きたのまただけ・くろべごろうだけ・やくしだけ
 北ノ俣岳・黒部五郎岳・薬師岳(1日目)
  登山日: 2014年5月23日(金)〜5月25日(日) 
  標高:2661m(北ノ俣岳) 2840m(黒部五郎岳)  2926m(薬師岳)   
  累積標高 約3600m(飛越新道登山口から薬師岳まで約1480m)


 5月23日(金)    飛越新道登山口 8:00 → 寺地山直下 11:40
   北ノ俣避難小屋 12:35 → 稜線出合〜北ノ俣岳 15:20
 
 5月24日(土)   北ノ俣岳付近 4:20(〜5:30) → 黒部五郎岳 7:20(〜8:10)
    稜線出合 10:15(〜11:00) → 太郎平小屋 12:00 → 薬師岳山荘 13:45
   薬師岳 15:00 → 太郎平小屋 17:15 → 稜線出合 19:30
 
 5月25日(日)    稜線出合 6:05 → 寺地山直下 7:50 → 飛越新道登山口 10:30 

 

 本日から2泊3日で黒部五郎岳と薬師岳に登ります。薬師岳については、昨年も残雪期に登ることを考えていたのですが、結局雪上テント泊の経験がなかったことと、タイミングが合わなかったこともあって決行することはありませんでした。

 この時期は折立まで入ることができませんので、飛越新道を利用して登ります。とはいえ、翌週の6月1日から折立への道が開通すると同時に太郎平小屋も小屋を開けますので、わざわざ不便なこの時期に訪れる人は少ないことでしょう。昨年の北穂高岳とは違って、GWなどでもなければ混み合うことはないルートだとは思いますが、実際、今回の山行で見かけた登山者は3日で2人、会話をしたのは最初の登山口だけでした。

【登山口前駐車スペース 奥は折立への道】
 
【飛越新道登山口】
 現地には木曜日の夜に向かいます。出発が遅れたのもありますが、松本からの下道がとても長いこともあって現地入りは明け方となりました。一度通った道でしたので、多少なりとも道に見覚えがあったのは良かったと思います。寝る時間はほとんどありませんが、多少なりとも寝ておかないと後に響くので、仮眠を取っておくことにしました。

 夜明けを迎えますが、外の様子を見てみると、トンネルのすぐ上までガスに覆われている状態でしたので、もう少し寝てから再度起きました。ちょうどもう1台とまっていた車の方がやって来て、少し天候のことでお話をしました。このような天候でしたので不安そうに出発されましたが、この日と翌日のトレースを見たところ、この日のうちに黒部五郎岳まで登られたようでした。ちなみに、この時の会話が3日間での唯一の会話となりました。ちなみに、この方とは再び会うことはありませんでした。恐らく山スキーで登りとは別のルートを下ったのだと思います。

【最初は夏道】

【ショウジョウバカマ】

【ミツバオウレン】
 GWには登山口から雪に覆われていた登山口ですが、さすがにこの時期になると雪は溶けています。最初の急登を登り、ちらほら花の見える中を歩いて行くと徐々に残雪が現れて来ます。最初は当然問題ないのですが、雪が増えて来ると、ガスに覆われていることもあって、道がわかりにくい場所もありました。序盤からGPSを確認するような状況で先が思いやられましたが、わかりにくいのは神岡新道分岐あたりまででしょうか。中途半端に雪の溶けた樹林帯は、考えて歩かないと前方が塞がれてしまうこともあって、一番歩きにくい気がします。方向を変えて高度を稼いで行くと、広々とした尾根に出ます。ここが神岡新道分岐のようでした。

【徐々に残雪が現れて】

【部分的にはわかりにくい場所も】

【神岡新道と合流して】
 この後はひたすら尾根道を進んで行きます。登りではまず大丈夫だと思いますが、下りでは尾根筋から少し逸れかかっていましたので、方向には注意した方がいいかもしれません。再び樹林帯に入って、なだらかな道からやや急になってくるとやがて左手に寺地山があると思われます。登りではその手前をショートカットして北東に抜けて再び尾根に乗りました。少し歩くと開けた場所があり、先行者はそこからスキーに履き替えていたようでした。登りではガスに覆われていますが、下りでは展望の広がっていた場所で、寺地山の折れた頂上碑もありました。ただ、実際の山の位置とはかなり違いますので、ここでは寺地山直下としています。

【寺地山直下 帰路には大展望が見えた少し開けた場所 先行者の方はここでスキーに履き替えたようです】 

【所々で夏道も見えて】 

【避難小屋の手前を若干登りかえして行く】

【北ノ俣岳が見えて】

【徐々に広がる青空】

【北ノ俣岳の全容が見えて】

【避難小屋分岐看板】 
 その後再び樹林帯に入って緩やかに下って行きます。所々夏道が出ているかと思えば、雪で盛り上がっているところもあって、危ない所は特にないと思いますが、歩きにくかったです。この日は下りでしたから、そこまでは支障はありませんでしたが。

 さらに進んで行くと開けて北ノ俣岳がぐっと近づいて来ると同時に、かなり青空が見えてきました。雪のない道を少し歩いた後の雪原に看板があって、避難小屋への方向を記した看板がありました。この看板から少し登山道を外れた所に北ノ俣避難小屋があります。積雪期を想定して、入口の位置が高くなっているようです。GWの記録を見ると、ここをベースにしている方が多かったです。

【北ノ俣避難小屋 左手前が水場】

【小屋手前の水場】 
 小屋に寄った目的は、この小屋ではなくて、その左手前にある水場です。比較的稜線に近い場所に水場があるので活用することにしたのですが、元々持ってきていた水と合わせて6リットル近くの水を担ぐことにしました。しかしながら、これだけの水を担いでは、当然この後に苦労することとなりました。

 避難小屋から先は、アイゼンも装着していなかったので、夏道が拾えるところは拾って行きます。とはいえ、分岐から間もなくの場所だけでしたが、ここはすっかり雪が溶けていました。しかし、木道が崩壊していて逆に歩きにくかったかもしれません。この後はひたすら雪の斜面を登って行きます。

【一部崩壊している木道】

【トレースを振り返って】

【先行者のスキーのトレースの脇を歩く】

【最後の急登 スキートレースは尾根を外して登っているが】

【息も切れ切れな稜線手前】
 雪の斜面を登って行くと少し広々としたスペースがあって、その先は尾根に取り付くようになっています。ルート的には尾根に沿って登るのが本道だと思いますが、横倒しになったハイマツなどに阻まれそうであるのと、これだけ雪が溶けて来ているとハイマツ帯の踏み抜きがひどそうであることから、先行者の方のルートを利用させていただくことにしました。アイゼンはなしで登りましたが、担いでいるザックも重いのでアイゼンを装着した方が安心して登れたかもしれません。急斜面での踏み抜きには参りましたが、なんとかゆっくりゆっくり登って行きます。ザックの重さが身に染みて本当に稜線が遠かったです。
 何とか急登を登りきると無事に稜線に到着です。問題はどこにテントを張るかどうかで、この日の夜は比較的風が穏やかな予報でしたが、翌日の夜は結構強そうでしたので、テントを張る場所が悩ましいところです。もう1つは、急速に雪が溶けているので、あまりハイマツ帯の近くに行ってしまうとハイマツを掘り出してしまうことでした。結局30分以上も試行錯誤をして場所を選びました。結果としては、この日だけであればほぼばっちりでしたが、翌日にはハイマツも見えて来ていて、場所選びは本当に難しいなと思いました。実は、他にも教訓があったのですが、それは翌日の記録に残すことにします。あまり深く掘るとハイマツを掘り起こしてしまうので、周りの雪で壁を作って行ったのですが、これも結果としてはあまり深く掘れない場所を選んだことが問題だったのでした。
【雲に若干覆われつつも薬師岳が見えて】
 
【稜線の彼方に黒部五郎岳】

【マイテントと薬師岳】

【雲海も見事】

【薬師岳もすっきり見えて】

【自分のトレースを振り返る】

【手前は雲の平から祖父岳 奥は左が水晶岳 右が鷲羽岳】

【黒部五郎岳】

【薬師岳 山頂は左奥あたり】

【赤牛岳も少し赤くなってきた?】

【水晶岳】

【水晶岳と雲ノ平】

【祖父岳と鷲羽岳】

【三俣蓮華岳〜双六岳〜槍ヶ岳】

【神秘的な雪面】

【水晶岳から黒部五郎岳の大展望】

【しばらくしてから夕暮れの北ノ俣岳へ】

【夕暮れに照らされて】
 
【北ノ俣岳山頂にて】 
 テントの設営までに随分時間がかかってかなり疲れていましたが、せっかくの絶景が広がっていますので、少し散策することにします。設営場所の周辺もそうだったのですが、周囲も思ったよりも雪が柔らかくて翌日どれだけ歩けるのかが心配になるような状況でした。この前の数日でまとまって降った雪の影響でしょうか。

 これだけの名峰に囲まれた場所ですので、景色は申し分がありません。特に雲ノ平は、再び素晴らしい景色を眺めに行きたいと思っていましたので特に思い入れがあったのでした。前回は梅雨の雨にたたられてしまって、雲ノ平は素通りしていました。残雪が遅い時期まで残っていましたので、8月以降がいいのかなと思っています。
 
【少し染まった槍ヶ岳〜黒部五郎岳】

【雲ノ平近辺はあまり染まらず】

【ここまでくっきりと見える夕暮れも珍しく】
 景色を楽しんだらテントに戻って少しのんびりします。30分程のんびりしたり、片づけをしたりした後は夕暮れを眺めに北ノ俣岳に向かいます。ここも踏み抜きがひどかったのですが、短い時間でたどり着けるのがいいですね。

 御来光は何度も見てきましたが、ここまでくっきりとした夕陽を眺めたことはあまりありません。早い時間にテントに入ってしまうこともありますが、夏山などはだいたい雲に覆われてしまうことが多い気がします。山はそこまでは染まりませんでしたが、素晴らしい夕陽と夕暮れ前の素晴らしい山々を見ることができて良かったと思います。こうして長い1日目の夜も更けていきました。星を撮りたいなと思っていましたが、日が替わるまではすっかり寝てしまっていたようです。

【遠方の笠ヶ岳もくっきりと】

【夕陽もすっかり沈んだと思われましたが】

【雲の下から再度夕陽が現れる様は神秘的でした】


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