しろうまだけ・しゃくしだけ・しろうまやりがたけ
 白馬岳・杓子岳・白馬鑓ヶ岳
登山日: 2015年5月17日(日)   標高:2932m(白馬岳) 2812m(杓子岳) 2903m(白馬鑓ヶ岳)  
    累積標高 約2380m(猿倉から白馬岳まで約1700m)

地図は以前の白馬岳登山時(2014年7月12日〜13日)のものを参照

 5月17日(日)    猿倉 4:30 → 鑓温泉 7:40 → 稜線出合 10:30 → 白馬鑓ヶ岳 11:00
   杓子岳 12:15 → 白馬岳 14:15 → 猿倉 16:50

 

 本日は白馬岳に登ります。残雪期の白馬岳に登りたいと思っていましたので、今回天気の比較的いいこの日に登ることにしました。普通に大雪渓を往復しても良かったのですが、昨年鑓温泉から下る際に迷ってしまい、大雨の中でずぶ濡れのまま駆け下ったことから、地形をしっかり確認する意味を込めて鑓温泉側から登って、白馬三山を歩くことにしました。

 ただ、今回鑓温泉の上で一緒に登った方との話でもあったように、大雪渓の落石の危険が極めて大きいということで、下りに大雪渓を使うのは望ましくないようです。確かに、白馬岳をピストンする方はみなさん大雪渓を下らざるを得ないですが、白馬三山を歩いていた方は大雪渓がから登って来ていたと思います。ただ、全てBCの方でしたので、滑る場所の関係や下りで鑓温泉に寄りたかったという事情もあったかもしれません。いずれにしても、鑓温泉からの登りでも落石がありましたので、この時期はどこのルートを歩くにしても落石には厳重注意が必要だと思います。

【猿倉駐車場】
 
【猿倉荘】
 前日が土曜日であったにも関わらず、相変わらずの出発の遅さで、現地入りしたのは夜更けになってしまいました。本当は夜明け前から歩き始めたいところでしたが、結局夜が明けてからの出発となりました。それでも、3時間程寝ておけたのは大きかったと思います。そもそも、鑓温泉分岐まではいいのですが、その先は暗い時間ではルート探しが厳しかったことでしょう。

 猿倉の駐車場に止めて登山口から登って行きます。しかし、下って来た後に知ったのですが、駐車場からの林道が上部の林道に繋がっているようで、みなさんはそこから登っていました。BCの方の場合、繋がっていればここまで滑って下ることができるようです。ただ、この日は既に林道の一部が切れていましたので、そこまでしか滑れないようでした。いずれにしても、登山口から少し登ったところの樹林帯は決してわかりやすくはないので、遠回りでも林道を歩いた方が速いかもしれません。結果的にこの日は、登りも下りも普通に登山口からのルートで歩いています。

【鑓温泉分岐】

【半分雪に埋まった案内】

【新緑と残雪】
 しばらく登っていくと樹林帯に出ます。登りでは特に迷うことなくそのまま林道に出て、林道を登って行きました。やがて鑓温泉分岐がありますので、そちらに入って行きます。しばらく樹林帯の登りとなります。

 登って行くとやや開けて残雪の抱えた鋭い岩峰も見えてきます。このあたりからは、小日向のコル付近までは比較的なだらかな道が続きます。といっても、かちかちに凍った雪で、滑って滑って歩きにくかったです。何回も解けては再凍結を繰り返したのでしょう。

 しっかり地図を見ていなかったので、小日向のコルへの取付きがわかりにくかったです。前にいた方も迷っているようで、全然違う方向に歩いていました。ただ、自分が気づいてコルへ上がって行こうとすると、その方もルートがわかったようで、結局は先行して歩いて行かれました。コルへの登りは結構な急斜面ですが、その前にアイゼンを装着していましたので、特に問題なく登って行くことができました。

【美しい山々が見えて】

【雲のかかった夜明けの太陽】

【左の小日向山のコルを目指します】

【コルへの登り】

【コルにはテントが1張 中の方は寝ていたようでした】

【中央左の雪渓を登って鑓温泉そして稜線へ】

【雪渓を登って行く】

【鑓温泉へ 温泉のおかげかこの温泉の付近だけ雪が解けていました】

【気持ちよさそうな鑓温泉 機会があれば浸かりに来るだけでも良さそうです】
 
【ここにテントを張れば温泉三昧になりそうです】
 小日向のコルにはテントが1張ありましたが、何と中の方はまだ寝ていました。このコルからは一旦下って行くわけですが、下ってトラバース気味に進んで行くまでは良かったものの、そこから鑓温泉に登って行く雪渓を勘違いしていて、手前の間違った所を登ろうとして藪を抜けることになりました。藪を抜けて急斜面を下ったところが本来登るべき雪渓でしたので、気を取り直して登って行きました。よくよく見れば確かにその雪渓を登るはずなのですが、それまでは地形図を見ているにも関わらず間違っていたのでした。

 雪渓をひたすら登って行くとようやく鑓温泉が見えてきます。そのまま夏道のように鑓温泉に入ってしまいましたが、特に鑓温泉に寄る予定がないのであれば、右か左に巻いた方がいいでしょう。実際に後から登って来られた方は右に高巻いていました。温泉の脇にはテントが2張あって、きっと温泉三昧の楽しい夜となったことでしょう。ただ、鑓温泉付近はほぼ雪渓に覆われていますので、この時期ではあまりテントを張るスペースがありません。ちなみに、こちらのテントの方もまだテントでのんびりしていましたので、あまり登頂が目的ではなかったのかもしれません。

【鑓温泉を見下ろして 右奥には小日向のコル 右に回り込むところをショートカット気味に歩いて失敗しました】

【奥の岩あたりが大曲りで右に折れて行きます】

【落石注意 途中でサッカーボール大の岩が直撃しそうになりました 気温が上がって来る時間は要注意のようです】

【登って来た雪渓を振り返る】
 
【稜線出合】
 下りで時間にも余裕があれば鑓温泉に浸かりたいところですが、まだまだ先は長いですのでそのまま登って行きます。雪が緩む前にできるだけ登ってしまいたいというのがありました。とはいえ、急登の連続になかなかペースは上がりません。大曲りと呼ばれる場所で右に折れて、さらに登って行きます。このあたりは結構な急斜面になっています。

 途中で大きな音がしたので、じっと上の方を見ているとサッカーボール大の岩が飛び跳ねるように落ちて来ました。待ち構えていたのでよけましたが、本当にぼおっとしていたら直撃しかねません。それ以外も近くは通らなかったものの、時々斜面の岩が砕け
たり割れたりして落ちて来る岩がありました。音が出ているだけましではありますが、この時期の落石は怖いものがあります。このあたりで、歩いていたBCの方と話しながら登って行きます。もう何十年も滑っている方でいろいろとおもしろい話を聞かせていただきました。ただ、なかには落石で亡くなられた方のお話もあって、気の引き締まる思いがしました。さらに雪渓を登って行くと夏道が見えていますので、アイゼンを外してややザレた登山道を登って行きました。

【白馬鑓ヶ岳】

【沢筋には雪がべったりと残っています】

【登って来た縦走路を見下ろして】

【白馬鑓ヶ岳山頂へ】
 稜線で出たらそのまま白馬鑓ヶ岳に登って行きます。稜線上にはほとんど雪がないことは事前の記録で知っていましたので、安心して進んで行きます。白馬岳までは雪が登山道上に残っているのは数か所しかありませんでした。ただし、危険とまではいかなくとも少しいやらしい場所だったりします。

 稜線出合まででも結構登って来ましたので、しんどい登りとなりますが、これを登り切ると白馬鑓ヶ岳山頂に到着です。6時間半かかってようやく白馬三山の1座目の山頂に到着することが出来ました。ここでは、休憩を兼ねて景色を楽しみました。この日は風速20mというかなり風の強い予報が出ていましたが、明らかにそれよりは穏やかでした。ただ、それなりに吹いてはいますので、じっとしていると結構寒かったです。ただ、暑い日でしたので、行動中はこのような風があった方がありがたいです。

【毛勝三山】

【立山連峰】

【旭岳〜白馬岳〜小蓮華山 右手前に杓子岳】

【鹿島槍ヶ岳】

【左に鹿島槍ヶ岳 奥に中央から蓮華岳〜針ノ木岳】

【白馬岳も小蓮華山も杓子岳も見事な眺めです】

【頂上碑と白馬岳】

【稜線分岐 左が立山連峰 右が毛勝三山】

【まだ真っ白な清水岳〜旭岳】

【一旦大きく下って右の杓子岳に登り返して行きます】

【途中で白馬鑓ヶ岳を振り返る】

【白馬岳と杓子岳山頂】

【杓子岳頂上碑と白馬鑓ヶ岳】
 思ったよりも時間がありませんでしたので、白馬鑓ヶ岳からの素晴らしい景色もそこそこに先に進みます。途中で会ったBCの方や登山者の方は、ピストンで下られるようです。鑓温泉から登って白馬岳方面に向かう方はほとんどいないようでした。一方で逆ルートで歩いて来られる方はそこそこいて、全員BCの方でしたがいくつかのグループとすれ違いました。

 一旦大きく下った後登り返して行きます。間違って本来の登山道の手前の踏み跡を登ってしまいましたが、多少踏み跡が薄い所があったものの問題なく登って行くことができました。分岐から登ることばかり考えていて、踏み跡の薄い道に入りこんでしまったようでした。本来の登山道と合流して杓子岳山頂に到着です。ここも素晴らしい展望台になっています。杓子尾根を登って来ている方もいました。景色を楽しむのもそこそこにザレザレの道を下って行きます。慎重に下ってトラバース道と合流すると鞍部まで一気に下って行きました。鞍部付近は、大雪渓から雪が繋がっているようで、ここから今まさに滑り出そうというBCの方がいました。

【旭岳〜白馬岳】

【杓子尾根 中央付近に登っている方々も見えます】

【一旦下ってまずは左の丸山に登り返して行きます】

【丸山へ登り返して行きます】
 鞍部から丸山への登り返しは歩きやすい登山道ではあるのですが、やはり結構疲れて来たようでなかなかしんどい登りとなりました。途中1箇所雪渓を登って行くように見える場所がありましたが、とても登れる斜度ではないので、左の岩場を使って登りました。

 丸山は過去泊まった時に展望のいい場所としてお世話になった山です。テント場からですと近いのがいいかなと思います。残念ながら立山連峰はかなり霞んで来ていましたのが、歩いて来た白馬鑓ヶ岳や杓子岳は見事でした。

 少しだけ休憩をしたら白馬岳を目指します。時間的には焦ることはないのですが、やはり下りの落石の危険を考えるとほとんど人が歩かなくなってからの大雪渓は下りたくないというのがありました。実際は、時間的なことに加えて、ほとんどの方がBCであることもあって、歩いている方自体があまりいませんでした。

【迫力のある杓子岳北西斜面】

【右側の雪渓は急なうえに雪が硬すぎるので左の岩場を登る】

【丸山へ】

【かなり霞んできた立山連峰】

【杓子岳と白馬鑓ヶ岳を振り返って】

【旭岳】

【手前は白馬頂上山荘とテント場 奥には白馬山荘と白馬岳】

【何度見ても真っ白な旭岳】

【白馬山荘】

【真っ青な空を目がけて登って行く】

【白馬岳山頂】
 丸山からは緩やかに下った後、やはり緩やかに登り返して行きます。さすがにこのあたりに来るとちらほら歩いている方もいましたが、既に下山準備をされている方が大半だったでしょうか。ちなみに、今年は雪解けが早いということでしたが、さすがにこの時期ではまだ花は咲いていませんでした。

 白馬山荘を経て白馬岳を目指します。だいたい疲れている時に目指すことが多いのか、ここを登る時はいつもきついイメージがあります。登山道は歩きやすいですし、景色は素晴らしいのですが、最後の力を振り絞ることが多いようです。最後の登りだと思って登り切ると白馬岳山頂に到着です。やっぱり、ここはいつものように素晴らしい景色が広がっています。昨年の7月半ばの時よりも全体的に雪の多く残った景色を楽しみます。とはいえ、既に午後2時を回っていましたので、景色を一通り見て回ったら下り始めます。やはり日帰り行ですので、それなりに慌ただしいのは仕方がないでしょうか。それでも、三山をしっかり歩いて、それぞれで景色を楽しんでいるのですから充分でしょう。

【白馬岳側からの旭岳】

【小蓮華山】

【右の雪倉岳と左の朝日岳への縦走路】

【雄大な景色を眺めながら下る】

【白馬頂上山荘】
 白馬山荘まで一気に下った後、さらに丸山方面にしばらく歩いて行きます。このあたりは、登山道の脇まで雪渓が繋がっていますので、適当な場所でアイゼンを装着して下ることにしました。この時間になると驚くほど人がいなくなって、あまり急いだ意味はなかったようです。下る途中ですれ違った方も多少はいましたが、やはりみなさんBCの方でした。

 雪が緩んでいたのでアイゼンはなくてもいいかなと思ったのですが、結構な急斜面もあるため念のため装着して下り始めます。やはりこの時間になるとかなり潜る感じでしょうか。周囲の落石に注意をしながら下って行きましたが、思った程というかほとんど落石は起きませんでした。とはいえ、落石が多く残っている場所を通過する時はやはり緊張感があります。ただ、注意をしていても常時後ろを見るのは無理な話ですので、落石の多い時はここを下っていたら生きた心地がしないかもしれません。

【堂々たる杓子岳と白馬鑓ヶ岳を眺めながらの下り】

【周囲の落石に注意しながら急斜面を下って行きます】

【土砂崩れがこのあたりまで】

【下って来た大雪渓を振り返る】

【堰堤まで繋がっていて中央右から林道に上がって行きます】

【迫力のある雪解け水の流れ】

【恐怖のスノーブリッジ】

【雪の残った林道歩き】

【登山口へ】
 勢いよく下って行くと、途中で歩いて下っている方もいて、何人か抜きながらさらに下って行きました。夏であれば途中でそれて白馬尻小屋へ入るのですが、ずっと沢沿いに下って行って、結局堰堤にぶつかるまで雪渓を下って行きました。堰堤の脇を登って林道に出るのですが、途中で結構下を川の流れるスノーブリッジがあって、緊張させられました。とはいえ、それを越えて林道に出てしまえば、後は道なりとなります。ただ、林道の雪のトラバースは、みなさん滑って通過するので滑りやすくなっていたのには参りました。林道を経て途中で樹林帯に下りましたが、少し道迷いをした挙句にようやく登山口まで戻って来ることができました。

 駐車場まで移動するとみなさん林道を下って来ます。遠回りになっても、こちらを歩けば樹林帯で迷うこともなかったでしょう。下りであれば、歩きでもこちらの方が速そうな感じがします。結局、到着は夕方5時前とちょうどいい時間に下って来ることが出来ました。日帰りですので、ある程度慌ただしいのは仕方がないと思いますが、天候にも恵まれて充実した1日となりました。

【猿倉駐車場へ 奥の林道が上まで繋がっていてBCの方は少なくともこちらから下っていました】
 


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