わがだけ
 和賀岳(撤退)
登山日: 2013年5月5日(日)   標高:1440m(和賀岳:未登頂) 1218m(薬師岳)
    標高差:袖川園地から約960m(薬師岳)


※薬師平付近で撤退

 5月5日(日)    袖川園地 4:10 → 甘露水口 5:00 → 薬師岳 8:25(〜35)
   撤退地点(薬師平手前付近) 9:25(〜35) → 薬師岳 10:00
   甘露水口 11:35 → 袖川園地 12:20

 

 本日は和賀岳に登ります。GW後半こそは北東北の山をと思って向かったわけですが、天気予報がどんどん悪化して、この前日の予報では1日も晴れの日がなくなりました。それでも、この日は全国的に快晴となった日でしたので、曇りの予報であったこの付近も多少は晴れる可能性があるのではないかと思って向かいました。実際月山に登った29日は当初曇りだったのが、結果としてはどの程度かはわかりませんが、一応晴れであったようです。結局、あまりの視界の悪さと強風、その他随所に見られたクラックが怖くて撤退したわけですが、午後はかなり回復していました。実際問題としては、比較的長丁場の山で林道歩きが加わるので、回復まで待って動くのは、時間的に無理があったことでしょう。
【袖川園地駐車場(下山時)】
 
【林道歩き(下山時)】
 和賀岳は他の東北の山同様にお花畑が有名なようですから、また、花の咲き乱れる時期に訪れるのがいいのかもしれません。ただ、そのお花畑が7月以降のようで、競合する山が多いのが悩ましいところでしょうか。

 今回は開通している袖川園地から歩きます。ここから先はまだ除雪されていませんし、落石も随所に見られました。ここには駐車場と簡易トイレがあります。前日登った会津駒ケ岳からは約500キロと、同じ東北でも随分離れていました。会津駒ケ岳は早い時間に下山しましたが、それでも現地入りは夜遅くになりました。雨も降っており、そのまま夜が明けても残っていたらそのまま帰路に着く予定でした。
 
【どんよりとした空】

【林道には残雪と落石】
 
【七瀬沢林道分岐】
 朝になっても時々雨がぱらついていましたが、ほぼやんでいたので出発することにしました。長丁場なうえに、林道歩きも加わるので夜明け前に出発することにしたのでした。

 最初はしばらく林道歩きが続きます。ところどころにある雪で思った以上に歩きにくかったです。やがて広々とした場所に出ますが、ここが無雪期はメインの駐車場になります。奥にも駐車場がありますが、あまり台数はとめられません。やはり初夏のお花の季節は訪れる人も多いようで駐車場もすぐにいっぱいになるのでしょう。ちなみに、この奥の駐車場付近に公衆トイレもあります。トイレの入口までの場所も雪に覆われていたので、今回は中を見ることもしませんでした。

【広々としたメインの駐車場】

【公衆トイレ】

【ここまで入れるようですがスペースは狭い】
 この後九十九折れに道を上がって行くと甘露水口があります。ある意味ここが登山口と言えるでしょうか。夜明けで体の動きが鈍かったとはいえ、ここまでで1時間弱もかかってしまいました。実は、いろいろな装備を持ってきたこともあって、体が重く、いくつかのものを置いていこうとさえ思ったくらいでした。結局しばらく登った後は、あまり重さを感じなくなったので、この時はあまり体調が良くなかったのかもしれません。ちなみに、撤退してお昼過ぎには戻っていたので、結果としてはここでのロスは影響しなかったのでした。

 甘露水口からは登山道になります。最初こそ明瞭な登山道ですが、樹林帯に入るとすぐにわからなくなります。この時は離れた場所に曲沢分岐の看板があってわかりました。それとところどころにあるトレースでしょうか。 

【甘露水口】

【曲沢分岐】

【夏道を拾いながら進む】
 この2日前に薬師岳登山の企画があって、恐らくそれが実行されたのだと思います。トレースが全くなければ、薬師岳だけで時間切れで、最初から和賀岳に向かうこともなかったかもしれません。

 その後は夏道が所々出ているので、それを拾いながら歩いて行きます。ブナ台という場所を過ぎてしばらくすると、急斜面になって来ますが、トレースがショートカットするように登っていたので、合わせて登ることにしました。ちなみにDLしたGPSの軌跡も直登しています。夏道はこの右手の尾根を登るようになっていて、所々道が露出しているのが見えました。ちなみに、このあたりからガスに覆われて来ました。さすがにこのあたりから視界が阻まれると厳しいですね。 

【ブナ台】

【徐々にガスに包まれて】

【中央の下を流れる沢を渡渉する場所 渡渉地点に悩む】

【登るに連れて濃いガスに包まれて】

【尾根に乗った地点より急登を振り返る】
 急登を登ってなだらかな道を歩いて行くと、沢を渡って登って行く場所があります。地形図を見てもここを渡ることになっており、よく見ると対岸にトレースが見えました。どこを渡るのか悩みましたが結局トレースを追ったのでした。また、ガスが濃くなると同時に雨も降ってきました。風が強くなることがわかっていたので、付けたくなかったのですが、ザックカバーをして先に進みます。

 その後急登があり、一旦なだらかなになりますが、再び急登になります。ちなみに、地図上にある避難小屋は見当たりませんでした。少しルートがずれていたのでしょうか。この急登は結構長くて、斜度も結構ありましたので、この前にアイゼンを装着しても良かったかもしれません。トレースを利用しましたがシリセードでステップがなくなっていたので、結局キックステップを使って登って行ったのでした。

【尾根に忠実に登る】

【右手の斜面に気を付けて進む】

【所々に口を開くクラック】
 その後若干のトラバースがあって、再び急登になります。ここを登り切ると尾根に出ることができます。ガスで真っ白でしたが、天気が良ければこのあたりから展望が広がって来るのではないでしょうか。ただ、足元に木が埋まっていたので、雪がないとまだまだ樹林帯なのかもしれませんが。

 尾根道は基本的にトレースを辿って行きますが、脇に穴があって油断はできません。それ以上に驚いたのが、右手にもう1つの尾根が見えていて、雪庇やクラックが見えたことでしょうか。雪が多くてそのような地形ができたのか、視界が悪くてよくわかりませんでした。 

【登山道崩壊箇所】

【祠が見えて薬師岳までもう一息】

【ガスの中の薬師岳山頂】
 その後一旦樹林帯に逃げるなどして進んで行きます。途中登山道が崩れている箇所もありましたが、ここは笹に掴まって強引に登って行きます。最後開けた場所で、何も見えなくなりますが、うっすら残ったトレースと方向を誤らないようにして進むと祠が見えます。帰路に気付いたのですが、ここが縦走路の分岐でした。祠から少し登ると間もなく薬師岳山頂に到着です。当然展望などはありません。正直どの方向に稜線があるのかすらわかりませんでした。

 結局薬師岳まで4時間もかかってしまいました。それでも出発が早かったので8時半でした。この先進んでも展望は見込めないのはわかっていましたが、進めるところまで進むことにしました。

【頂上碑】

【最初の夏道付近は風の通り道で雪も少なく】

【ここから薬師平付近を横切るのが本道ですが・・・】
 まずは、方向を見定めて稜線に沿って下って行きますが、歩きやすいところを進んだので夏道の東側を歩いていました。この時期はそれはそれでいいかなとも思いましたが、だんだん雪深くなったので西に逸れて行くと夏道があって、風が強いせいか雪が少なく歩きやすかったので利用することにしました。

 しばらく進むと夏道が東に向かって行きやがて、雪の中に消えました。恐らくこのあたりから薬師平を横断するのが本道です。しかし、このあたりは一面の雪原になっているのか、視界は皆無なうえに、薬師平に向かう方向にところどころクラックが見えたことから、少し尾根筋を進むことにしました。

【尾根筋であれば、木々があるので多少は視界あり】

【撤退中に歩いた道を振り返って】

【強引に夏道を進むと祠付近に合流】 
 しかし、こちらはこちらで雪が深いうえに、一回腰まで埋まるような落とし穴に嵌るような状態で、危険が多く、この後も恐らく少し進む度に進路に迷う状態になりそうであったことから、少し考えて撤退することにしました。

 夏道まで戻ってそこから薬師岳に戻って行きます。途中から藪っぽくなっていましたが、そのまま薬師岳手前の祠まで繋がっていました。ただ、雪があるうちは無理にここを通る必要もないでしょう。その後は、尾根道を慎重に戻って行きます。やはり怖いのは踏み抜きでしょうか。尾根道を通り過ぎた後の急斜面はシリセードで下って行きました。

【渡渉地点まで戻って】

【樹林帯を戻る】

【甘露水口へ】
 しばらく下って行くと自分のものではない踏み跡がありました。中途半端なところまで登ってそのまま下って行ったようです。何の目的かなと思ったら、登りでは付いていなかった目印が付けられていました。その後のハンターの方との話で、積雪期のルートに目印が付けられていたので、近々登りに来るグループの人が付けたのではないかとのことでした。

 さらに下ってそろそろブナの台というところで、ハンターの方の3人組に出会いました。行政からの依頼でこの付近の山の熊の調査をしているとのことでした。他にもいろいろ話を聞かせていただいたのですが、聞き取れない言葉があって、全ては理解できなかったのが残念でした。ルートもいろいろあるようでしたが、さすがに他のルートを歩くのは危険なのでそのまま下って行きました。 

【結局晴れることのなかった空を眺めて】

【道中の川のせせらぎ】

【袖川立岩】
 甘露水口まで下った後は、再び林道を戻って行きます。空はどんよりとしていて結局歩いている間に晴れることはありませんでした。

 その後、車に戻った時に年配の方が来て少し話をしました。すると別の場所でやはり熊の調査をしていたハンターの方でした。先に車で出て行かれたのですが、自分も着替えが済んだ後車を走らせて行くと前をゆっくり走っています。その後、車がとまって動かないので、降りて様子を見に行くと、熊があそこにいるよと教えてくれたのでした。渓谷を隔てた反対側でしばらく眺めていないと気付かないような場所にいました。最終的には双眼鏡で確認されていましたが、あの位置の熊を発見するのですからすごいなと思いました。
 その後日帰り温泉に寄ったのですが、徐々に晴れて来て青空まで見えて来るようになって来ました。温泉から出た後には和賀山塊も見えていました。この日に回復するかもしれないという予想まではあっていたようです。ただし、あの雪の状態では晴れていても厳しかったかもしれません。

 この後も微妙な天気が続くことから、翌日は短時間で登れる山に登ることにして新潟に向かいました。途中で夕暮れの鳥海山を眺めることができました。本当に見事で、よく見えるポイントを探し回ったくらいでした。撤退の割にはいろいろとあった山行でしたし、またいつの日かと思わせるような1日となったのでした。

【姿を現した和賀山塊】

【帰路に眺めた鳥海山】
 


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