怖いと思います。徐々に整備されているようですね。

【右側は絶壁】

【所々に鮮やかな紅葉】

【木の根をよじ登って行く】
 後は兎岳からの下りの笹薮が刈り払われればと思いますがそこまで求めるのは贅沢な話しでしょう。ただ、いずれはそこまで整備されるかもしれません。整備されなければ、自分の力量ではそれぞれの山をピストンするしかなかったのですから、整備をされている山岳会の方々には感謝ですね。

 檜廊下を抜けた後は、緩やかに下って行きます。やがて天狗平と呼ばれる場所に出ます。紅葉がなかなかきれいで、このあたりはピークに合わせればかなり鮮やかになるのではないでしょうか。ここからは越後駒ケ岳に向けて急登を登って行きます。標高差300m程を登り返して行きますのでなかなかしんどいです。

【トラバース道】

【檜廊下を抜けて】

【天狗平への下り】

【鮮やかな天狗平の紅葉】
 稜線の紅葉は鮮やかでしたが、このあたりからガスがかかって来ていたのが残念でした。光が当たっていればさらに素晴らしかったことでしょう。

 鋭いピークを目指して急登を登って行くとやがてなだらかな場所に出ますが、ここでようやく越後駒ケ岳手前のピークが見えて来ます。ちなみに登っていた時はもうすぐ山頂だと思っていたのでした。また、右奥には駒の小屋も見えていました。当初2泊目はこの駒の小屋の近くにテントを張る予定でした。

【紅葉の稜線とガスのかかった稜線】 

【急登を登る】

【斜面の紅葉】

【歩いて来た稜線を振り返る】 
 
【越後駒ケ岳手前のピーク 右奥に駒の小屋】

【山頂分岐】
 この手前のピークが見えてからもなかなかの距離があります。しばらく登って行くとようやく山頂への分岐があります。これを奥にそのまま進むと今回の縦走中最後のピークである越後駒ケ岳山頂に到着です。

 さすがにこの時間には人はいないだろうと思ったら、ちょうど山頂に到着した方がいました。なんと、道を間違えて沢を直登して来たとのことで、滝からも落ちたとか。今回の縦走が霞んでしまう程の大冒険ですね。いろいろ話したいところでしたが、すぐに出発しても日没になるかどうかという時間でしたので、先に下山されました。 

【いよいよ山頂へ】

【山頂の様子】 

【頂上碑】 
 
【百名山達成記念!?】
 今回の縦走の最後にして百名山最後の山となった越後駒ケ岳ですが、残念ながら展望には恵まれませんでした。時間が時間ですから仕方のないところでしょう。駒の小屋で泊まれば、朝には素晴らしい景色が眺められるかもしれないとは思ったのですが、事前の予報では翌日の天気があまりよくなさそうだったので、時間的に無理があるのは承知で下ることにしたのでした。天気も大崩れするわけではないので、コースタイムを考えればどう考えても泊まるのが正解だったと思います。とはいえ、結果として登ることになった翌日の八海山も素晴らしく結果としては甲乙付け難いところでしょうか。 

【稜線の一部しか見えず】

【駒の小屋】
 まずは分岐に戻った後枝折峠方面に下って行きます。すると間もなく駒の小屋があります。ここには、水場もあって便利です。今回の縦走ルートはこの2箇所で水を確保できる上に幕営可能なのが素晴らしいと思います。これだけルートが整備されてくれば歩く人がかなり増えて来るかもしれません。

 駒の小屋からはやや岩場を交えた急な下りとなります。見た目はかなりごつごつしたルートですが、斜度は比較的緩やかなのとペンキの目印が明瞭なのでそれほど問題はないと思います。前駒と思しきピークに向かって下って行きます。

【下って来た岩場を振り返る】
 
【先端が前駒か】

【道中で振り返るもさすがに越後駒ケ岳山頂は見えず】 
 前駒を通過した後はさらに下って行きます。順調に下って行き緩やかに登り返すと小倉山に到着です。と言ってもあまりピークという感じはありません。ここは駒の湯方面との分岐になっています。

 小倉山からは緩やかに下って道行山を目指します。このあたりは下るというよりは小刻みなアップダウンが続いて距離を稼ぐような道になっています。越後駒ケ岳に登る方が山頂が遠くに見えるというのはそういう理由なのでしょう。歩いているとやがて道行山分岐に到着です。ここが1つの分岐点ではありました。

【小倉山分岐 左に折れると駒の湯方面】 

【道行山分岐】 

【きつかった長い階段の登り】
 コースタイムでは道行山経由で林道に下るのが速いのですが、あまり整備されていない道かもしれないということで明神峠から銀の道を下るルートを選択します。結果としては、なんとこの日に道行山から下るルートの刈り払いをしていてちょうど整備されていたのでした。結構歩きやすい道になっていたようです。

 遠回りをして明神峠経由で下ることにしたのですが、時間はどんどん日没に近づいて来ます。越後駒ケ岳の下りは最終的にはコースタイムの半分強の時間で下っていますから結構飛ばしていたのだと思います。

【明神峠】

【銀の道入口(右) 直進で枝折峠】 

【最初は荒れた雰囲気】 
 やがて明神峠に到着です。ハイペースで来たので枝折峠までなら十分明るい時間に着くペースですが、荒沢岳登山口まで下るには遠回りになってしまいます。最初からヘッドライト使用を覚悟で下って来たので、予定通り銀の道から下ることにしました。なお、駒の湯方面に下る銀の道もあります。

 銀の道入口付近はかなり草が生えて来ていて、少しかき分けながら進みます。これでは先が思いやられましたが、ところどころこのような場所があるだけで概ね歩きやすい道が続きました。距離はありましたが、結構いいペースで下れたのではないでしょうか。

【道中は車道の脇も】

【林道へ】

【車道に出た頃にはすっかり暗くなって】
 そろそろヘッドライトを使おうかと思った頃林道に出ます。ここからも少しわかりにくい分岐がありますが、だいたいの方向を間違えないようにして進んで行きます。このあたりで、この日道行山で刈り払いをしていた方に追いつかれて、この日整備されていたのを知ったのでした。

 車道にようやく出た頃にはすっかり暗くなっていましたが、ここまで来れば後は車道脇をひたすら歩いて行くだけです。まっすぐ続く歩道を歩いて、暗闇の中1台自分の車だけが駐車されている荒沢岳登山口に無事到着することができたのでした。本当によく歩いた1日でした。最後はよくここまで追い込めたものだと思います。 
 今年残っていた百名山は2山で、元々三百名山を目指していますからあまり意識はしていなかったのですが、せっかく登るのであればより充実したルートをということで今回の縦走にチャレンジしたのでした。夏の薬師岳〜立山の縦走と同様に今回の縦走も思い出に残る素晴らしい縦走となったのでした。このあたりの山は険しい山が多いですが、それだけ素晴らしいものが得られるのではないかと思います。


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