北アルプス縦走・雲ノ平周回(3〜4日目 白馬岳頂上山荘〜新越山荘)
  登山日: 2015年9月19日(土)〜28日(月)  
  標高:1287m(白鳥山) 1593m(犬ヶ岳) 1624m(黒岩山) 2267m(長栂山) 2418m(朝日岳)
      2611m(雪倉岳) 2932m(白馬岳) 2903m(白馬鑓ヶ岳) 2812m(天狗ノ頭)
      2696m(唐松岳) 2814m(五竜岳) 2889m(鹿島槍ヶ岳) 2670m(爺ヶ岳)
      2630m(岩小屋沢岳) 2678m(赤沢岳) 2752m(スバリ岳) 2821m(針ノ木岳)
      2799m(蓮華岳) 2551m(北葛岳) 2509m(七倉岳) 2297m(船窪岳)
      2601m(不動岳) 2625m(南沢岳) 2924m(野口五郎岳) 2841m(三俣蓮華岳)
      2860m(双六岳) 2755m(樅沢岳) 3180m(槍ヶ岳)
      2840m(黒部五郎岳) 2924m(鷲羽岳) 2825m(祖父岳)
 10日間(9日間)歩行距離 172km 累積登り 17,800m 累積下り 16,400m
 山と高原地図によるCT合計 125時間 10日間(9日間)行動時間(出発→目的地まで) 94時間

 

 9月19日(土)    親不知〜海岸 9:25(〜10:10) → 白鳥小屋 14:50 → 栂海山荘 17:45
 
 9月20日(日)  栂海山荘 3:55 → 犬ヶ岳 4:05 → さわがに山 5:20 → 黒岩山 6:35
   長栂山 9:00 → 吹上のコル 9:45 → 朝日岳 10:15(〜35)
   雪倉岳 13:50 → 白馬岳 17:00 → 白馬頂上山荘 17:30
     
9月21日(月)    白馬岳頂上山荘 4:35 → 白馬鑓ヶ岳 6:20 → 天狗山荘 7:00 → 天狗の頭 7:30
   不帰U峰北峰 9:40 → 唐松岳 10:30 → 五竜山荘 12:30
     
9月22日(火)    五竜山荘 4:25 → 五竜岳 5:20(〜45) → キレット小屋 8:00
   鹿島槍ヶ岳北峰 9:15(〜45) → 鹿島槍ヶ岳南峰 10:05 → 冷池山荘 11:20
   爺ヶ岳南峰 12:35 → 種池山荘 13:00 → 岩小屋沢岳 14:30 → 新越山荘 14:45
     
9月23日(水)    新越山荘 4:10 → 赤沢岳 5:20(〜45) → スバリ岳 6:45
   針ノ木岳 7:40(〜8:10) → 針ノ木小屋 8:40(〜9:10) → 蓮華岳 10:10(〜25)
   北葛岳 11:55(〜12:30) → 七倉岳 13:30(〜14:00) → 船窪小屋 14:25
     
9月24日(木)    船窪小屋 4:30 → 船窪岳第二ピーク 6:20 → 不動岳 8:10 → 南沢岳 9:20
   烏帽子小屋 10:25 → 野口五郎小屋 12:50(〜13:15) → 野口五郎岳 13:25
   水晶小屋 15:05(〜25) → 三俣山荘 16:50
     
9月25日(金)    停滞
     
9月26日(土)    三俣山荘 4:45 → 三俣蓮華岳 5:30 → 双六岳 6:30 → 双六小屋 7:25
   樅沢岳 7:55 → 槍ヶ岳 10:40(〜11:00) → 槍沢ロッジ 13:30
   徳沢ロッジ 14:50 → 上高地 16:10
     
9月27日(日)    折立 6:45 → 太郎平小屋 8:55 → 北ノ俣岳 10:25 → 黒部五郎岳 13:10
   黒部五郎小舎 14:40
     
9月28日(月)    黒部五郎小舎 4:05 → 三俣蓮華岳 5:25(〜45) → 三俣山荘 6:20
   鷲羽岳 7:20(〜50) → 祖父岳 9:05 → 雲ノ平山荘 10:05
   祖母岳 10:20(〜45) → 薬師沢小屋 12:30 → 太郎平小屋 14:25
   折立 16:10

 

 3日目の朝を迎えます。薄い寝袋ではさすがに明け方は寒かったのですが、明け方までにそれなりには寝ておけたようです。目が覚めた時に外を眺めてみるとあたりはすっかりガスガスで、暗い時間に出発するのは視界がなさすぎて厳しいかなと思ったのですが、テントの中でじっとしていても仕方がないのと、このあたりの稜線は何度も歩いていますので、準備ができたら出発します。それほど歩かないうちに明るくなって来るだろうというのもありました。

 やはりシルバーウイークで長い縦走をしている方も多いのか、結構みなさん夜明け前から準備をしていました。撤収が出来たら出発です。ガスガスで御来光もまず見られないでしょうから、ある意味割り切って歩くことが出来ます。予想通り暗がりでガスに覆われていると、ライトが反射して先が全然見えませんので、足元だけを見ながら進んで行きます。このあたりは、何度も歩いた経験が生きたように思います。もちろん、迷うような場所はありませんので、普通に歩いても問題はないと思いますが。徐々に明るくなった頃、もう少しで杓子岳のトラバースというところで、ライチョウの群れに会うことができました。この日は結果的に展望がなかったのですが、ガスガスだったおかげで前日に引き続いてライチョウに会うことが出来たのでしょう。

【夜明け前に出発】

【ガスガスの中で現れたライチョウ】

【ライチョウ一家】
 
【白馬鑓ヶ岳へ取付く鞍部を見下ろして】
 今回の行程を考えると、この日の行程は決して長くはないのですが、前日の疲労が残っている可能性があるのと、宿泊予定の五竜山荘では間違いなくテント場が激混みになることが予想されましたので、杓子岳は登らずトラバースして行きます。ガスガスで展望がないというのもあるでしょう。

 一旦鞍部に下って白馬鑓ヶ岳に登り返して行きます。本当に一瞬ですが、時々明るくなって、景色の一部が見えたり、うっすらと夜明けの太陽を見ることができました。もちろん、展望が広がっているのが一番良いのですが、これはこれでなかなか普段見ることのできない景色を見ることが出来たのではないかと思います。白馬鑓ヶ岳の肩に登った後は、展望はないのですが、距離もあまりありませんので、山頂に寄ってから天狗山荘を目指して下って行きました。この日は不帰の瞼を通過しますので、展望がないのはいいのですが、とにかく雨は降らないように願って進んだのでした。シルバーウイークは2日目以降は晴れる予報になっていたのですが、湿った空気が残っていたのか、この3日目まではなかなかすっきり晴れることはなかったのでした。

【ガスの奥に夜明けの太陽】

【雲とガスが織りなす神秘的な景色】

【白馬鑓ヶ岳山頂へ】

【頂上碑とうっすらと見える太陽】
 
【天狗山荘】
 白馬鑓ヶ岳からザレザレの道を下って行って、鑓温泉への分岐を経てさらに歩いて行くと天狗山荘に到着です。小屋脇に休憩できる屋内スペースがありますので、しばらく休憩しても良かったのですが、あまり疲れていなかったので、少しだけ外で休憩をしたら出発です。この山荘では、この屋内休憩所がテント泊でも使えるのが便利だと思います。また、売店にもなっていて、食事から飲み物までいろいろなものが注文できます。

 やはりシルバーウイークだけあって縦走される方も結構いました。ガスに覆われていますので、前のグループが見えるか見えないかというところを歩いて行きました。途中天狗の頭では、一瞬だけガスが晴れて白馬岳方面が見えましたが、本当に一瞬で、それ以降は見ることができませんでした。その後は、天狗の大下りに向かって歩いて行きましたが、途中でブロッケン現象を見ることが出来ました。これだけくっきり写るブロッケン現象を見たのは本当に久しぶりでうれしかったです。天狗の大下り注意の看板が見えたら、いよいよ天狗の大下りということで、一気に鞍部に向かってザレザレの道を下って行きます。

【所々で色付いた稜線】
 
【天狗の頭への登り】

【山頂では一時的にガスが晴れました】

【ブロッケン現象】

【天狗の大下りへ】

【岩場を慎重に下る】

【ザレザレの道が続く】

【稜線は雲がかかって】

【左手前にT峰 徐々に雲が晴れているように見えますが】

【天狗の大下りを振り返って】

【雪渓を見下ろして】

【岩場の紅葉が鮮やかに】

【U峰北峰山頂が見えて来て】

【鞍部へ下る】
 天狗の大下りを下った後は、少しスペースがありますので、岩場への準備及び休憩としました。一眼レフはT峰を下った後の鞍部でしまう予定でしたので、それほどの準備はありません。ただ、結構大勢のグループが反対側からやって来ているようでしたので、すれ違いを避けるために、しばし通過を待ちました。

 グループとすれ違いができそうになったら出発です。T峰から岩場はありますが、手を使うような場所はそれほどはありません。T峰山頂では結構多くの方が休憩をしていました。ガスが流れた時には紅葉に彩られたU峰が見えるものの、基本的にはガスがかかっているような状態でした。さすがにT峰に登る前に休憩しましたので、山頂からそのまま鞍部に下って行きます。鞍部に下ったら一眼レフをしまっていよいよ核心部となるU峰北峰の登りです。前回初めて登った時は最初の岩壁の中腹あたりが怖かった覚えがあります。ある意味、水平のハシゴを渡るところまでが自分にとっての核心部と言えるでしょう。

【絶壁を見上げる ここを登るとはとても思えません】

【トラバースしながら高度を稼いで行く】

【前回苦労した岩場の登り 鎖も手がかり足がかりもしっかりありますが高度感があります】

【水平の梯子 息は抜けませんが核心部を越えて来ました】

【コンデジでもこの高度感】

【最後の方は難しくはありませんがしんどい登りです】

【U峰北峰頂上碑】
 最初は岩場に取り付いた後、ほぼ直登気味に登って行きます。これを登り切って一息つくと鎖場のトラバースとなります。ただ、足元はそれなりの広さがあるので、そこまで怖いということはないと思います。これをしばらく進むと上によじ登ることになりますが、前回はここで高度感から怖さを感じた覚えがあります。今回はわかっているのと、元々登りであることもあって特に問題なく登って行くことが出来ました。その後は、再びトラバースして行って、最後水平の梯子を渡って、その後の岩をよじ登ると一段落です。わかってはいてもやはり緊張はしました。

 その後も難しい場所はないのですが、崖際で脇は切れ落ちているので油断はできません。とにかく体力的に無理をしないようにして、登って行きます。結局、取付いてから約30分程歩いてU峰北峰山頂に到着です。前回は、ここで同じ行程を歩いていたよっちゃんぽんちゃんと記念写真を撮ったのでした。ここで、しばしの休憩を取っても良かったのですが、ガスが多くてあまり展望がないですし、あまり広い場所でもないので、ちょっと休憩をして一眼レフを取りだしたらU峰南峰に向かいます。

【U峰南峰への縦走路】

【U峰南峰】

【唐松岳はうっすらとガスに覆われています】

【V峰の脇を通って左奥の唐松岳を目指します V峰は山頂を通らないのでいつの間にか通り過ぎている感じです】

【唐松岳山頂へ】

【賑わう山頂】

【唐松岳頂上碑】
 U峰南峰までは緩やかに下って登り返すとあっという間です。そのまましばらく進んで唐松岳が見えて来たあたりで、少し休憩としました。唐松岳は見えたり見えなかったりという感じで、写真ですとどうしても少しガスがかかっているようで白っぽくなっています。

 その後はV峰の脇を通って、急登を登って行くと唐松岳山頂に到着です。ここまでもそれなりの方が歩いていましたが、唐松岳山頂に到着するとぐっと登山者の数が増えます。展望もありませんので、山頂付近の写真を撮ったらすぐに唐松岳頂上山荘に向かいました。登る人下る人がごった返している感じで、特に山荘付近は端に休憩をする場所がないほど多くの人がいました。ここまでは、シルバーウイークの激混みを実感せずに来ましたが、本当にこの混み具合はすごかったです。さすがに、この状態では五竜山荘のテント場が気になるので、休憩は最低限にして牛首に向かったのでした。

【唐松岳頂上山荘へ】

【唐松岳頂上山荘】

【ガスに覆われた唐松岳 大勢の方が上り下りしているのが見えています】

【牛首からの鎖場を慎重に下る】

【岩場の紅葉】

【ガスの押し寄せる稜線】

【ガスが流れているので景色に変化があっておもしろいです】

【斜面の紅葉も鮮やかに】

【紅葉を見上げて】

【五竜山荘手前の最後の登り】

【五竜山荘へ】
 牛首からは岩場を下って行きます。何度か歩いているルートですが、危険のある場所ですので慎重に下って行きます。それほど多くの方が歩いていたわけではありませんが、やはり慣れない方も歩いていたようで、結構渋滞していました。途中で譲ってもらった後は、快調に下って行きます。

 徐々にガスが晴れて行くのではないかと思ったこの日ですが、結局五竜山荘へ向かう途中も稜線はガスに覆われたり再び現れたりを繰り返していました。もちろん、このガスの押し寄せる様もなかなかの景色ではあるのですが、天気がいいのか悪いのかよくわからない1日であったことは確かです。

 この日は、前日までと比較して行程が短かったこともあり、結局五竜山荘までそれなりのペースで歩いて来ることが出来たと思います。途中でそれなりに休憩を挟みながら歩いて12時半頃五竜山荘へ到着です。

【これでもまだ混み合う前の五竜山荘】

【軽食のチャーハンがなかなかおいしかったです】

【何とか奥に張ることができました】
 すぐにテントを張る場所を探しますが、既に適当な場所は見当たりませんでした。仕方なく通路に張ろうとすると遭対協の方にまだ張ってはいけないという注意を受けたので、もう1回歩き回って、少し斜めになっているもののなんとかスペースを確保してテントを張りました。その頃通路も開放されてテントが張られていたようです。ただ、通路は風が強いとまともに当たるので、張りやすいからいいとはなかなか言えません。その後は、まだ軽食をやっている時間でしたので、チャーハンをいただいたのですが、結構おいしく感じました。

 その後はテントでまったりしていたのですが、続々と登山者が到着して激混みの様相を呈して来ます。ブログの知り合いの方も泊まられていたようですが、全く気付かない程の混み具合でした。結局テント泊は打ち切られて、小屋泊のみとなっていました。その小屋は激しい混み具合で夜の9時くらいまで食事が続いたそうです。寝ている間も定期的に食事の呼びかけがあって驚いたのでした。この日は行程を短めにして、早い時間に行動したので、激混みに巻き込まれなかったのは大きかったです。2〜3泊の山行ならいいのですが、ここで疲労が取れないと先が苦しくなっていたでしょう。また、テントはそのために持ってきた面もあったので、結果的には役に立ったと思います。明け方は寒さに苦労しましたが、身動きが取れないよりは良かったと思います。こうして早くも3日目が過ぎて行ったのでした。
 
 4日目の朝を迎えます。前日混みあったこともあって、夜明けの随分前から準備の音が聞こえていました。自分も同様に準備をして、山頂で御来光が見られるように撤収を済ませて出発します。他にも御来光を見ようと登る方が多く、続々と登って行きます。早朝でペースも上がらなかったことから、ゆっくり登って行きました。やはり、岩場に入るとわかりにくい場所があるせいか、誤ったルートに入りかけてしまう方もいました。自分も初めての時は苦労した場所です。とはいえ、これだけの人数が登っていますので、少し待てばそうそう迷うことはないでしょう。

 岩場の急斜面を登って行くと五竜岳の肩に出ます。まだ夜明け前でしたが、既に結構な数の方が御来光を待っていました。山頂の方ももちろん東の空に向かって、みなさんずらっと並んでいました。しばらく夜明け前の景色を眺めていると御来光が昇って来ました。ここ3日間はどうもすっきりとした天気ではありませんでしたが、この日は期待できそうでした。

【赤く染まる地平線】

【暗がりを登って行く】

【続々と登って来る登山者】
 周囲の山々もよく見えて早朝の素晴らしい景色を楽しむことができました。ちなみに、7月から8月半ばまでの快晴が続いていた時には当たり前のように見られた御来光ですが、今回の縦走でしっかりとした御来光が眺められたのはこの日だけでした。他の日は最終的には晴れても、朝は雲が多くて御来光が見えなかったり、うっすらと見える程度だったりという感じで、全体的には天気が良かったと思うのですが、夜明けに限ってはぱっとしない日が多かったように思います。

 ある程度明るくなるまで山頂でのんびりしていたいところですが、長丁場の八峰キレットを控えており、先は長いので、ある程度夜明けの景色を楽しんだら縦走開始です。縦走予定の方がだいたい出発してしまった頃にようやく出発です。最初からザレた道の下りとなり、途中途中に鎖場などもありますので、基本的には慎重に下って行くことになります。

【雲海越しに頚城三山】

【御来光を待つ人々】

【山頂も既に御来光待ちの方でいっぱいです】

【夜明け前の鹿島槍ヶ岳】

【五竜岳頂上碑】
 一気に鞍部まで下って行った後は、アップダウンを繰り返しながら進んで行きます。大きな上り下りはあまりないのですが、岩場やザレた道が断続的に出てきます。どこも注意は必要だと思いますが、やはりザレた道、特に岩場に砂利が乗っているような場所はやや滑りやすいので注意して進んで行きます。実際に少し足を滑らせて脛を打ってしまいました。滑落するほどではなくても、こうした怪我には注意が必要でしょう。

 展望は素晴らしくて、夜明けの景色から素晴らしかったのですが、縦走中も立山連峰がよく見えていて、疲れて休憩をしている間はしばらく眺めていました。やはり後立山連峰から見る立山連峰は本当に素晴らしいと思います。剱岳については、見る方向によって形が随分変わって来ますので、それぞれ好みがあるのかもしれません。

【御来光と雲海】

【染まり始めた白馬岳方面の眺め】

【立山】

【分岐で御来光を眺める人々と雲海】

【肩に光が当たり始めた剱岳と右奥に影五竜】

【4日目にしてようやく快晴の朝を迎えて】

【昨日縦走して来た稜線にも光が当たって来て】

【光が差し込んで来て見事な雲海と頚城三山の眺め】

【最初に一気に鞍部へ下って行きます 鎖場も何箇所かありますが高さはそれほどありません】

【鹿島槍ヶ岳への縦走路 歩いても歩いてもなかなか近づきません】

【鞍部へ 前回はここでテントを張っている外国人の方がいました】

【急斜面を振り返って】

【縦走路からの五竜岳も迫力があります】

【随所に現れる岩場】

【ザレザレの道を下って行く 多少は滑るのを前提にゆっくり歩くのが良さそうです】

【北尾根ノ頭】
 岩場にザレた道にと進んで行くと北尾根ノ頭へ到着です。ここからの眺めもなかなか見事です。結構歩いて来ましたが、まだまだ先も長いです。特にキレット小屋が八峰キレット全体で見ると鹿島槍ヶ岳寄りにあることもあって、随分遠く感じます。少し休憩をしたら一旦緩やかに下って、口ノ沢のコルを経て、さらに登って行き、これを下って行く途中にようやくキレット小屋が見えて来ます。小屋の手前に岩場のトラバースなどもありますので、小屋が近づいて来たと油断せずに慎重に進んで行くとキレット小屋に到着です。

 ここまで長い休憩を取っていなかったので、ジュースを買ってしばしの休憩としました。同じく休憩をしていた方が話していましたが、日が当たらなかったので、じっとしていると結構寒くなって来ます。この後、吊尾根分岐へ向けて急登が待ち受けていて、筋肉が固くなるのも防ぎたかったので、結局15分程度の休憩で出発しました。どうせなら展望のいいところでのんびりしたいのもありました。

【剱岳もすっきり見えて】

【晴れていればいつも右手に見えている立山連峰】

【鹿島槍ヶ岳まで随分近づいたように見えますが 中央の鞍部は口ノ沢のコル キレット小屋はさらに登って下って行くとようやくあります】

【見事な雲海が広がって】

【北尾根ノ頭を振り返る 左奥に五竜岳】

【岩場の登り】

【鹿島槍ヶ岳北峰への壁のような急登】

【キレット小屋が見えて】

【キレット小屋 最後の下りに注意】

【少し登ったところからキレット小屋を見下ろして】

【キレットですが日差しの角度でわかりにくく】
 キレット小屋からはいきなりの急登になります。崩れる場所も多いのか道を付け替えたと思われる場所もありました。登りでももちろん注意が必要ですが、反対側と同様に下りでは細心の注意を払う必要があるでしょう。登り切ってトラバースをしてハシゴを下るとキレットがあります。ここは通るのは一瞬ですし、しっかり見られる場所がないので、あまり印象に残らない場所です。

 その後も、ひたすら登って行くのですが、途中でザックがデポされていました。途中まで下って来たけれども思い直して写真でも撮りに行ったのだろうかとその時思ったのですが、怪我をされてヘリコプターで運ばれる方のザックだったようです。そう言われてみると、小屋の従業員の方が私がザックを回収しますというような会話をしていたのを思い出したのでした。実際、しばらく登って行くとヘリコプターが来て、小屋の後ろから少し登った所にあるヘリポートにいた方を乗せて行ったのでした。それでも、ザックのある場所から小屋まで移動していますし、ロープに掴まっている姿は確認できましたので、命に関わるような怪我ではなさそうだということには安心したのでした。結局、近くにいた御夫婦とヘリコプターが来て去って行くまでをずっと眺めていたのでした。

【ヘリコプターとキレット小屋上部のヘリポートで待つ方々】

【ヘリコプターと歩いて来た縦走路を振り返る】

【吊尾根分岐 まずは北峰へ】
 その後はとにかく登りが続きます。ただし、鹿島槍ヶ岳北峰をニセピークと勘違いしていて、あそこまで登ったらもう一登りだと思っていたらそこが吊尾根分岐でしたので、少し拍子抜けしてしまったのでした。前回は完全なテント装備だったのに対して、今回は軽量化を図っていたので、思ったよりも体が動いていたのだと思います。それと、ここまで3日間歩いたことにより、疲労ではなくむしろ体が活性化されていたのだと思います。2日目は本当に無理を押した感じでしたが、3日目以降は無理をせずともそれなりのペースで歩けていたと思います。もちろん風雨や険しいルートによる苦労は別にありますが、結果的にはそれなりの距離を歩けています。

 吊尾根分岐に到着したらそのまま鹿島槍ヶ岳北峰を目指します。ほとんどの方はザックをデポしていましたが、私は北峰で少しのんびりするつもりでしたので、重いですがそのままザックを背負って登って行きました。

【北峰から見る五竜岳からの稜線は素晴らしいです】

【五竜岳をズームして 奥には白馬鑓ヶ岳と白馬岳】

【これから歩く左の爺ヶ岳への稜線 奥には明日以降歩くルートも見えて】

【奥には槍穂の山並みと中央には種池山荘越しに蓮華岳】

【鹿島槍ヶ岳南峰】

【キレット小屋を見下ろして】

【新しくなった頂上碑】
 北峰山頂からは素晴らしい景色が広がっています。特に五竜岳からの稜線は南峰から見るよりも真下まで繋がって来ますので、この北峰から見る方が好きです。せっかくですので、ここで速報を打とうと思ったのですが、これがなかなか電波が入らなくて、随分時間がかかってしまいました。それと、翌々日に泊まる予定の船窪小屋の予約を入れたかったのですが、これも電波が入らなくて結局電話ができなかったのでした。後でわかったことは、電波の問題ではなくバッテリーが少なかったからのようでした。結局この日最も長い30分程度の休憩をとって過ごしていたことになります。普段の山行では、展望のいい山頂では1時間くらいいることもあるのですが、この縦走ではとにかく早め早めの移動を重視していたので、30分でも長い方になったのでした。

 立山連峰などは南峰からの方が眺めがいいので、名残惜しくも南峰を目指してまずは下って行きます。やや岩場交じりの稜線を歩いて、最後の急登をしんどいながらも登って行くと南峰に到着です。

【北峰を振り返って】

【南峰付近からの五竜岳からの稜線】

【大勢の人で賑わう南峰山頂へ】

【鹿島槍ヶ岳南峰頂上碑】

【爺ヶ岳を経て種池山荘に向かう稜線】

【立山と剱岳】

【迫力のある剱岳】

【立山もくっきりと見えて】

【明日縦走する予定の針ノ木岳蓮華岳が見えて 左奥には槍ヶ岳も】

【爺ヶ岳への縦走路】

【鹿島槍ヶ岳を振り返る】

【布引山への登り返し】

【振り返ると南峰の右に北峰も見えて来て】

【布引山頂上碑 布引岳になっています】
 やはり南峰は大勢の登山者の方で賑わっていました。パノラマの景色が広がっていますが、特に迫って見える立山剱岳の眺めは見事でしょう。すっきり晴れた日に登れたことがなかったので、今回はクリアな展望が得られて良かったと思います。八峰キレットの途中から、同じぐらいのペースで歩かれていた御夫婦としばしお話をしていたのですが、まだ先も長いのでお先に失礼させていただきました。この時点ではまだ午前10時過ぎでしたが、御夫婦は冷池山荘でテント泊をされるとのことでした。

 まずは布引山に向かって下って行きます。とにかく、これだけの展望ですので、見る景色がどれも素晴らしく、景色を眺めたり写真を撮ったりしていたらきりがないくらいでした。布引山を経由して冷池山荘を目指します。驚いたのは、思った以上に冷池山荘へ下る稜線が色付いていたことで、まだ少し早いかなと思っていただけに素晴らしい景色が見られてうれしかったです。実際、鹿島槍ヶ岳付近は立山あたりと同様最も早く色付くようです。

【色付き始めた稜線】
 
 
 

【紅葉を眺めながら】

【チングルマの実】

【徐々にガスが押し寄せる鹿島槍ヶ岳】

【前日は張る場所がないくらいに埋まっていたとのことでした】

【冷池山荘】

【赤色の紅葉】

【黄色の紅葉】

【残念ながら中腹に雲がかかって】

【ハイマツ帯の下の紅葉が見事でした】

【紅葉の絨毯が広がって】

【鹿島槍ヶ岳を振り返る】

【爺ヶ岳南峰へ】

【爺ヶ岳南峰】
 布引山を下った後はなだらかな道を歩いて行きます。登山道脇の紅葉もきれいですが、一面に広がっているのは少し下ったあたりの中腹になりますので、歩いている場所からは見えないのが少し残念だったでしょうか。前夜は隙間なく埋まったテント場を経て冷池山荘に到着です。休憩を兼ねて軽食を取ってから爺ヶ岳を目指しました。

 快晴だったこの日ですが、この時間になると雲が湧いて来て、鹿島槍ヶ岳の山頂付近を覆ってしまったのは残念でした。とはいえ、爺ヶ岳へ向かう稜線の中腹の紅葉があまりに鮮やかで、うまく見える場所はないかなと探しながらの稜線歩きとなりました。爺ヶ岳以降もガスに覆われて来ましたが、せっかくですので爺ヶ岳の南峰だけは寄って行くことにしました。山頂付近はガスに覆われておりましたが、せっかく縦走して来ましたのでピークを踏んでおこうという感じでしょうか。頂上碑の写真を撮ったらそのまま種池山荘に下って行きます。やはり種池山荘までは登山者がかなり多かったです。

【種池山荘に下って行く】

【爺ヶ岳中腹の見事な紅葉】

【これから徐々に斜面を下って行く紅葉】

【種池山荘】
 種池山荘まで下ったら少し休憩とします。この後どうするのか考えるのもあります。既に午後1時ですし、テント場は針ノ木小屋までありませんので、テント泊が前提であればここになるでしょう。一方で新越山荘であれば時間的に行けそうでしたし、翌日の船窪小屋までの行程が楽になります。結局、体力的にきつい状態で蓮華岳から先の険しいとされている未踏のルートを歩くのは避けたいということで、新越山荘を目指すことにしました。このような機会でなければ泊まらないだろうというのもありました。

 先まで行くことに決めましたので、休憩もそこそこに出発します。テント場はまだ充分張るスペースがありました。翌日はシルバーウイークの最終日ということで、まだ休日ではありましたが、ぎりぎりまで留まるのを避けてこの日に下山された方も多かったようです。実際この後に泊まった新越山荘は、前日はかなり混んだようですが、この日は充分寝るスペースが確保できるくらいの宿泊人数でした。

【この時間であればまだ張れるスペースが】

【オヤマリンドウ】

【鮮やかな紅葉を脇に見ながら】

【一旦下ってから岩小屋沢岳に登り返して行く縦走路】

【爺ヶ岳を振り返る】

【種池山荘からの稜線が庭のようになっていて素晴らしいです】

【光が当たって鮮やかに】

【彩られた稜線が続く】

【いつの間にか鹿島槍ヶ岳の雲も取れて】

【鹿島槍ヶ岳からの稜線を振り返る】

【白馬鑓ヶ岳から鹿島槍ヶ岳までの後立山連峰の山々】

【岩小屋沢岳にて】
 種池山荘からは一旦緩やかに下って行きます。前回このルートを逆方向に歩いた時には、この種池山荘への最後の登り返しがなかなかしんどかったです。なだらかな稜線を歩いて行くと徐々に登り返して行きます。あまり急登はなく、高度を徐々に稼いで行く感じでしょうか。時々振り返って素晴らしい景色を眺めながら進んで行くと岩小屋沢岳に到着です。

 最後の休憩地点ということで、誰もいないものの奥の方で休憩を取ることにしました。すると、奥のハイマツ帯から次々とライチョウが現れました。座っていた真後ろに現れたので驚いてしまったのでした。その後に到着した方としばしライチョウを眺めていました。その方と記念撮影をし合った後は、この日の目的地である新越山荘を目指します。

【山頂に現れたライチョウ】

【6羽程のライチョウがいて驚きました】

【新越山荘へ】
 岩小屋沢岳でしっかり休憩をとったのですが、思ったよりも距離がなかったようで新越山荘まではあっさり着いてしまいました。山荘前で休憩していた方々といろいろな話で盛り上がった後受付を済ませたのでした。

 前日はかなり混みあった山荘もこの日は落ち着いた人数だったようです。翌々日に小屋締めになるということで、ドリンクのサービスがあったのもうれしかったです。

 小屋の談話室でいろいろな方との話が弾みました。また、談話室からの展望が素晴らしく、夕暮れの景色は本当に見事でした。本当に新越山荘まで足を伸ばして良かったなと思います。夕食後もあっという間に消灯時間を迎えて、天気に恵まれた4日目の夜は更けて行ったのでした。

【以下は新越山荘の談話室からの眺め 稜線の紅葉】

【沈み行く夕陽】

【夕暮れの白馬岳方面の眺め 白馬岳は僅かにピークの先端が見えるのみのようです】

【厳かな雰囲気の剱岳】
 


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