たいらっぴょうやま・せんのくらやま
 平標山・仙ノ倉山
登山日: 2015年4月4日(土)   標高:1984m(平標山) 2026m(仙ノ倉山)
    標高差:駐車場から約1050m


※ヤカイ沢付近のルートは上り下りで異なる部分もあるためおおよそのルートを掲載

 4月4日(土)    登山口駐車場 7:00 → 平標山 10:15 → 仙ノ倉山 11:25
   平標山 12:15 → 登山口駐車場 14:00

 

 本日は平標山・仙ノ倉山に登ります。天気予報を見る限りでは、全国的にあまりよくなさそうでしたが、北日本は比較的良さそうで、特に新潟付近から北側は晴れそうであったこと、どちらにしてもこの日は天気が回復してくるということで、ゆっくり登って稜線で粘れば少しは展望が開けるかなと思って登ることにしました。ただ、谷川連峰は南側の天候の影響も受けやすいことから、そのあたりが不安の種でした。それでも、前週に全く歩いておらず、2週連続で歩かないとさすがに体がなまってきそうでしたので、日帰りするには遠いのですが、登ることにしたのでした。残雪期の仙ノ倉山はずっと前から考えてはいたのですが、やはり距離的な問題でずっとそのままになっていたのが、このような状況下で決行することにしたのでした。

 結果としては大外れで、ヤマテンの予報のように晴れることはないのではないかなという悪い方の予感が当たってしまいました。下った後の天気は新潟側が晴れ、群馬側が雨ときれいに分かれており、ちょうどその境目がこの谷川連峰になったのだと思います。稜線では、湿った南南西からの強風にずっと吹き曝されたわけですが、じわじわ濡れて体温が奪われるという悪循環でこの時期における防水対策の大切さを思い知ることになりました。

【除雪されている登山口駐車場】
 
【別荘地帯は除雪されています】
 時々仮眠を取りながら前日の夜に現地に向かいます。登山口駐車場で仮眠を取っても良かったのですが、トイレはまだ使えないようでしたので、途中のSAで仮眠を取ってから現地に向かいました。湯沢ICを下りた後、途中に道の駅がありましたので、そこで仮眠を取っても良かったかもしれません。

 それなりに登る人がいるかなと思ったのですが、やはり晴れるかどうかわからない予報でしたので、登る人もまばらで、この日は結局10人もいなかったと思います。駐車場に車をとめている方は、自分以外は山スキーの方でしたが、途中で登山者も見かけましたので、バスなどを使って登られていたのでしょうか。

 ルートはヤカイ沢を登って行くことにします。駐車場から一旦道路側に出て、回り込んで別荘地帯を進んで行きます。一旦間違って松手山の登山口に向かってしまいましたので、慌てて分岐に戻って別荘地帯を歩いて行きます。別荘がある区間はきれいに除雪されています。別荘地帯を過ぎると除雪区間が終了しますので、そこから雪道歩きです。結構な勢いで雪が溶けているようでしたが、それでもまだまだ雪は多いです。
 
【除雪終了地点】

【林道にはどっさりと雪が残っています】
 
【適当な場所からヤカイ沢沿いを登って行きます】
 最初の川沿いの道をトラバースして行くところが、スキートレースが中心のために中途半端に段差があって歩きにくかったです。時々ずぼずぼ嵌りながら歩いて行きます。やがて林道に出て、橋を渡って行きますが、思ったよりも雪が柔らかいのでワカンを装着しました。天気が悪くて、気温もあまり下がらなかったせいか、朝から雪が緩かったです。雨で中の雪が溶かされたのもあるのかもしれませんが、特に平標山以降ではこの緩んだ雪に苦しめられることになります。

 橋を渡った後、どこからヤカイ沢に沿って登って行くのかですが、よく踏まれていそうなルートを選んで登って行きました。ただ、下りでは適当に歩きやすそうなルートを下って行くと違う場所に出ましたので、今回のように雪がしっかりあるのであれば、どこから登っても問題ないのでしょう。ただ、踏み抜きなどを考えると、ある程度歩かれているルートの方が歩きやすいでしょう。

 樹林帯を抜けると少し広々とした場所に出ます。相変わらずの空模様ですが、それでも徐々に回復しているようにこの時は感じたのでした。デジイチをこのあたりで出して、ガスのかかる稜線を撮るのもいいかなと思ったのですが、後で天気が回復してから撮ろうと思ってそのまま進みました。結局、この日はデジイチを出すことはなく、全く使わなかった山行は本当に久しぶりだったと思います。それだけ、厳しい山行になったとも言えるのでしょう。

【晴れていれば真っ白な稜線が眺められたでしょう】

【徐々に本格的な登りに】

【一般的に歩かれているルートをショートカットしながら登ったので結構な急斜面に】

【このあたりは藪の薄そうな所を抜けて】
 ヤカイ沢沿いを緩やかに登って行くと、やがて本格的な登りになって来ます。一般的には南西側に伸びている尾根に向かって登って行くようですが、先行していた山スキー組がやや直登気味のルートを取っていたので、合わせて同じルートを取りました。ただ、さすがにこのままでは稜線直下が厳しいので、途中でやや南寄りにルートを変えて稜線を目指します。このあたりからはパラパラとではありますが、雨が降って来ました。結局、ヤカイ沢の上部以降では、本降りではありませんでしたが、パラパラと降る雨と湿った強い風にずっと曝され続けることになりました。とはいえ、このあたりはまだ風も強くなく、そのうち雨もやむだろうと思って進んで行きました。

 やがて稜線に出ますが、思ったよりも藪が出ていて、特に取付いたあたりではどこから登るのか迷いました。東側に回り込むとトレースがありましたが、その上にクラックが走っていて、さすがに歩く気にはなれません。仕方がないのでその内側を少し藪漕ぎして行きました。比較的柔らかい笹が主だったのと、履いているのがワカンだったので、思ったよりはスムーズに抜けられました。その後も1回藪を抜けましたが、東側は雪が豊富で基本的には雪面を歩いて行くことができました。1回藪を抜けた所も東側から回り込むことができて、実際下山時には利用したのですが、ガスガスでどこまでが地面かわからなかったので、登りでは無理をせず内側の抜けやすい藪を通ったのでした。

【尾根の西側をトラバースしながら進んで行く 視界はほとんどなく】

【途中で東側に抜けて広々とした尾根道を歩く 晴れていれば気持ちいいでしょうが視界が悪いので東側を気にしながらの歩きです】

【標高ではほぼ山頂直下ですがこの視界ではよくわからず】
 緩やかに登って行くうちに高度計ではそろそろ山頂かなと思われるような標高になりました。そろそろかなとは思いつつも視界がないので、よくわかりませんでした。しかし、雪が溶けて現れた階段が見えて、それを登って行くと平標山山頂に到着することが出来ました。ずっと追い風だったので意識していませんでしたが、山頂は風が強く、とても休憩する場所などはありませんでした。この後、晴れないことがわかっているのであれば、すぐに下山に取り掛かるところですが、まだ天候が回復することを疑っていませんでしたので、強風に曝されながらも時間稼ぎも兼ねて仙ノ倉山に向かいました。

 ただ、山頂直下の階段も完全に雪が溶けていたので、ワカンを外して行きました。その後、鞍部まで下ってしばらくまでは、完全に雪が溶けていました。前回登った時、ハクサンイチゲなどが満開だったのに対して、チングルマなどは終わっていたのですが、稜線は思っていたよりも雪解けが早くて、花が咲くのが早まるかもしれません。

【山頂直下は雪が溶けていましたが逆にワカンでは歩きにくく】

【平標山山頂へ】

【頂上碑】
 雪は溶けていますが、ぬかるみ方がすごくて、普通に土の道だと思って歩いていると、足首ぐらいまで簡単に嵌ってしまいました。木道は濡れて滑りますし、見た目以上に歩きにくかったです。それでも、雪が溶けているだけ、この後の踏み抜き地獄となった雪道に比べれば歩きやすい方でした。

 しばらく歩いて行くと、登山道上に雪が現れます。登山道脇の雪解けが進んでいる一方で登山道だけ吹きだまっている感じでした。この雪があまりに柔らかくて、簡単に腰くらいまで嵌る上に、雪が柔らかくて抜け出せず本当に難儀しました。このあたりは、雨で雪解けが進んでいたのでしょうか。少しでも歩きやすい所を探しながら悪戦苦闘をしながら進んで行きました。この後で会う唯一の先行者のトレースがなかったので、恐らくこの方は登山道脇を歩いていたのでしょう。

【山頂直下には雪がなく】

【鞍部はすっかり雪が溶けていました】

【徐々に登山道にはたっぷり雪が現れて】

【踏み抜いた跡 足だけならまだいい方です】

【歩きやすい木道になるはずですが・・・】
 その後、一旦雪道を抜けて木道歩きとなります。大変だったのはこの後で、緩やかにピークを越えて方向を仙ノ倉山に変えたあたりから、ここまででもそれなりの風が吹いていましたが、さらに強烈な風に吹き曝されます。恐らく風向きが南東あたりからで、ちょうど風のよく当たる位置になったのだと思います。吹き飛ばされるような強さではありませんでしたが、湿り気を帯びていたせいか、呼吸が苦しい場面もありました。その前から眼鏡に水滴が付いて見辛くなって大変だったのですが、このあたりではすぐに見えなくなって視界を確保するのに苦労しました。また、木道から再び雪道歩きとなって歩きにくくなったうえに、当然雪道では地面が見にくくなってトレースがなければ大変でした。

 それでも何とか抜けたところで先行者とすれ違いました。スキー板を見なかったか聞かれたのですが、どうも落されたようで探索をされていたようです。さすがに、これだけ視界がなくてもあれだけ大きな物があれば気付くはずですので、見かけなかった旨伝えたところ、足早に再び探しに行かれたようでした。その後、最後木の階段を登り切るとようやく仙ノ倉山に到着です。山頂も当然強烈な風が吹いていますし、展望は全くありませんので、写真だけを撮ったら再び引き返して行きます。さすがにこの頃になると、天候の回復を望むのは厳しいだろうと思うようになっていました。

【最後の登りから振り返る】

【強風の吹き荒れる仙ノ倉山山頂】

【頂上碑】
 平標山に戻るのもやはり風が大変でしたが、登山道自体はさすがに往きである程度わかっていたので、相変わらず雪に嵌りながらもそれなりのペースで戻って行きました。この日はそれほどの時間を歩いてはいないのですが、さすがにこの状況下では結構疲れていたようで、平標山への登り返しはなかなかしんどかったです。

 平標山は相変わらずの強風でした。時々明るくなって一時的に太陽の輪郭が見えるくらいまでの状況にはなったのですが、再び雲に覆われて本格的な回復はすぐには望めそうもありませんでした。せっかくなので松手山経由で下ることにしました。少し下って、風が多少は穏やかな所に出ましたので、ここで少し休憩をして、再び下り始めました。

 しかし、登山道に残った雪の状況は、先の仙ノ倉山への道と同じで踏み抜きがひどく、数回胸付近まで埋まったうえに、下の方を見ると雪の覆われた尾根が見えて、わかりやすいルートであろうとはいえ、ルートを誤ると危険であることから、登り返しは気が滅入りましたが、平標山に登り返して登って来たルートを下ることにしました。実際のところはたいした距離を下る前に判断できて良かったと思います。

【平標山再び】

【登山道上の雪もさることながらガスガスでルートもわかりにくそうでした】

【藪のまばらな場所は真っ白な世界に】

【下りでは橋の近くで林道に合流しました】
 登って来たルートを下るだけですが、視界がありませんので、登って来た時のトレースを忠実に辿って行きます。というつもりでしたが、自分が仙ノ倉山に行っている間に平標山まで登られた方のトレースを借りて下って行きました。しばらく下って行くと、山スキーの方が登って来て、ここから西側に出るように教えてくれました。確かに登りではこのあたりで東側に出た覚えがあります。すると、結局藪を抜けることなく戻って行くことが出来ました。基本的に途中までは西側をトラバースするように進み、途中で東側に抜ける場所を覚えておけば、雪解けが進んでも藪を通らなくて済むようでした。

 その後も、しばらくはトレースを辿っていたのですが、地形がわかって来たあたりからは、トレースをショートカットして急斜面を一気に下って行ったのでした。雪にほどほど埋まる程の雪質でしたので、急斜面でも程々に足が埋まってちょうど良かったです。このような雪質でしたから、シリセードはしてもあまり滑らなかったでしょう。
 その後も結構飛ばしながら戻って行きます。稜線付近から林道までの下り道は本当に楽しかったです。ただ、下に川が見えて危ないかなと思ったところを渡って本当に川に落ちたのは余分でした。水量があまりなかったのと、既に稜線でびしょ濡れになっていたので、あまり濡れたという感じはありませんでしたが。

 林道に合流して橋を渡った後は、トラバース道を戻って行きます。今度はツボ足ではなくワカンだったわけですが、ずるずる滑って歩きにくいのは相変わらずでした。多少滑っても大丈夫な地形だからいいものの、これが危ないトラバースならかなり大変だったでしょう。

 除雪最終地点まで戻った後は、ワカンを外して駐車場まで戻りました。スキー板を探していた方の車以外は既になく、ゆっくり着替えをして帰路に付きました。関越道は以前の渋滞で懲りたので、温泉に浸かることなく、足早に抜けて帰ったのでした。それでも、自宅に着いたのはいい時間になってからで、やはりこのあたりは遠いなと思ったのでした。今回は展望がないどころか厳しい山行となりましたが、しっかり1日雪山を歩けたのでそれはそれで良かったのではないかと思います。ただ、次に残雪期に訪れるときには素晴らしい景色を眺めたいものです。

【登山口駐車場へ】
 


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