おくほだかだけ・びょうぶのみみ
 奥穂高岳・屏風の耳
登山日: 2014年10月4日(土)   標高:3190m(奥穂高岳) 2565m(屏風の耳)
    標高差:上高地から約1670m


※新村橋〜南岳間は10月1日に歩いたルート

 10月4日(土)    上高地 6:00 → 岳沢小屋 7:35 → 紀美子平 9:20
   奥穂高岳 10:25(〜55) → 穂高岳山荘 11:25 → 涸沢 12:35(〜13:00)
   屏風の耳 14:00 → 新村橋 15:25 → 上高地 16:45

 

 本日は岳沢から奥穂高岳に登って、涸沢に下った後にパノラマコースから帰って来ます。本当は那須のオフ会に参加するつもりだったのですが、前日の帰宅が遅かったので、アルプスよりもかなり遠い那須は断念して今回のコースを歩くことにしました。

 帰宅後に準備をしてすぐに出発して、途中で30分程仮眠をしただけですが、出たのが遅かったので沢渡に着いた時は既に5時前でした。もう始発が出る直前でしたので、急いで準備をして次の5時20分のバスに乗って上高地に向かいました。うとうとしていたら、いつの間にか上高地に着いていましたが、この短時間の睡眠が結構効果的だったようで、あまり寝不足を感じることなく歩けたように思います。

【上高地】

【梓川沿いの木々はさすがにまだ紅葉には早いでしょうか】
 
【河童橋を渡ります】
 上高地に着くと空はどんよりとしています。今回この周回コースをとったのは、岳沢の紅葉に期待してのことでした。涸沢は昨年ピーク時に見ていますし、今年は既にピークを過ぎているという話もあったので後にしたのでした。涸沢は東ないしは南東からの日光に当たるときれいだと思いますので、午後ではちょっと翳ってしまうように思えますし、実際そうだったと思います。それだけ涸沢よりも岳沢を優先して岳沢の紅葉に期待していただけに、この空模様は残念でした。

 それでも逆ルートにしなかったのは、やはり寝不足気味で後半体力的に厳しくなったところでの吊尾根や重太郎新道を歩くのは避けたかったからです。パノラマコースも油断は禁物ですが、涸沢でまず休憩を取るうえに、要注意箇所は屏風ノコルまでと比較的短いです。新村橋手前の林道まで下ってしまえば、後は惰性でも何とかなるでしょう。

【道中の池からの六百山あたりでしょうか】
 
【岳沢登山道入口】
 この空模様ではひたすら歩いて終わることもあるかなと思いつつ河童橋を渡って岳沢登山道入口を目指します。7月下旬に槍穂縦走で歩いていますので、スムーズに歩いて行けます。実際のところ、コースタイムを縮めながら歩く必要があるので、あまりのんびりはできません。ただ、10月1日と違うのは、翌日も休みなので、最悪どこかで泊まればという選択肢があることでしょうか。

 岳沢方面は比較的静かでしたが、それでもそれなりに歩いている登山者はいます。翌日が雨予報でなければもっと登山者も多かったことでしょう。

【紅葉を眺めながら歩く】

【残念ながら斜面はガスの中】

【日差しがないのが残念ですがきれいな紅葉です】
 
【岳沢小屋】
 やはり樹林帯に入って間もなくあたりはまだ紅葉には早かったのですが、登って行くにつれて徐々に紅葉した木々も出てきます。ただ、それほどまとまった紅葉はなかったと思います。ただ、沢の反対側の斜面を見ると結構彩られているようでした。残念ながらガスに覆われていてすっきりとは見えませんでしたが。特に標高が上がるに連れてガスも濃くなって来たのは参りました。

 標高を稼いで、最後沢のガレ場を横断して登って行くと岳沢小屋に到着です。まだガスが多かったですが、ここが今回のメインでしたので、多少は休憩も兼ねて粘ってみることにしました。

【ピークは過ぎつつもきれいな紅葉】

【神秘的な景色だったのですが写真ではいまいち?】

【太陽の光に当たっていなかったのが残念でしょうか】

【鮮やかな紅葉と岩峰】

【沢沿いの紅葉は見事】

【ハシゴを登る】
 しばらく休憩をしていると少しずつガスが晴れて来ました。ガスが晴れて行く中紅葉が現れる様は神秘的で素晴らしかったです。ただ、僅かでもガスがあると写真では白くなってしまって、どうしてもぱっとした写真にはなりませんでした。残念ながらすっきりと晴れることはありませんでしたが、これはこれでなかなか見ることのできない景色を見ることができたのではないかと思います。

 本日も長丁場で最終バスに間に合わせなければなりませんので、紅葉を眺めるのもそこそこに出発です。岳沢からはとにかく登って登ってという感じでしょうか。重太郎新道をひたすら登って行きます。途中の眺め、特に上高地方面に連なる紅葉は聞いていた通り素晴らしかったです。実はガスに覆われている時間の方がはるかに多かったのですが、うまくガスが晴れた瞬間に写真を撮ることができました。

【一瞬ガスが晴れて】

【紅葉に囲まれた岳沢小屋】

【焼岳と乗鞍岳】

【岳沢から上高地に続く紅葉と焼岳】

【岩場の登りが続く】

【登って来た稜線と西穂から焼岳方面を振り返って】

【紀美子平】
 ひたすら登りが続きますので、テント装備ではきつそうですが、身軽な装備なので、返って標高が稼ぎやすくて良かったかもしれません。いやらしい下りも登りであればそれほど気にはなりません。結局そこそこのペースで登って行けたと思います。

 しばらく登って行くと紀美子平に到着です。さすがにこの日は長丁場で、そこそこの天気であり、写真もそれなりに撮るでしょうから、前穂はパスしてそのまま奥穂に向かうことにしました。吊尾根の幅の狭いトラバース道や岩場は注意が必要でしょう。7月は逆の下りでしたが、一度歩いて勝手を知っていただけに、それだけでも歩きやすかったです。

【奥穂から西穂への稜線】

【岩場を下る登山者と奥穂への道】

【幅の狭いトラバース道が続く】
 奥穂から西穂の素晴らしい眺めを楽しみながら進みます。途中涸沢を見下ろすスポットも素晴らしかったと思います。岳沢付近を歩いていた時こそガスの多い展望でしたが、徐々にガスが晴れて行ったように思えます。

 登山道はしばらくなだらかなトラバース道を進んで行きますが、やがて本格的な登りになってきます。前回慎重に歩いた岩場などもありますが、比較的歩きやすくなっています。途中、右手に涸沢の紅葉を見下ろしてさらに進んで行きます。緩やかに登って行くと、長い鎖場があります。前回このような鎖場があるのかと驚きましたが、今回は登りですし、手がかり足がかりは豊富ですので、特に問題なく登って行けました。

【中央奥の南陵の頭を目指して】

【涸沢を見下ろして 奥は大天井岳〜常念岳の稜線】

【北穂高岳と山頂へ続く登山道】

【前穂高岳】

【上高地を方面を振り返って】

【長い鎖場を登る】

【奥穂高岳山頂へ】

【ジャンダルムへ続く稜線】

【賑わう山頂】
 素晴らしい景色を眺めながら進んで行くと奥穂高岳山頂に到着です。吊尾根ルートはそこまで人は多くありませんでしたが、山頂は涸沢から登って来た方が多いのか大賑わいでした。

 山頂からは素晴らしい景色が広がっています。目の前に聳えるジャンダルムの他、その先の西穂方面、上高地方面、槍ヶ岳方面とどの方向を向いても素晴らしい景色が広がっています。奥穂高岳は今年既に3回目なのですが、それでも、天気がいいと毎回感動させられます。展望が素晴らしくて時間を思ったよりも潰してしまい、後で苦労してしまうのは仕方のないところでしょうか。

【槍ヶ岳方面 翳って薄暗いのが残念です】

【左の霞沢岳と右の焼岳 奥には乗鞍岳と御嶽山】

【本当に絵になるジャンダルム】

【セルフタイマーをセットしていると思われるジャンダルム山頂の登山者】

【白山もくっきりと】

【雲海が肩にかかった焼岳山頂】

【御嶽山と乗鞍岳】

【山頂が賑わっている前穂高岳】

【岳沢の紅葉を見下ろして】

【薬師岳】

【鷲羽岳〜水晶岳〜赤牛岳】

【右手前の北穂高岳山頂と雲海の奥に後立山の山々 左中央は蓮華岳】

【雲海の彼方に富士山と南アルプス】

【槍ヶ岳を拡大

【槍ヶ岳〜北穂高岳】

【山頂から少し下ったあたりからのジャンダルム】

【笠ヶ岳との間に見事な雲海が】

【ジャンダルムの見事な岩壁】

【黒部五郎岳から薬師岳の山々】

【穂高岳山荘へ 奥にはまだ槍ヶ岳が見えて】

【紅葉に染まる涸沢を見下ろして 右上にはヘリコプター】

【屏風の頭と屏風の耳】

【テントと紅葉がカラフルな涸沢】

【穂高岳山荘】
 山頂では随分ゆっくりしていたつもりですが、それでも頭の片隅にはリミットがあったので、30分程の滞在となりました。時間に余裕があれば、1時間は過ごしていたでしょうね。実際、GWに訪れた時は1時間は過ごしていました。ただ、その時には、雪が緩み渋滞に巻き込まれるなど、大変だったわけですが。

 時間が時間だけにひどい混み具合とまでは行きませんが、やはり登山者は多いです。時々待ちながら穂高岳山荘に下って行きました。なんと、この時に声を掛けられて振り返ったら西やんでした。前週志賀高原でわいわいやったばかりでした。時間が許すならば、ここでしばらくまったりしたいところでした。

【ザイテングラートを下って行く】

【見事な前穂高岳の眺め】

【紅葉も下の方に下りつつありますが鮮やかです】

【歩いて来たルートと涸沢槍を振り返る】

【テント場と屏風岩】

【鮮やかな紅葉も】

【大賑わいの涸沢ヒュッテへ】
 穂高岳山荘からはザイテングラートを一気に下って行きます。とはいえ、ザレた道もありますし、歩いている登山者も多かったので、それほどペースを上げることは出来ませんでした。昨年と比較すると、紅葉は上部で終わりかけであり、時間帯としてもお昼近くということで、あまりいい時間帯ではありませんでしたが、やはり涸沢の眺めは素晴らしいです。こちらに回った甲斐があったと思います。

 涸沢ヒュッテではカレーをいただくことにしました。日帰りでは特に小屋での食事をいただくことはないのですが、今回はコンビニに寄る時間まで惜しんで向かったので、行動食をあまり持っていなかったのでした。

【涸沢を眺める】

【涸沢小屋】

【斜面の紅葉は鮮やかに】

【テラスはいっぱいでした】
 やはり山でのカレーはおいしくてあっという間に食べてしまいました。テラスは大賑わいで、自分ももう少しまったりしていたいところでしたが、時間が厳しかったので出発です。時間的には厳しいですが、やはりパノラマコースで帰ることにしました。翌日は天候が崩れるとはいえ、休みであることに変わりはないので、場合によっては1泊してもというのはありました。

 パノラマコースの入口から紅葉を楽しんで進みます。少し進むと、涸沢全体を眺めることができます。昨年は会心の眺めとなりましたが、さすがに今年はそこまではいかないにせよ、素晴らしい眺めだったと思います。

【パノラマコース入口の紅葉】

【見事な涸沢の眺め】

【色鮮やかな紅葉】

【紅葉前線が下って行きます】

【屏風の耳手前の紅葉が鮮やかです】

【屏風のコル】
 しばらく登って行くと素晴らしい紅葉が眺められる一方で険しい道も出てきます。3回目のパノラマコースですが、今回は今回なりに険しい道だなと思いつつ進んで行きます。難しいということはないのでしょうが、脇が切れているので重大事故に繋がる可能性は高いと思います。何よりも本当に歩き始めたばかりというような登山者の方がちらほら見受けられるのが危ない気がします。横尾からのルートと同じよう感覚で下ってしまうのかもしれません。

 さすがに奥穂を越えて来ての登りだけに結構しんどかったですが、何とか登って屏風のコルに到着です。さてこの後はどうしましょうか。

【前回は紅葉が鮮やかだったコルを振り返った眺め】

【素晴らしい眺めが広がっています】

【屏風の耳へ】
 時間的にはそのまま下っても厳しく、昨年登った時と比べてピークは過ぎており、時間帯も午後となって高曇りであることもあって条件は悪かったです。それでも、今年は今年の景色を見ておこうと思い屏風の耳を往復することにしました。いつかは完璧な景色を眺めたいものです。

 この日最後の登りとなったわけですが、本当に短い距離でも疲れてしまいました。しかし、登り切った先には素晴らしい景色が広がっていました。昨年が素晴らし過ぎたのであって、この時の景色も本当に素晴らしかったです。紅葉がなくても素晴らしい景色ですから当然かもしれませんが。これだけの景色が広がっていると、毎回登るのが恒例になってしまうかもしれません。

【槍ヶ岳方面の眺め 右は屏風の頭で一般ルートではありません】

【前穂高岳から北穂高岳の素晴らしい眺め】

【槍ヶ岳と岩壁の紅葉が素晴らしいです】

【涸沢を見下ろして】

【北穂高岳から槍ヶ岳まで続く稜線】

【前穂高岳から奥穂高岳〜涸沢岳へ続く稜線】

【昨年と比べてやはり標高が低い所の方が鮮やかです】

【屏風のコルの少し下が良かったようです】

【奥又白池から下って来る登山者】
 屏風の耳での景色を堪能したら下山開始です。岩がごろごろしていたり、ザレていてスリップしやすい道であることもあってどうもペースが上がりません。その時に、結構なペースで下って来る方がいたので、道を譲ったのですが、辛いながらも付いて行くといいペースになりそうでしたので、後を追うように必死に下って行きました。

 なんとかギアが入っていいペースで下って行けました。競争しているわけではないので、抜いた抜かれたはどうでも良いのですが、結局はその方を追い抜き返して下って行きました。新村橋に午後3時半前に到着して、なんとか3日前よりは早い時間に上高地に戻ることができそうでした。
 今年何度歩いたのか忘れてしまったこの長い林道歩きですが、やっぱり今回もしんどい歩きとなりました。それでも、最終バスに十分間に合いそうなだけ3日前よりはましでしょう。しかも、3日前とは違って、今回は間に合わなくても何とかなります。ちなみに、沢渡行きが5時までで、松本行きであれば6時にもあったりします。さらにタクシー代を惜しまなければもっと後でも帰れるのですが、どうしても気分的にこの沢渡行きの最終の5時がリミットのような感覚になってしまいます。

 結局、最後までしっかり歩き切ることができました。沢渡行きは行列が出来ているような状態で、最終バスには余裕があったのですが、結局順次乗り込んだ頃には5時になって最終バスとなったのでした。7月の槍穂縦走、3日前の南岳往復に続いて、3度も沢渡行きの最終バスに乗ることもそうそうないでしょう。

【河童橋から穂高の峰々はまだ見えていて】
 今回は前日の帰りが遅くてほとんど寝ていない中で歩きましたが、やや雲が多かったものの素晴らしい景色を楽しむことができたのと同時に、最後まで体力が大きく落ちることなく歩けて良かったと思います。3日前と合わせて、ややピークは過ぎたものの、槍沢、天狗池、岳沢、涸沢の紅葉が見られて良かったです。来年もがんばっていろいろな紅葉を見に行きたいものです。


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