ながただけ・みやのうらだけ・くろみだけ
 永田岳・宮之浦岳・黒味岳(1〜2日目)
  登山日: 2013年12月31日(火)〜2014年1月3日(金) 
  標高:1886m(永田岳) 1936m(宮之浦岳) 1831m(黒味岳)  
  標高差 白谷雲水峡入口から宮之浦岳まで約1320m


 12月31日(火)    鹿児島港 7:45 ・・・ 9:45 宮之浦港 10:20 ・・・ 10:55 白谷雲水峡入口
   白谷雲水峡入口 11:10 → 太鼓岩 12:40 → 楠川分れ 13:35
   大株歩道入口 14:40 → 縄文杉 16:45 → 新高塚小屋 17:35
 
 1月1日(水)   新高塚小屋 5:10 → 焼野三叉路 7:50 → 永田岳 9:20
    宮之浦岳 11:20 → 花之江河 14:15 → 淀川小屋 15:20
   
1月2日(木)  淀川小屋 3:00 → 宮之浦岳 6:50(〜8:10) → 黒味岳 11:10(〜55)
   淀川小屋 14:00 
 
1月3日(金)  淀川小屋 6:15 → 淀川登山口 6:55 → ヤクスギランド 9:10
   ヤクスギランド 10:59 ・・・ 11:38 安房 11:57 ・・・ 12:38 平内海中温泉 13:53
  ・・・  15:17 宮之浦港 16:00 ・・・ 18:00 鹿児島港

 

 2013年の大晦日より屋久島に入ります。特にこの日というのを意識したのではなく、年末年始で比較的天気が良さそうな時期を選んでこの日となりました。当初は29日に入る予定だったのを、2日遅れとしたのでした。結果としては、失敗であるとも成功であるとも言えるのかなという日程でした。天気は明確には読めないので仕方のない部分ではありますが、少なくとも荒れていた29日に入るよりは良かったと思います。

 前日、祖母山に登った後は、熊本方面に向かいつつ日帰り温泉に寄って、その後は高速道路で鹿児島を目指します。結局途中のSAで車中泊として、少し早い時間帯にフェリー乗り場に向かいました。早い時間に入ったのは、祖母山という日帰りの山を入れて、大きなザックのパッキングを崩したので再度整理するためでした。 

【夜明け前のフェリーターミナル】
 
【ターミナル内にてフェリー待ち】
 今回も前回屋久島へ渡った時と同様に高速船トッピーを利用します。帰路はともかく、往路はこれに乗って白谷雲水峡行きのバスに乗ると結構奥まで行けるからです。とはいえ、冬の日の短さを考慮するとこの時期の選択としては少し微妙であったことは否めません。日の長い時期ならばともかく、この時期では健脚な人以外は確実に暗くなってからの到着となります。結果としては淀川小屋から周回する方が多い理由がわかったのでした。

 種子島行きのトッピーを見送った後高速船に乗って屋久島に向かいます。夜明けの太陽は雲に隠れ、この日は予報通り微妙な天気になりそうでした。
 この時期の屋久島、宮之浦岳に登ろうと思ったのは、以前冬の屋久島の特集を見て行きたいと思ったのと、前回屋久島を訪れた時は悪天候で宮之浦岳の姿すらわからないまま縦走をして終えたことからいつか訪れたいと思っていたのでした。また、この年末年始はちょうど9連休となっており、他の冬の九州の山と併せて登るにはちょうどいいタイミングだったのでした。ただし、年末の荒天により九州入りを遅らせたので、他の山に登るという目的はあまり果たせませんでしたが。

 高速船では、やはり若干寝不足気味であったこともあり、少しうとうとしており、あっという間に宮之浦港に到着です。

【雲に隠れた御来光】

【桜島と高速船】 

【天気はなかなか?】 
 宮之浦港に到着した後は、バスが来るまでの間周囲の景色を眺めながらのんびりします。フェリーが出発する前はどんよりとしていた天気がすっきりと晴れています。この日はほとんど展望のないところを歩くので、崩れさえしなければという感じでしたから、それほど気に留めることはありませんでした。

 やがてバスが来たのでバスに乗って出発です。大きな荷物を持っていたのはもう1人単独の方だけでした。途中で乗った方も含めると白谷雲水峡に向かった人はそれなりにいましたが、他の方は雲水峡の散策だけのため、軽荷のようでした。

【フェリーと屋久島の山々】

【白谷雲水峡行きのバス停前にて】

【バスの車窓より宮之浦港】

【白谷雲水峡の入口は観光客で大にぎわい】 
 白谷雲水峡入口に到着したら協力金300円を払って出発です。この日はスケジュール的には厳しいのですが、暗くなった後にヘッドライトで歩くつもりでいたので、それほど焦りはありませんでしたが、出発まではてきぱきとしました。出発までは良かったのですが、前週燕岳でそれなりに歩いたとはいえ、その時はあまり荷物が重くなかったので、久々の重いザックにペースは一向に上がりませんでした。テントがなく、ルート的にピッケルも外したのですが、やはり寒さ対策でテント泊並みの容量になってしまったのでした。

【入口の看板】
 
【最初にちょっとした岩の上を歩きます】

【清流を見下ろして】

【吊橋】
 冬装備として何を持って行くのかはなかなか悩ましいところでしたが、ワカン、チェーンアイゼン、12本爪アイゼン、ストックとして、先に書いたようにピッケルは持ちませんでした。他の方の装備を見ているとストックと軽アイゼンという方も多かった気がします。雪質が安定していればそれで十分だったのかもしれません。こればかりは一概に言えないので難しいところです。ただし、永田岳だけは最後に若干の急斜面があるので、前爪アイゼンは欲しいかなという気がします。

【徐々に森の奥へ】
 
【苔蒸す岩】
 雲水峡入口からはよく整備された道を歩いて行きます。ある程度奥に行くとやがて登山道になります。また、高度を稼いで行くと雪も徐々に現れて来ます。この日は時々雲に翳ることはあるものの、概ね晴れていたので、森の中に光が射し込んでいてきれいでした。

 その後、前回懸念した渡渉地点も問題なく渡ってそのまま登って行きます。この渡渉地点を過ぎると一気に歩いている人も減って静かになります。バスが動いていなかったら初日の宿泊候補に考えていた白谷山荘を通り過ぎて行くと、辻峠、太鼓岩への分岐があります。

【光が射し込んで輝く木々が素晴らしいです】
 
【随所に沢が】 
 本日のスケジュールを考えると太鼓岩に寄るのは厳しいのですが、せっかくの天気で、この時点では翌日の晴れを信じてはいたものの、見られる時に見ておこうということで太鼓岩に登ることにしました。白谷雲水峡自体は3回目ですが、太鼓岩に登るのはこれが初めてでした。それも登った理由の1つでしょうか。

 軽荷でやや急な斜面を一気に登って行くと太鼓岩です。山頂となる岩場の部分は狭く、記念撮影を交代交代しているような感じでした。展望は見事で、これからの縦走路、そして何よりも白く染まった宮之浦岳が見事で、しばらく太鼓岩で眺めていたい気分でした。

【森の中の景色を眺めて】

【射し込む光が見えています】
 
【ベンチもある辻峠へ】

【急斜面を登る】

【宮之浦岳と右手はこれから登って行く高塚山あたりでしょうか】

【屋久島の山々がよく見えています】

【白く際立つ宮之浦岳 永田岳は右奥に隠れ気味の山でしょうか】
 
【楠川分れ トロッコ軌道へ】
 太鼓岩から下ったら少し行動食を取って再び歩き始めます。辻峠と呼ばれているように、ここを越えると再び下って行きます。辻峠手前ではほぼ雪道となっていたのが、下って行くと再び雪がなくなって行きます。中途半端にアイゼンを付けなくて正解でした。しばらく下って行くと楠川分れに到着です。ここで荒川登山口からのルートと合流します。ちょうど縄文杉に行った帰りと思われる方が休憩をしていました。

 ここからはトロッコ軌道をひたすら歩いて行きます。登山を始める前にも縄文杉に行く際に歩いていますので、白谷雲水峡と同様に3回目となりましたが、何度歩いても長いですね。

【御馴染みのトロッコ軌道を歩く】

【素晴らしい杉林の眺めと思ったら逆光でした】

【ショートカットを振り返る】 

【トロッコ軌道にもやがて雪が現れて】 

【大株歩道入口 手前の奥に公衆トイレ有】
 歩いている途中分岐のように見える箇所で休憩をしていたら、本当にそちらの方から歩いて来るグループがいたので聞いてみるとショートカットがあるとのこと、5分程の短縮になるようです。看板等は特にありませんが、長いトロッコ軌道歩きを考えると大きくは変わらないでしょうか。

 トロッコ軌道も徐々に標高を稼いで行くわけですが、白谷雲水峡と同様に雪が現れて来ます。ただ、この日はかなりの人が縄文杉に訪れていたようで、軌道上は基本的に雪がなくなっていました。長いトロッコ軌道を終えると大株歩道入口があります。ここには奥に公衆トイレもあって便利です。ここで少し休憩としました。

【登山道にはきっちり雪が】

【ウイルソン株】

【木の階段の下りは慎重に】
 休憩中にガイドの方に話を聞くと、アイゼンなしで歩いている方もいるということで、登り中心であることもあり、アイゼンは装着せずに進むことにしました。暗くなる前にどこまで歩けるかといったところでしょうか。

 登山道は雪がたくさんありましたが、一部除雪作業もされていたようで、比較的歩きやすくなっていました。ウイルソン株、大王杉、夫婦杉を見ながら登って行きます。特に名の付いていない杉もかなり大きく何度来ても見応えがあります。17時前にはなんとか縄文杉まで到着することができました。

【いつもお世話になっていた水場 今回は使わず】

【夫婦杉】

【縄文杉前デッキに登る階段は通行止め】
 
【いつも立派な縄文杉】

【閉鎖されている縄文杉前デッキ】
 今回大きく変化していたのは縄文杉前のデッキに入れなくなっていたことです。このことは事前に知ってはいたのですが、デッキを支える部分が不安定になっていて危険があるため閉鎖しているようでした。ただ、脇のデッキまで登れば縄文杉はきちんと見ることができました。

 ここまで来れば高塚小屋までもう一息、この時はほっとしてそのまま高塚小屋へという思いと、翌日のためにも新高塚小屋まで行っておこうという両方の思いがありました。
 高塚小屋までは縄文杉から間もなくです。到着してみると建物の様子が違います。実はこの時高塚小屋が建て替えられていたのを知らなかったのでした。ドアを開けてみると中はきれいで、このような小屋だったかななどと思ったのですが、見た目のとおりあまり広さはなく、既に3人程の方が寝袋を並べて寝ている状態でした。2階3階があるのを知らなかったので、無理にスペースを空けてもらう必要もないかと思ったのと、まだ明るさが残っていたので、ヘッドライトを使う時間はそれほどないかなということで、予定通り新高塚小屋へ向かったのでした。ここが、後で知ったように建て替えられたきれいな小屋であることを知っていたら泊まっていたかもしれませんね。
【建て替えられた高塚小屋】
 
【雪道を先へ急ぐ】
 その後は新高塚小屋まで足早に歩いて行きます。最初急登があるのですが、それを登り切ると緩やかな下りでしたので、一気に下って行きました。平坦な場所や下りは結構なペースだったと思います。最後の登りでへばってしまいペースは落ちましたが、ヘッドライトは20分も使わず、すっかり暗くなったとはいえ、思っていたよりも早く小屋に到着することができたのでした。ただし、この時に下山するまで大いに苦労する要因を作ってしまっていたことには気づいていなかったのでした。 

 1つは、木々の上に乗っていた雪が溶けて雨のように滴り落ちていたのに放置したこと、2つ目はペースを上げてしまったのでかなり汗をかいたことでした。
 つまり、ザックや衣類をかなり濡らしてしまったことです。無雪期であれば、晴れた日には一気に乾いてしまいますし、夜間の小屋でも多少は乾いて行くでしょう。これが、ザックは諦めるとしても衣類についてもなかなか乾かず苦労することになりました。また、屋根からの水漏れにも悩まされたのでした。

 また、泊まっている方が20名弱はいたと思いますが、この時間で寝静まっていたので行動食で済ませてしまったのも問題でした。翌日の淀川小屋ではみなさん遅い時間まで起きていたことから、この日の方は縦走してきていて疲れていたのでしょうか。明るい時間であればみなさん起きていますし、小屋の外での食事も可能だったでしょう。さすがに、この真っ暗で冷え切った外に出てまでという気は起りませんでした。

【真っ暗になった頃新高塚小屋へ】 
 テント泊よりはずっと楽ですし、結果として気温があまり下がらなかった面では恵まれたとはいえ、いろいろと教訓の多かった1日目となりました。せめてもの救いは、縄文杉を訪れている人があまりに多くて小屋も混んでいるだろうなと思ったのが、思った程入山している人が少なくて小屋にゆとりを持って泊まれたことでしょうか。こうして1日目の夜は更けていったのでした。
 

【寒々しい階段】 
 2日目の朝を迎えます。2014年の幕開けとなる日で、寝る時は翌日に初日の出を拝めることについては楽観的でした。ただ、前日も太鼓岩に登ったように、すっきりとは晴れない可能性も考えてはいましたが、さすがにここまで強風とガスに悩まされる1日になるとは思ってもみなかったのでした。

 当初は山頂で御来光ということも考えましたが、宮之浦岳手前の稜線に入れば御来光を見ることができるだろうということで、無理をせず、それでも5時過ぎの出発としました。ちょうど出発する直前に3人組のパーティが出て行きました。
 出発時はまだ星も若干見えていたように思います。確かに、この翌日の満点の星空を考えると既に雲にかなり覆われてはいたのでしょうが。

 ルートはトレースのきちんと付いた樹林帯を歩いて行くだけだと思っていたわけですが、これが、積雪により登山道の位置が高くなったせいか、頭の位置に来る枝葉を避けるのが大変で、場所によっては這って進まなければなりませんでした。実は出発時に前日縦走して来た方と話をして、ちょっと大変ですよとは聞いていたのですが、これにはこの日も翌日も苦労することになります。朝の寒い時間は避けるだけですが、昼の暖かい時間になると溶けて雪と水のミックスを被りながらくぐることになったのです。

【平石岩屋で少し休憩】

【少し先までしか見えず】
 先に進むにつれて風の音が大きくなって来ます。夜明けが近づいているにも関わらずなかなか明るくなって来ません。平石岩屋に出て、強風に曝されるようになると、この日の天候を身を持って味わうことになりました。

 このような天候が1日続くわけですから、初日の出狙いでさらに早い時間に出なくて、結果としては正解だったのでしょうか。ただ、救いは気温で、そこまで下がらなかったので、防寒装備をすれば痺れるような寒さではありませんでした。このおかげで、このような天候の中でも長い行動時間を取ることができたのだと思います。

【左奥へのルート 少しでも景色が見えるとうれしいくらい視界が悪かったです】

【焼野三叉路 左が宮之浦岳 奥が永田岳】
 稜線に出ると、本当に視界がなくなるわけですが、トレースは比較的拾えたのと、地形でわかるようになっていたので、その点では問題なく進めました。もう少しで焼野三叉路という所で単独の男性とすれ違います。なんと、前日フェリー乗場で会って、淀川小屋から入った宮崎の方でした。御来光登山をするためにかなり早い時間に淀川小屋を出たそうで、既に宮之浦岳山頂を踏んで下山を開始していたのでした。さすがの早さに驚きました。この天気ですので、当然何も見えなかったそうです。話をした後、焼野三叉路に向けて進んで行きます。
 少し登って行くと焼野三叉路に到着です。宮之浦岳は全く見えない状態で、少なくともすぐには回復するようなことはなさそうな状態でした。この時はまだこの後に回復する可能性もあると思ったので、永田岳に寄りつつ様子を見ることにしました。永田岳方面は一応トレースは付いていましたが、稜線上の風が強いところなどは雪が飛んでしまっているため、ほとんど残っていないところもありました。

 GPSとトレースを頼りに歩くつもりがGPSが動いていません。電池を1回交換しても動かなかったのですが、もう1つの電池を使ってみたら動きました。故障の可能性がないとは言えないので、過剰に頼り過ぎないよう地形を確認しながら慎重に進んで行きます。 

【最初はなだらかな稜線】

【中央付近の案内板を通って(下山時)】

【案内看板】

【急登にあった階段】

【山頂の岩場】
 しばらくは平坦な稜線でしたが、そのうちアップダウンが出て来ます。トレースはもしかしたら本道ではないのかもしれませんが、基本的に方向が同じでわかりやすかったのでそのままお借りすることにしました。

 視界は時々周囲が見えればいい程度で、相変わらず少し先までしか見えない状態でした。これでは、なかなか山の感覚が掴めませんでしたね。しばらくアップダウンを繰り返して行くと、案内看板があり、その先が急登になっていることから本格的な取り付きになっていたようです。
 ここまでは、トレースを辿ったこともあり、雪の深さも膝まで行く場所はあまりありませんでしたが、この後は急斜面に吹き溜まりのように雪が積もったせいか太もも近くまで行く場所もありました。また、このあたりから岩場になっているようで、随所に大きな岩が出ています。最後岩をぐるっと回って、脇の急斜面を登って行くと山頂付近に出ます。岩の奥に頂上碑が見えるのですが、どうもルートが読めず、うかつな場所をトラバースして滑落したら危ないので、結局その岩を乗り越えて山頂に到着です。

 実は今回永田岳に登ったのは、天候が回復しない場合にはその先の鹿之沢小屋まで行けそうならそこで1泊しようと思ったことがありました。

【頂上碑】

【一瞬青空が広がるもカメラを向けると時すでに遅し】

【今度は僅かに写りました ほとんど一瞬だけの青空がたまに見えることがありました】

【小ピークの肩に付いた自分のトレースを眺めて】

【宮之浦岳への登り 頂上はやはり見えず】
 宮之浦岳へ最短で到着できる小屋は鹿之沢小屋になります。しかし、永田岳ですら辛うじてトレースがある程度ですから厳しいなと思っていたのですが、予想通りどこから向かうのかすらわかりませんでした。GPS通り行けば行けないことはないのかもしれませんが、やはり視界がない状態で、雪の下の地形もわからない状態ですから、リスクが大きいと思い断念しました。この時点で、今回も宮之浦岳を見ずに終わるのかなと漠然と思っていました。

 相変わらずの展望で何も見えませんので、簡単に岩陰で休憩を取って行動食を取ったらすぐに下山開始です。 
 山頂直下の急斜面を気を付けて下ります。その後、トレースの薄いところは特に気を付けて戻りますが、アイゼンの爪の跡は比較的よく残っていました。湿雪で風が強くても雪が飛びにくいためにあまりトレースがなくならないようでした。

 焼野三叉路に戻ったらそのまま宮之浦岳に向かいます。途中時々青空が見えたり、ちらっと太陽が見えることもありましたが、本当に一瞬だけでずっと厚い雲に覆われたままでした。急登を登って行くと、大岩が随所に現れて来ます。最後大きな岩があり、それを回り込むように登って行くと山頂に到着です。

【山頂付近の大岩】

【山頂の様子】 
 残念ながら展望はありません。結局前回と同様に展望のない山頂となりました。立っているのもやっとなくらい風の強い山頂でしたが、少し写真を撮った後、残念でしたが淀川小屋に向かって下山開始です。

 名残惜しむように振り返ってはみますが、やはりこれだけの厚い雲に覆われては厳しいです。栗生岳の大岩を通り過ぎた後、樹林帯に向かって一気に下って行きます。樹林帯の道は、新高塚小屋からの道ほど枝葉はひどくありませんが、所々にある小川が雪を溶かしていて、急に深くなっているところがあって歩きにくかったです。

【栗生岳】 

【うっすらと見えた太陽】 

【樹林帯より宮之浦岳方面を振り返る】 

【所々くぐりながら進む】 
 1日目とは違って、比較的快調に歩いていたつもりですが、さすがにアップダウンを繰り返して行くと疲れて来ます。一度は歩いていますが、様相が変わっているのと、展望がなく現在地がわかりにくいこともあって余計に長く感じました。この日は淀川小屋まで到着できればいいので焦ることはありませんが。

 黒味岳の脇を通り、黒味岳の分岐を経て、もうしばらく歩いて行くと花之江河に到着です。雪に覆われているので、無雪期のような庭にはなりませんが、雪があったらそれはそれでなかなかの眺めでした。

【黒味岳方面】

【花之江河】
 その後は淀川小屋へ戻るだけですが、このあたりを歩いている時にある考えが浮かんで来ました。元々山中で3泊を予定していて、それに合わせてフェリーも取ってありました。もちろん空席があれば便の変更はできますが、それならばもう1泊して宮之浦岳を目指そうということです。さすがに、ここまで下ってしまうと再度登る気はなかなか起きないのですが、携帯の電波が入る黒味岳分岐で翌日の天気予報を確認したところ、ガスに覆われる可能性はあるものの、概ね晴れるという予報だったのでした。もう当分来ることはないだろうと思った時、それならばもう1回チャレンジしてみようと思ったのでした。

【標高を下げると山も見えて】 

【淀川小屋への橋】
 すると、ここからは選択肢がもう1つあって、花之江河からは石塚小屋の方が片道で1時間弱短い時間で行き来できます。少し悩んだのですが、翌日は往復するにしても荷を軽くできますし、丸1日使えることから多少距離が延びても最終日が楽になる方がいいかなということで淀川小屋にしました。最終日は楽がしたいというだけでなく、最終日の予報が雨だったことにもよります。できるだけ早くヤクスギランドまで行ってしまいたいということでした。

 ここまで決めてしまうと、テンションは上がって来ます。さすがに疲れた体が元気になるまでは回復しませんが、気持ちよく淀川小屋へ向かって行くことができました。

【橋からの見事な河岸の眺め】

【淀川小屋へ】

【小屋を正面から】 
 淀川小屋へは最初いきなり登りとなります。その後は緩やかに下って行きます。そして、最後も少し登りがありますが基本的に下りです。このあたりは結構雪も溶けていたり、あまり積もってなかったりするせいか枝葉が引っかかることがなかったのも歩きやすかった要因かもしれません。

 淀川小屋は前回泊まらずに下って麓のキャンプ場に泊まったので、泊まるのは今回が初めてになります。しっかりした小屋ですが小屋がとにかく暗かったでしょうか。とはいえ、泊まるには十分な小屋でした。水場は脇の沢ですが、自分は気になったので一応浄水器を持って行って使いました。他の方は普通に利用していました。また、通常のトイレと、携帯トイレ用のブースもあります。
 小屋は最初は自分を含めて3人しかいませんでしたが、ヤクスギランドに到着したバスから歩いて来た方達が夕方になって続々と到着しました。結局10数人は泊まったでしょうか。前日とはうってかわって夜8時過ぎまで賑わっていました。この日は早く寝たかったので、前日と小屋の雰囲気が逆だったら良かったでしょうか。まあ、早い時間ではそれほど睡眠は取れなかったとは思いますが。結局縦走して淀川小屋に泊まったのは自分だけで、後は上がって来た方ばかりのようでしたので、翌日は全員が宮之浦岳を目指すことになるようでした。果たして翌日は晴れてくれるのでしょうか。


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