かさがたけ・ぬけどだけ・かがみいけ
 笠ヶ岳・抜戸岳・鏡池
登山日: 2013年10月14日(月)   標高:2898m(笠ヶ岳) 2813m(抜戸岳) 2588m(弓折岳)
    標高差:新穂高温泉から約1810m


 10月14日(月)    駐車場 3:00 → 笠新道入口 4:10 → 杓子平 7:00(〜20) → 稜線出合 8:20(〜40)
   笠ヶ岳 9:50(〜10:25) → 抜戸岳(手前) 11:25 → 弓折岳 13:45(〜55)
   鏡池山荘 14:25(〜50) → わさび平小屋 16:45(〜55) → 駐車場 17:50

 

 本日は笠ヶ岳に登ります。本当は休暇がつながれば夕陽が見られそうなこの時期ですので、1泊2日にして、笠ヶ岳山荘でテントを張ってこのルートを歩きたかったところですが、日曜日に仕事が入ってしまったので仕方がありません。ちなみに日曜日は夕方まで素晴らしい天気だったようで、なおさら惜しまれるところでした。

 今回は途中まで下りて来ている紅葉を楽しみつつ稜線からの景色を眺めて、最後は鏡池からの絶景を見るというプランでした。体力的な問題はともかくとして、遠くが霞んでしまうような状態で午後にはガスも発生してしまい、展望も得られなかったうえに、紅葉している場所でうまく太陽の光が当たらなかったこともあって思うような景色は見られませんでした。だいたい思うように見られることの方が珍しいですがね。

【仮設置橋】
 
【ゲート】
 それでも久しぶりに見た笠ヶ岳は見事でしたし、ガスの合間から見えた双六岳は初めて間近で見たわけですが、迫力があって今度は是非登ってみたいと思うような山でした。時間はさすがにかかりすぎで、同じコースを歩いていた人の1.5倍の時間をかけて歩いていますが、ペースを落とすことで膝や足を痛めずに歩くという意味では良かったと思います。行きも帰りもヘッドライトを使うことになったのは本当に久しぶりですが、新穂高温泉付近は迷うところがないので問題ありませんでした。強いて言えば、登山者駐車場近辺ですが、これは随分前ですが同じく笠ヶ岳に登った時の記憶が生かされたと思います。ちなみに、登山口としてよく利用されている新穂高温泉ですが、東側からのアクセスの悪さといつも非常に混むことから避けていたこともあって、まだ2回目だったりします。
 
【笠新道入口】

【穂高の山々】
 
【ひたすら登って行く】
 日曜日は仕事でしたがお昼過ぎには終わったので、夕方には出発することができました。驚いたのは松本ICを下ってからで、なんと反対側車線は沢渡付近まで車が繋がっていたのでした。これから向かう方も詰まっていて結構時間をロスしてしまいました。また、ぎりぎり平湯の森を利用できる時間に入れたのですが、もう営業時間終了という時間でも駐車場所がなくて参りました。大半が観光客でしょうが、この日に下っている人も多いかなと思ったら、やはり新穂高温泉の登山者駐車場は結構あいていて助かりました。ちなみに、その後歩いた時に路肩にもびっしりと車が並んでいて、この3連休でいかに混みあっていたかが窺われます。

【赤く染まる稜線】

【夜明けの太陽が現れて】

【朝陽を浴びる斜面】

【杓子平へ】
 朝は3時に出発します。実はこの随分前に出発したグループもいたのですが、さすがにこれ以上早く出ても力が出ないと思ってこの時間にしました。奇しくも前回の笠ヶ岳日帰りの時と同じ出発時間です。

 駐車場奥の道を抜けて車道に出た後は、工事中の恵橋の代わりに穂高ホテルの奥を横切ったところにある橋を渡って行きます。その後は淡々と林道を歩き笠新道入口の看板のあるところから登って行きます。前回は水場があったと思ったのですが、この時期は涸れてしまっていたのでしょうか。ペースは上がりませんでしたが、焦る必要もないのでのんびり上がって行くとやがて穂高の山々、そして槍も見えて来ました。

【抜戸岳への道】

【笠ヶ岳山頂付近をズーム 肩には小屋】

【さあ絶景の広がる稜線へ】
 ここまで登って来ると夜明けの太陽が気になって来ます。既に日の出の時間は過ぎており、御来光とは言えませんが、やはり山の際から昇る太陽だとしてもじっくり見たいものです。とはいえ、昇って来そうで昇って来ないので、結局登りつつちょうど見られればラッキーかなという感じで登って行きました。

 かなり登って来たかなと思う頃、ようやく太陽が穂高の峰々の間から現れました。御来光と違ってかなり明るい太陽ですが、やっぱり気持ちがいいものです。それと同時に斜面が赤く染まって行きます。その中で登って行き、稜線を乗り越えて行くと杓子平に到着です。ここで笠ヶ岳と御対面です。

【見事な笠ヶ岳】

【晩秋の眺めでしょうか】

【岩のごろごろした急登を登って行く】

【2753mピークと奥に笠ヶ岳】

【稜線出合には登山者が休憩中】

【槍穂の眺めは完全に逆光に】
 杓子平からは見事な笠ヶ岳を眺めることができます。ただ、時間が少し早かったので手前の方はどうしても陰になってしまっていたのが残念でした。それでもほぼ山全体に光が当たって素晴らしい眺めであることに代わりはありません。杓子平で少しのんびりしてから出発します。ちなみに、結構日帰りの人は多くて、笠ヶ岳に登るまでに10人以上に抜かされました。やはり、みなさんとは速さが全然違いました。

 急登を登り切ると稜線に出ます。見事な景色が広がっているわけですが、槍穂は逆光なので仕方がないとして、どうも霞がかって離れた場所はすっきりと見えないのが残念でした。ただ、このあたりから見る笠ヶ岳のように、ある程度近づけば見事な眺めを得ることができます。この日は、展望台と呼ばれるような山で離れた場所から見渡すような山ですとちょっと微妙な景色だったかもしれません。今回は直接登りますから間近で見られるのでその点良かったです。

【黒部五郎岳はすっきりとは見えず】

【抜戸岳と勘違いしたピーク】

【登って来た道を振り返る】
 稜線出合で少し休憩を取ります。右手に小高いピークが見えていますが、槍穂が完全に逆光なので後で寄ることにしました。ちなみに、ここでこのピークを抜戸岳と勘違いしてしまいました。これが、後で盛大な(?)ミスに繋がって来ます。

 しばし休憩をしたら笠ヶ岳に向かいます。歩き始めから正面に見える笠ヶ岳が素晴らしくてなかなか先に進めません。ここはコースタイム以上にかかってしまったのですが、足が遅かっただけでなく、景色が素晴らしすぎたのもあるでしょう。最後の急登まではハイマツ帯の間を通って緩やかなアップダウンが続きます。

【登山者で賑わう稜線出合 抜戸岳方面と縦走路への道の分岐】

【見事な笠ヶ岳へ続く道 笠ヶ岳山頂付近は少し霞んで】

【笠ヶ岳をズーム】

【抜戸岳と右奥に槍ヶ岳】

【美しい稜線は続く】

【抜戸岩】
 笠ヶ岳が正面に聳えているのでそれほど距離はないように見えますが、得てしてこのような場合はなかなか近づくことができません。小高いピークを越えると再びピークが見えてくるという感じでしょうか。ただ、確実には近づいていることがわかるのは、稜線出合付近では少しもやっとしていた笠ヶ岳が近づくに連れてくっきりと見えて来るところでしょうか。

 抜戸岩は初めて訪れた時は険しそうな場所に見えますが、大きな岩の間を通るだけで普通の登山道です。これを抜けるといよいよ最後の登りに取り掛かります。まずは、広々としたテント場に出ます。この後、岩のごろごろした道を登って行くと笠ヶ岳山荘に到着です。ここで一息入れることにします。

【山頂まではもう一息ですが急登が待ち受けています カールの眺めが見事】

【テント場と奥に小屋】

【笠ヶ岳山荘】

【山頂手前の祠】

【笠ヶ岳山頂へ】

【笠ヶ岳南方の稜線 南西尾根か】

【頂上碑】
 山荘で休憩をしていると続々と登山者が登って来ます。比較的風の穏やかな日でしたが、さすがにこのあたりまで来るとそれなりの風が吹いていて、じっとしていると寒くなります。展望を撮るのに時間がかかるだろうということでとりあえずは山頂を目指します。

 ガレ場を登って行くと笠ヶ岳山頂に到着です。なんと山頂までにかかった時間は前回疲労と体調不良で苦戦した時とほぼ同じでした。今回は体力が比較的温存できていたところが若干違うところでしょうか。この時間に山頂にいた方達は日帰りの方ばかりで、クリヤ谷を4時間半で登って来られた方もいました。歩いたことはありませんが、下りでも無理そうな速さです。

【槍ヶ岳から穂高連峰の眺め この後順光になる午後からの眺めに期待していたところですが・・・】

【中央は双六岳の奥に鷲羽岳 左奥の黒いピークは水晶岳 右奥は野口五郎岳でしょうか】

【槍ヶ岳と槍ヶ岳山荘】

【歩いて来た稜線と槍穂の眺め】

【手前のカールの眺めが素晴らしいです】

【黒部五郎岳から槍ヶ岳の眺め 展望がクリアであれば壮観でしょう】

【笠ヶ岳山荘を見下ろして】
 やはりどこからでも見える笠ヶ岳だけあって、展望は一級品です。写真で撮った時はともかく、肉眼では見事な景色を眺めることができました。槍ヶ岳から穂高の山々は午後になって西から日が当たり始めてからの景色に期待します。このあたりでは、ほとんどガスは湧いてなかったので、この時は大丈夫だと思っていたのでした。

 結局いつものように山頂で長い時間を過ごしているうちにほとんどの人が下って行ってしまいました。今日は、まだ1日の行程の半分に達したかどうかですので、山頂での展望を楽しむのもそこそこに下ることにしました。 

【カールを見下ろす】

【歩いて来た稜線を戻る】

【抜戸岳中腹にはトラバース道も】

【ガスが押し寄せて槍穂の山並みがガスの中へ】

【ケルンの積まれたピーク】

【ガレ場を下る】

【すっきりした笠ヶ岳はここが見納めでした】

【ここに抜戸岳分岐が】
 帰路も順調に戻って行きます。ただ、帰路も眺めは素晴らしくて写真を撮ったり眺めたりと時間は余分に過ぎて行きます。しかし、残念なことにこのあたりからガスが出て来ます。午後の景色を楽しみにしていた槍穂の山並みはガスに隠れてしまったのでした。

 抜戸岳分岐から稜線に上がって行きます。ここはそのままトラバース道を双六岳方面に向かうことも可能です。稜線に出た後は笠新道を下る道を見送って抜戸岳に向かいます。山頂と思った場所はケルンが積まれているのみ。実はここは抜戸岳のピークではなかったのでした。ここがピークだと思ったために、歩きにくそうで緩やかに下って行く登山道は見送ってガレ場を下ったのですが、実はその登山道の先にピークがあったようでした。

【こちらも結果として見納めとなった槍ヶ岳から穂高連峰の眺め】

【槍の穂先をズーム】

【雲に浮かぶ穂高の峰々】

【ハイマツ帯の稜線歩きは続く】

【両翼を開いた笠ヶ岳が素晴らしいですが既に逆光気味で山頂付近にはガスが】

【正面に堂々とした双六岳】

【分岐ではなく折れて行く登山道】
 ガレ場を下ってトラバース道を歩いていると分岐があって抜戸岳へ登る道があります。もう一度登り返してまで今回踏んでおくこともないかなと思って、そのまま先に進みました。

 その後は気持ちの良いハイマツ帯の稜線歩きが続きます。このあたりが笠ヶ岳の見納めとなったでしょうか。同時に、一旦ガスがかかった槍穂の山並みが見えて来ました。こちらも、この先一時的に槍の穂先が見えたことがあっても全体が見えたのは最後になりました。残念ではありますが、普通の晴れの日ではこの時間帯でも展望がクリアな日を探す方が難しいのが実際のところでしょう。

【秩父平】

【切れ落ちた登山道】
 その後も順調に稜線を歩いて行くと、やがて正面に双六岳が見えて来ました。ずっと気になっていた双六岳ですが、まだ未踏であり、近くで見たのも今回が初めてでした。山容がなだらかであるのは知っていましたがそれだけにどっしりとした山で、来年こそはと思うような眺めでした。

 その後、2667m峰の手前を折れてザレた道を下って行きます。このあたりからは完全にガスの中に突入です。秩父平と思しきところは草紅葉がなかなかきれいでした。初夏であればきっとお花畑が広がっているのでしょう。この後、大ノマ岳へ向けての登りになりますが、秩父平を過ぎた直後あたりは右側が切れ落ちていて、なかなかの迫力でした。

【大ノマ岳あたりを見上げて】

【大ノマ乗越】

【弓折岳への登りでは再び青空が】 
 その後もガスの中を進んで行きます。途中登る道とトラバースする道の分岐があり、トラバースする道を通って行きましたが、ここを登ると大ノマ岳だったようです。その後しばらく下って行くと大ノマ乗越に到着です。

 このあたりの稜線歩きは思ったよりも時間がかかってしまい結構コースタイムを超えてしまっていました。この後のルートも結構時間がかかるので、この時点では午後7時頃に下山できれば十分かなという状況でした。乗越からがんばって登って行くと弓折岳山頂です。本日最後のピークとなります。

【歩いて来た稜線はガスの中】

【弓折岳山頂へ】
 あまり展望には期待していなかった弓折岳ですが、やはり双六岳の眺めが見事です。手前のハイマツ帯があって、全容を眺めることはできませんが、手前のお庭のようになっている景色もまた素晴らしいと思います。初夏にはお花畑がありそうです。

 その後は少し双六岳方面に歩くと分岐がありますので、ここを一気に下って行きます。鏡池山荘までは30分程度でしょうか。すぐに鏡池で写真を撮れば良かったのですが、山荘でのんびり休憩してしまいました。鏡池の前にも広々としたスペースがあるのがわかっていれば先に移動していたのですが。

【弓折岳山頂からの双六岳】

【ハイマツ帯より双六岳】

【双六岳の脇に見えた鷲羽岳】

【分岐の手前で双六岳の全容が 位置的に左手前の南峰が目立っています】

【右の弓折乗越へ 右奥は双六岳へ登って行く道】

【弓折乗越分岐】

【鏡池山荘と鏡池】

【最後に僅かに穂先を見せた槍ヶ岳と鏡池山荘】

【紅葉の終わった斜面が続く】

【鏡池山荘へ】
 結局この後のわさび小屋までの長丁場を考えて、山荘では長めの休憩を取りました。山荘から歩いて間もなくの場所に鏡池がありますが、休憩中に麓までガスに覆われて、結局鏡池に到着した時には背景は何もなかったのでした。それでもロケーションは見事で、池だけでも素晴らしいです。紅葉がもう少し残っていたらきれいだったでしょう。紅葉はもう少し下ったところから林道に出る手前当たりがピークだったようです。太陽の光が当たっていればもう少し鮮やかだったことでしょう。

 山荘から林道に出るまでは結構長いのですが、コースタイムが長めに設定されているようで、休憩を何度も挟んだ割にはコースタイムを縮めつつ下っていました。

【山荘前のひょうたん池 紅葉がもう少し残っていたら絵になりそうです】

【鏡池 ガスがなければ見事な景色が】

【山の斜面は結構きれいでした】

【このあたりが一番鮮やかだったでしょうか】

【一番鮮やかなところで一枚】

【秩父沢に架かった橋を渡ったあたりの景色】

【山の上の方には再び光が当たって】

【林道へ】
 このあたりでは時間的に人に会うことはないかなと思っていたのですが、登って来る人も下っている人もいて驚きました。下っている方は自分と同様に疲れ切っているような感じで、何人かの方を抜かせていただきました。ちなみに、この日人を抜いたのはここだけで、他は抜かれる一方でしたね。

 やがて登山道が終わり林道歩きとなります。ほぼ真っ直ぐの見事な林道が続いていてなかなかの眺めです。色づくと素晴らしい景色が広がるのでしょう。林道に入って少し歩くとわさび平小屋です。

【林道沿いの紅葉はまだでした】

【わさび平小屋】

【夕陽を見上げて】

【暗くなった頃ゲートへ】
 そのままでも行けたかもしれませんが、無理はせずここでも休憩を挟んで行きます。この日は休憩を徹底して入れたので、時間はかなりかかってしまいましたがばてばてにならずに済んだと思います。わさび平小屋から30分程歩くと真っ暗になりましたので、再びヘッドライトを付けて歩きます。

 午後5時半過ぎにはゲート前、6時前には駐車場まで戻って来ることができました。思い描いたような景色ではなく、時間もかなりかかってしまいましたが、無理をせず着実に歩くことができたのは良かったと思います。笠ヶ岳は今回も日帰りでしたので、次回は1泊してのんびり過ごしたいですね。
 


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