すもんだけ
 守門岳
登山日: 2013年3月17日(日)   標高:1537m(守門岳)
    標高差:除雪最終地点から約1140m


 3月17日(日)    駐車場 5:10 → 保久礼小屋 6:35 → 大岳 8:00(〜20)
   守門岳 9:20(〜10:10) → 大岳 11:15(〜40)
   昼食休憩 12:20(〜13:20) → 保久礼小屋 14:00 → 駐車場 15:35

 

 本日は守門岳に登ります。この山そのものは昨年7月に登っており、その際は小雨が降る中だったため、展望には恵まれませんでしたが、目当てのヒメサユリを見ることができました。今回は、東洋一の大雪庇と言われている稜線の雪庇を見るために、残雪期に訪れることにしました。

 晴れにくい日本海側でも特に越後近辺はなかなか晴れません。この日曜日は珍しく週末でなおかつ晴れそうだったことからこの日に登ることにしました。土曜日も比較的良さそうだったので、土曜日に軽く近くの山に登ってと思ったのですが、最近の残業続きで睡眠不足が激しくて、土曜日は自宅で休養として日曜日日帰りとしました。

【除雪最終地点(下山時)】

【林道歩き(下山時)】
 
【橋を渡る 朝は奥より手前へ(下山時)】
 とはいえ、新潟までは結構な距離がありますので、日帰りはなかなかハードです。静岡を10時過ぎに出ましたが、途中仮眠を挟んだこともあって現地入りは4時半頃になりました。現地の路面の状況が気になるところでしたが、最近の暖かさで溶けた雪の再凍結程度でしたので、問題なく除雪最終地点まで入れました。ここは5〜6台駐車できるようですが、なんとか駐車することができました。このすぐ後に来た方がいてそれでほぼ満車という感じでした。その後は、走行に邪魔にならないように、手前から路駐して行くようです。夜明けまでまだ早かったのですが、隣の車の人が出発したので、準備ができたら暗がりの中で出発しました。
 今回のルートは長峰から続く尾根道より、保久礼小屋を経由して夏道のルートを使います。他にも直接守門岳に登るルートもあったのですが、トレースがはっきりしていないと自信がなかったので、余程トレースが残っていたら使うかどうかを判断することにしました。結局はほとんどが今回のルートに向かっていたので、このルートで行くことにしたのでした。大岳までは険しい箇所がなく、ルートも比較的読みやすいのではないかと思います。それでも、自分の場合にはトレースがないと厳しいでしょうが。

 ただ、このルートだと大岳から守門岳までは稜線を歩かないといけません。記録は大岳までというのが多かったのでその点が懸念材料でした。

【なだらかな尾根道を進む】

【雲のかかった山】
 駐車地点からは最初からスノーシューを履くことも考えましたが、体力の消耗も考えて行けるところまでつぼ足で行くことにしました。駐車場での気温は氷点下2℃程とそれなりに気温が下がっていたせいか、雪は締まっていてつぼ足で十分歩くことができました。

 最初はだだっ広い雪原をひたすら林道に沿って歩いて行きます。暗がりですが、トレースは前日歩いた人のものでしょうか、しっかり付いていました。しばらく歩いた後橋を渡り、左手の尾根に取り付きます。このあたりはスキーで滑った人のトレースが交錯していてわかりにくいですが、一番尾根に取り付きやすそうな道を選んで進みます。尾根に乗ってからも結構距離がありますので、ひたすら歩いて行きます。 

【夜明けを迎えて 山には雲がかかって】
 
【一旦小屋へ向けて下る この手前あたりが駐車場?】
 歩いている途中に夜明けを迎えます。東側に稜線がありますので、御来光は全く見えませんが、赤く染まる空を眺めることができました。山には雲がかかっていたのが残念でしたが、稜線に出た時にはそれなりに取れていることを願って進みました。

 尾根をしばらく歩いて行くとやがって下って行きます。下ったところに保久礼小屋があります。屋根の上にはおもしろい形で雪が残っていて、地元の方には「豚の角煮」と呼ばれているとか。この日は気温が上がったので下山時にはかなり溶けていました。

【靄の中の越後三山】

【保久礼小屋の雪 別名「豚の角煮」?】

【葉が落ちて見通しのよくなった尾根道】
 夏道を考えると、保久礼小屋に下る手前あたりが駐車場になるのでしょうか。とにかく積雪量が多く、痕跡が全然残らないのでわかりません。

 小屋からはひたすら尾根道を登って行きます。相変わらず足があまりはまるところもなかったので、引き続きつぼ足で進んで行きました。斜度も緩やかなので、スノーシューでも快適に歩けると思います。登るに連れて密集していた木々がまばらになって来ます。夏は鬱蒼とした樹林帯を歩いたことを思うと本当に別の山に登っているかのようです。

【徐々に視界が開けて】

【振り返ると麓も一面の雪景色】

【大岳までもう一歩】

【伸びる影と歩いて来た道を振り返る】
 雪が締まっているうえに、斜度も滑るほど急ではないため思ったよりも快調に登って行きます。徐々に木々もまばらになって視界が広がって行きます。振り返ると麓の見事な景色が広がっていますが、越後三山方面は相変わらず靄の中といったところでした。ただ、この日に見たかったのは大雪庇でしたので、稜線の雲が晴れたのは本当にうれしかったです。

 目の前に大岳らしきピークが見えてからが長かったです。しかも、雪の吹き溜まりのような場所があって、足を取られてなかなか進めませんでした。それでも、8時頃ようやく大岳に到着です。

【左手に続く稜線】

【いよいよ姿を現した大雪庇】

【広々とした大岳山頂】
 山頂と言っても全てが雪の下ですので、これといって何もなく広々とした雪原が広がっています。雪庇の関係でどこまで崖側に寄れるのかがわからなかったので、無理をせず帰路に写真を撮ることにして、守門岳を目指すことにします。守門岳への稜線は本当に見事な景色で、聞いていた通り雪庇が発達していました。これが見られれば御の字と言えるでしょう。

 記録を見る限りでは、稜線はクラストしているということで、急な下りを控えて今更スノーシューを履くのも意味がないと判断しました。とりあえず、様子見に少し進んでみると凍結箇所があったようで、足が滑りました。凍結までしている箇所はそうそうないにせよ、雪が締まっていたので12本アイゼンを装着することにしたのでした。実は今回は軽アイゼンくらいでいいかなと思っていたのが、結果としては大活躍することになったのでした。

【早朝で凍った斜面】

【立派な山容を眺める】

【大岳山頂方向を振り返ると真っ青な空】
 アイゼンを装着したら鞍部に下って行きます。登りも下りもこの日のルートの天王山はここでしょう。万が一の場合でも下が雪面ということで、多少の安心感はありますが、斜度は結構あります。この区間だけはピッケルが欲しいくらいでした。特に雪が緩み始めた帰路の登り返しで苦労します。下った時はアイゼンがよく効いたので、慎重に下って特に問題はありませんでした。

 鞍部に下った後はトレースの内側を歩いて行きます。と思ったのですが、これが実はクラックで、途中少し足を乗せてみると足がはまりかけたのでした。昨年も残雪期の山はそれなりに登りましたが、さすがにここまで内側に出来ているとは思いませんでした。やはり雪庇の規模が桁違いということでしょうか。

【急な下りの後に鞍部を経て再び急登】

【トレースではなくクラック】

【大岳を振り返る 写真だと急登に見えない?】

【きれいな風紋】

【登って来た尾根】

【登り返しより大岳を振り返る】
 思ったより規模の大きな雪庇に肝を冷やして、過剰に内側に回り込んでしまい、帰路にルートを修正することになったのでした。実際この守門岳で雪庇に係る遭難事故が発生していましたので、警戒し過ぎてし過ぎることはないと思います。

 内側に回り込んだついでに、登り返しは結局右手より回り込むように登って行きます。ここは、どこから行くのか悩ましいところでした。結果としてはどこからでも行けると思いますが。登り返しつつ少しルートを修正して、再び稜線のルートを歩き始めました。このあたりは、ダウンロードしたGPSのルートと状況を見比べながら歩いていました。 
 慎重に歩いていましたが、登り返した後は雪庇側に寄り過ぎさえしなければ、歩きやすい広々とした稜線歩きが待っています。部分的には雪の吹き溜まりもありますが、よく締まって歩きやすい道です。しかも、このあたりから徐々に越後三山付近の靄も取れて来て素晴らしい景色が広がって来ました。

 青雲岳を越えて行くとやがて正面に守門岳が見えて来ます。しかし、実はこの時その奥のやせた尾根の先にあるピークに人影が見えたことから、守門岳の手前にでもあるピークだと思って歩いていたのでした。同時に右手の直登ルートを登っている方を見かけました。後で山頂で会うことになります。

【樹氷群】

【大岳の雪庇を振り返る】

【徐々に見えて来た越後三山の稜線】

【守門岳へ】

【見晴らしのいい山頂 雪はやはり少ない】
 やや急な斜面を登ると守門岳山頂に到着です。先に書いたように、頂上碑を見て山頂であることに気付くような状態でした。頂上碑は離れた場所からも見えていて、実際かなり露出しています。自分が山頂にいた時も特にこの場所は風が強かったので、結構飛ばされるのだと思います。

 山頂からは見事な景色が広がっています。なお、さらに奥にも稜線が続いていますが、結構やせた尾根になっている上にアップダウンもあります。ちょっと自分が進むには厳しそうなルートです。そのルートの先で写真を撮っている方がいましたが、間もなくそのまま進んで行きました。後で山頂で会った方の話では、こちらもルートとしてはあるということです。 
 南方に横たわる越後三山+荒沢岳の稜線や燧ケ岳などもよく見えていますし、北東方向に目をやると存在感抜群の山並みが見えていますが、これが飯豊連峰です。5〜6月でも真っ白な姿を見せているくらいですから、この時期はまだ純白と言っても良いくらいなのでしょう。かなり迫って見えたのでした。

 その後、直登ルートで登られた方が来ていろいろ話をしました。やはりこのルートもよく雪が締まって沈むところはほぼなかったとのことでした。山スキーの方で山頂で少し休憩した後青雲岳方面に向かって、そのままオカバミ沢を下って行かれたようです。

【頂上碑と大岳】

【山頂直下より大岳】

【険しい尾根道の続く縦走路 左奥のピークで休憩している登山者が】

【右奥の飯豊連峰と左の粟ヶ岳】

【南の尾根と越後三山などの眺め】

【飯豊連峰 手前は矢筈山あたりか】

【左奥が大日岳でしょうか】

【粟ヶ岳】

【現在は登頂できない会津朝日岳】

【燧ケ岳】

【荒沢岳】

【中ノ岳と越後駒ケ岳】

【八海山】

【大岳は何度撮ったかわからない?】

【発達した雪庇】

【稜線歩き】

【尾根道と素晴らしい景色】

【荒沢岳と越後三山】

【米山あたりか】
 山頂での展望を十分楽しんだら下山開始です。いつの間にか1時間弱も過ごしていたのでした。下山は、登りで大回りし過ぎたところを調整して行きます。青雲岳付近ではちょうど山スキーの方が準備を終えて滑って行く途中で、お互いに手を振り合ったのでした。

 その後大岳手前の鞍部に下って行きます。ここも急な斜面ですが、今度はあまり南側に回り込まずに、樹林帯の上を歩きやすいところを探しながら下って行きます。雪が多い所は少しずるずる滑りますが問題なく鞍部まで戻って来られました。大岳への急登を見上げつつ取付き場所まで歩いて行きます。

【大岳山頂は賑わっているようです】

【大岳への急登と発達した雪庇】

【急斜面を見上げて】
 体力的にはともかく、技術的には下りに比べれば楽に行けるだろうと思ったのが間違いで、中途半端にしか蹴り込めないのに雪が緩んでいて苦労しました。持っていたストックを思い切り短くもって、突き刺してバランスを取りながら登って行きました。つま先を踏ん張ったので思った以上に体力を消耗してしまいました。とはいえ、大岳まで登り返してしまえば、後は歩きやすい尾根道を下るだけなのですが。

 大岳山頂は、誰もいなかった朝と違って大勢の人で賑わっていました。結局大岳に登り返すまで誰ともすれ違わなかったので、大岳から守門岳に行く人は少ないのでしょう。山スキーの方が多いのもあるとは思いますが。 

【鞍部から稜線を見上げて】

【登り返しから再び雪庇の稜線】

【大岳山頂より雪庇の続く稜線と粟ヶ岳】

【飯豊連峰を正面に眺めて 右奥が御神楽岳でしょうか】

【山頂には数多くの踏み跡が】
 大岳山頂では、朝はほとんど素通りしてしまったので周囲の展望を楽しむことにします。午前中にここまで戻って来られましたし、後は下るだけなのでのんびりすることにしました。

 山スキーをやっている方達は北側の尾根から下っている方が多かったです。足跡もありましたので、山スキー以外の方でもこのルートから下るのでしょう。この稜線もやはり雪庇が発達しているのと、ルートはメインのルートに比べるとわかりにくいでしょうから、きちんと事前に準備をしてからでないと難しそうです。

【下り始めたまーりさん達を追いかけて】

【ブロガーさん同士で記念撮影】
 山頂で写真を撮っていると、山頂には人が多かったので気にならなかったグループの一人がもしかして見覚えのある方かなと気になり始めます。ちょっと確信が持てなかったのですが、後で実はというのも惜しいので下山を開始した時を見計らって声をかけさせていただいたところ、ブロ友のまーりさんで、なんと同じくブロ友のyu^さんと守門岳に登られていたのでした。まさか新潟の山でということで、感動の出会いとなりました。

 まーりさんとは燕岳で会いましたが短時間でしたし、yu^さんとはブログで交流はあったものの初めての御対面で本当にうれしかったです。一緒に話していると初めて会ったことを忘れてしまうほどでした。もう少し下ったところでお昼を取ることにしました。

【お昼でくつろぐ】

【おしゃべりのはずむ下山道】

【時々シリセードを交えながらの下り】
 ちなみに今回のセッティングをしたまーりさんの話では最初の快晴の日を狙ってとのことで、自分と同じ狙いだったのでした。

 下りではヒップソリやシリセードをしながら下って行きました。みなさん上手で、自分はなかなかうまく滑れませんでしたが、ザックが大きからということにしておきましょう。この頃にはかなり気温が上がって来たので、途中で上着を脱ぎつつの下山となりました。自分も結局上は、下着とベースレイヤーだけで下って行きました。お昼を過ぎても真っ青な空が広がっていて絶景が続きます。素晴らしい景色と楽しいおしゃべりであっという間に時間が過ぎて行きます。

【絶景にテンションは上がって 左奥が大岳】  

【真っ白な尾根】

【名残惜しくも素晴らしい景色に別れを告げて】
 途中かなり雪が緩んでいましたので、スノーシューを履いて下って行きました。緩んだ雪面には結構効果的だったようです。

 名残惜しくも午後3時半頃無事下山することができました。最後に既に下山していた別のグループの方達と記念撮影をし合って解散しました。本当にみなさん素晴らしい笑顔で記念に残る1枚になったと思います。

 帰路は、仮眠をして時間をずらしたものの渋滞が激しかったうえに、寝不足がたたって、途中でかなりの仮眠の時間を挟んだために帰宅は午前2時半頃になってしまいました。仮眠をしたうえですからそこまでひどくはないかもしれませんね。
 今回の守門岳は、昨夏のヒメサユリに続いて、大雪庇と今回も素晴らしいものを見せてもらうことができました。新潟は遠くてなかなか簡単には来られないのが残念なところですが、また機会があれば訪れたいものです。それにしても、素晴らしい景色に加えて、予想外の出会いで、単調な下りになる予定だったのが、和気藹々の下りとなって本当に充実した1日になったと思います。みなさんブログでのイメージそのままで、本当に楽しかったですね。


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