北アルプス縦走・雲ノ平周回(5〜6日目 新越山荘〜三俣山荘)
  登山日: 2015年9月19日(土)〜28日(月)  
  標高:1287m(白鳥山) 1593m(犬ヶ岳) 1624m(黒岩山) 2267m(長栂山) 2418m(朝日岳)
      2611m(雪倉岳) 2932m(白馬岳) 2903m(白馬鑓ヶ岳) 2812m(天狗ノ頭)
      2696m(唐松岳) 2814m(五竜岳) 2889m(鹿島槍ヶ岳) 2670m(爺ヶ岳)
      2630m(岩小屋沢岳) 2678m(赤沢岳) 2752m(スバリ岳) 2821m(針ノ木岳)
      2799m(蓮華岳) 2551m(北葛岳) 2509m(七倉岳) 2297m(船窪岳)
      2601m(不動岳) 2625m(南沢岳) 2924m(野口五郎岳) 2841m(三俣蓮華岳)
      2860m(双六岳) 2755m(樅沢岳) 3180m(槍ヶ岳)
      2840m(黒部五郎岳) 2924m(鷲羽岳) 2825m(祖父岳)
 10日間(9日間)歩行距離 172km 累積登り 17,800m 累積下り 16,400m
 山と高原地図によるCT合計 125時間 10日間(9日間)行動時間(出発→目的地まで) 94時間

 

 9月19日(土)    親不知〜海岸 9:25(〜10:10) → 白鳥小屋 14:50 → 栂海山荘 17:45
 
 9月20日(日)  栂海山荘 3:55 → 犬ヶ岳 4:05 → さわがに山 5:20 → 黒岩山 6:35
   長栂山 9:00 → 吹上のコル 9:45 → 朝日岳 10:15(〜35)
   雪倉岳 13:50 → 白馬岳 17:00 → 白馬頂上山荘 17:30
     
9月21日(月)    白馬岳頂上山荘 4:35 → 白馬鑓ヶ岳 6:20 → 天狗山荘 7:00 → 天狗の頭 7:30
   不帰U峰北峰 9:40 → 唐松岳 10:30 → 五竜山荘 12:30
     
9月22日(火)    五竜山荘 4:25 → 五竜岳 5:20(〜45) → キレット小屋 8:00
   鹿島槍ヶ岳北峰 9:15(〜45) → 鹿島槍ヶ岳南峰 10:05 → 冷池山荘 11:20
   爺ヶ岳南峰 12:35 → 種池山荘 13:00 → 岩小屋沢岳 14:30 → 新越山荘 14:45
     
9月23日(水)    新越山荘 4:10 → 赤沢岳 5:20(〜45) → スバリ岳 6:45
   針ノ木岳 7:40(〜8:10) → 針ノ木小屋 8:40(〜9:10) → 蓮華岳 10:10(〜25)
   北葛岳 11:55(〜12:30) → 七倉岳 13:30(〜14:00) → 船窪小屋 14:25
     
9月24日(木)    船窪小屋 4:30 → 船窪岳第二ピーク 6:20 → 不動岳 8:10 → 南沢岳 9:20
   烏帽子小屋 10:25 → 野口五郎小屋 12:50(〜13:15) → 野口五郎岳 13:25
   水晶小屋 15:05(〜25) → 三俣山荘 16:50
     
9月25日(金)    停滞
     
9月26日(土)    三俣山荘 4:45 → 三俣蓮華岳 5:30 → 双六岳 6:30 → 双六小屋 7:25
   樅沢岳 7:55 → 槍ヶ岳 10:40(〜11:00) → 槍沢ロッジ 13:30
   徳沢ロッジ 14:50 → 上高地 16:10
     
9月27日(日)    折立 6:45 → 太郎平小屋 8:55 → 北ノ俣岳 10:25 → 黒部五郎岳 13:10
   黒部五郎小舎 14:40
     
9月28日(月)    黒部五郎小舎 4:05 → 三俣蓮華岳 5:25(〜45) → 三俣山荘 6:20
   鷲羽岳 7:20(〜50) → 祖父岳 9:05 → 雲ノ平山荘 10:05
   祖母岳 10:20(〜45) → 薬師沢小屋 12:30 → 太郎平小屋 14:25
   折立 16:10

 

 5日目の朝を迎えます。この日はCTでは11時間弱ということで、今回の縦走の中では結果的には3日目に並ぶ短い行程の日となりました。ただし、11時間という行程自体が当然のことながら結構長いですし、船窪小屋の手前は結構な険しいルートになっているということは聞いていましたので、他の日と同様に夜明け前の出発としました。

 新越山荘からの最初のピークは鳴沢岳になりますので、鳴沢岳山頂で御来光をと思ったのですが、思ったよりも早く出発できたので、赤沢岳山頂での御来光を狙うことにしました。ただ、鳴沢岳なら充分でも赤沢岳では結構飛ばさないといけなかったので、少し急ぎ足で向かうことになりました。それでも、多少は余裕を持って赤沢岳に到着することが出来ました。休憩を兼ねて御来光をと思ったのですが、残念ながら厚い雲に覆われて御来光を眺めることはできませんでした。

【鳴沢岳山頂】
 
【赤沢岳山頂】
 それでも、展望は良かったですので、薄暗い中でも展望を一通り楽しむことができて良かったと思います。種池山荘から針ノ木峠の稜線を歩くのは2回目ですが、本当に景色の素晴らしい稜線だと思います。

 赤沢岳でしばし景色を楽しんだら先に進みます。赤沢岳直下はザレていますので、少し慎重に下って行きます。その後は、再び歩きやすい道になりますが、とにかくアップダウンが続きますので、疲れているとなかなかしんどい道かもしれません。

 やがて、厚い雲の上から太陽が出て来て、稜線に光が当たり始めます。光が当たらなくても素晴らしい眺めですが、やはりよく晴れた景色に勝るものはありません。テンションも高まりながら歩いて行くとやがてスバリ岳に到着です。この手前あたりから、前日に針ノ木小屋で泊まった方達と頻繁にすれ違うようになりました。

【厚い雲の間にうっすらと光が】

【歩いて来た稜線】

【後立山連峰の山々】

【左奥に鹿島槍ヶ岳 右奥に爺ヶ岳】

【剱岳】

【立山】

【黒部湖と薬師岳】

【蓮華岳】

【スバリ岳と奥に針ノ木岳】

【針ノ木岳と蓮華岳】

【黒部湖もよく見えて】

【そろそろ雲の上に太陽が昇ってきそうです】

【スバリ岳】

【歩いて来た白馬岳からの縦走路】

【白馬岳から鹿島槍ヶ岳の後立山の主だった山々】

【スバリ岳山頂】
 スバリ岳に着いた時にはすっかり晴れていたこともあって、素晴らしい景色が広がっていました。やはり立山連峰の眺めは見事でしばし見入っていたのでした。しばらくのんびりしても良かったのですが、展望はやはり針ノ木岳の方がいいですので、とりあえず針ノ木岳まで登ってしまうことにしました。

 一旦鞍部に下った後ゆっくり登り返して行きます。ここは結構長い登りになりますが、着実に登り返して行くとやがて針ノ木岳山頂に到着です。青空の下に素晴らしい景色が広がっています。北には歩いて来た後立山からの稜線、西には立山連峰、南には槍ヶ岳などの北アルプス南部の山々、東には蓮華岳のパノラマの景色が広がっていました。特に好きな眺めが黒部湖越しの立山で、今回もしっかりと見ることが出来たのでした。30分程ゆっくりしていましたが、まだまだ先も長いですので、休憩もそこそこに針ノ木峠に下って行きました。

【立山連峰】

【堂々たる薬師岳】

【立山 中腹にはロープウェイ駅も】

【徐々に遠ざかる剱岳】

【針ノ木岳】

【スバリ岳を振り返る】

【針ノ木岳山頂】

【この日と翌日で通過する険しい稜線 中央の七倉岳の奥に船窪小屋】
 
【不動岳南沢岳の奥に野口五郎岳でしょうか】

【左の赤牛岳と右の薬師岳 読売新道からの赤牛岳もいつか歩きたいものです】

【槍穂の山並みの右には乗鞍岳 槍ヶ岳はまだまだ遠く】

【黒部湖越しの立山連峰】

【五色ヶ原】

【この後に向かう蓮華岳】

【高瀬ダムと奥は大天井岳から槍ヶ岳の稜線】

【富士山もよく見えて 左には八ヶ岳連峰 右には南アルプス】

【針ノ木岳を振り返る 紅葉も鮮やかに】

【針ノ木小屋と色付き始めた木々】

【針ノ木小屋】
 時々振り返りながら針ノ木小屋に下って行きます。針ノ木小屋に泊まって針ノ木岳に登った方達は小屋に戻ったかそのまま縦走されたのか、ほとんど人とすれ違うことなく下って行きました。針ノ木小屋の周りは結構色付いている斜面も見られて紅葉が素晴らしかったです。

 針ノ木岳でのんびりしましたが、針ノ木小屋でも少しのんびりすることにしました。すると、前日の新越山荘でもよく話をして、この日も同じく船窪小屋に泊まられるMさんが追い着いて来られていろいろお話をしました。Mさんはバリエーションもこなされるベテランの方で、この後も休憩場所毎にいろいろ話をしながら進んで行きました。行程的に余裕があったのもあって、この日は本当に休憩時間が長かったように思います。ルート的にも、SW最終日という日程的にも歩く方も多くはなく、本当に静かにのんびりとこのルートを堪能することができたのではないかと思います。しばらくのんびりしたら蓮華岳に向かいます。蓮華岳までは何度か歩いたこともありますので、何度も振り返って景色を楽しみながら登って行きました。

【テント場と紅葉が見事な斜面】

【少し登った所からの針ノ木小屋と針ノ木岳】

【針ノ木岳とスバリ岳】

【剱岳もよく見えて】

【手前は針ノ木岳からの稜線 奥には立山連峰】

【手前のピークらしき場所を過ぎるとなだらかな稜線へ】

【最後の蓮華岳への登り】

【中央下は蓮華の大下りの鞍部 左の北葛岳から右の七倉岳、そして船窪小屋へ】

【針ノ木岳からの稜線】

【北葛岳〜七倉岳の稜線の奥には野口五郎岳 左は槍穂の稜線 右奥は水晶岳】

【白馬岳〜鹿島槍ヶ岳〜爺ヶ岳の稜線】

【蓮華岳山頂】
 針ノ木峠からの急登を登ると一旦緩やかな道になります。これをしばらく歩いて再び登って行くと蓮華岳山頂に到着です。やはり針ノ木岳からの稜線と立山連峰の眺めは本当に見事です。また、これから歩いて行く縦走路もよく見えていたのでした。

 ここでも少し休憩をしたら、蓮華の大下りを下って行きます。ここからは未知のルートですので、楽しみにしつつも気を引き締めて下って行きました。最初はガレガレの道ではありますが、このあたりはまだまだ歩きやすいと思います。

 さらに下って行くとかなりザレた道が出てきます。正直、ここを下って行くのかと思うくらいのザレ方で、慎重に下らざるを得ませんでした。ザレた道を下って行くと、鞍部の手前には岩場もありました。結構険しい岩場で、やや心もとない鎖を使って慎重に下りました。ちなみに先行していたMさんが一時ルートを外れるなど、少しわかりにくい箇所もあったように思います。 

【蓮華岳直下はザレていますが比較的歩きやすい道です】

【蓮華岳山頂を振り返って】

【斜面の紅葉が見事】

【北葛岳への稜線は彩られて】

【ザレザレの道を下る】

【鎖場を振り返る】

【鮮やかな紅葉の間を通って】

【鞍部からの登り返しより上部のザレた道と下部の岩場を振り返る】

【ここからが遠かった北葛岳】

【針ノ木岳方面の眺め】

【蓮華岳を振り返って】

【北葛岳山頂】
 鞍部からは北葛岳へ登り返して行きますが、最初はやや急登になっています。見事な紅葉の間を通って登って行くと一旦緩やかな稜線歩きとなります。蓮華の大下りの下部と違って、このあたりは比較的歩きやすい道となります。ただし、その後北葛岳への登りとなりますが、このあたりまで来ると結構しんどくなってきました。何とか登り切ると北葛岳山頂へ到着です。ちょうどそれまで休憩をしていた2人組の女性の方々が出発するところでした。この日の核心部は過ぎたと思っていたのですが、この後に前日に事故のあった箇所があるとのことでしたので、再び気の引き締まる思いがしたのでした。

 とはいえ、ここまで一気に歩いて来ましたので、2人組の方を見送った後は、北葛岳でしばしの休憩としました。Mさんとは、ここでのんびり話をしていました。ここまで来て焦ることもありませんので、ゆっくり休憩をした後、いよいよ七倉岳を目指して歩いて行きます。

【高瀬ダム越しに槍ヶ岳】

【七倉岳への稜線 下って登り返すあたりが急峻な地形になっています】

【鞍部を見下ろして このあたりも険しい地形になっています】

【見事に染まった北葛岳の斜面を振り返る】

【険しくも鮮やかな稜線】

【翌日登る不動岳とガレ場】

【左の蓮華岳と右の北葛岳】

【七倉岳頂上碑】

【縦走路分岐】

【いよいよ船窪小屋が見えて】

【船窪小屋】
 北葛岳からの下りは九十九折れでやや急ながらも、そこまで危険な箇所はないのですが、鞍部に下って登り返すあたりが結構険しく、梯子から登って行くところが注意を要するでしょうか。その後も、岩場交じりの稜線を歩いて行きます。紅葉は見事でしたが、慎重に歩いて行きました。しばらく登って行くと七倉岳山頂に到着です。船窪小屋も近く、北葛岳からそれほど歩いたわけではないのですが、ここでものんびりしてしまったのでした。

 七倉岳でのんびりした後はいよいよ船窪小屋へ向かって歩いて行きます。途中で、翌日歩く縦走路への分岐を経て船窪小屋に到着です。既に到着された方同士で話が盛り上がっているようでした。到着したらさっそく受付です。この日はすいていましたので、泊めていただきましたが、本来は予約が必要な小屋です。そして、前日まではSWで混みあっていたので、予約も取れなかったとのことでした。受付を済ませたら、Mさんや他の泊まられる方と外のベンチで楽しくおしゃべりをしながら過ごしたのでした。
 夕食は聞いていた通りの御馳走で、山の上とは思えないような食事を楽しむことができました。一品一品について解説もしてくれます。食事の後、しばらくしてからお茶会が開かれました。SWの間は宿泊客が多くて開催できず、久しぶりの開催とのことでした。ここでは、針ノ木古道のビデオを見たり、お父さんお母さんの貴重な話を聞くことができました。

 船窪小屋は聞いていた通りの素晴らしい小屋で、本当に密度の濃い夜を過ごすことが出来たと思います。前日も小屋泊でしたし、テント場もあるので、タイミング的にはテント泊をする日に当てるところですが、小屋泊にして良かったと思います。こうして、思い出に残る縦走に思い出に残る小屋泊が加わったのでした。

【評判通りのおいしい食事】

【ランプの宿 お茶会など楽しい時間が過ぎて行きました】
 

【夜明け前の船窪小屋をそっと出て】
 6日目の朝を迎えます。日程的に後半に入りましたが、北アルプス縦走を距離で見た場合には、既に昨日には後半に入ったと言ってもいいでしょう。ただし、ここまではガスガスの日があったにしても、雨には降られなかったのですが、この日以降は徐々に下り坂の予報が出ていました。この日はまだ天気が持ちそうな予報でしたので、いかにこの日に進んでおけるか、そして翌日はほぼ雨の予報でしたので、翌日は停滞にするのか、それとも少しでも進んでおくのか、なかなか難しいところでした。結果的には、この日の昼頃から雨に降られたのは誤算だった一方で、当初泊まることを考えていた野口五郎小屋どころか、水晶小屋を経て三俣山荘まで行けたのは、うれしい誤算でした。

 朝は縦走中毎日そうであったように、夜明け前に出発します。したがって、朝食をいただきたかったのですが、お弁当にして前日にいただいたのでした。
 準備ができたらまだ静かな小屋を出発します。新越山荘から御一緒させていただいたMさんとは、ここでお別れとなりました。Mさんは針ノ木谷を歩かれるとのことでした。また、親不知から同じ行程で歩かれていたTさんとMさんは、もう少しゆっくりの出発となったようですが、トレランもされる健脚な方々ですので、そのうち追いつかれるだろうと思っていました。出発前にはお父さんも起きて来られていましたので、お別れの挨拶をして出発しました。

 暗がりの中を分岐を経て歩いて行きます。針ノ木谷出合までは比較的歩きやすい道だと聞いていましたので、その出合である程度明るくなっていればいいかなと思って歩いていました。しばらく歩くとテント場があります。狭いテント場ですが、それなりの方が泊まっていて、何人かの方が既に出発の準備をしていました。脇を通り抜けてそのまま下って行きます。道がしっかりあるとはいえ、随所で付け替えられた道を見ていると、やはり崩壊が進んでいるのだと思い知らされたのでした。確かに針ノ木谷出合までは、険しい道こそないものの、やはり崖際の道ですので、慎重に進んで行きました。

【分岐】

【テント場】

【迫力のあるガレ場を眺めながら】

【針ノ木谷出合】
 1時間弱程歩くと針ノ木谷出合に到着です。予定通りに到着した頃には少し明るくなっていました。御来光こそ見られなかったものの、真っ赤に染まる空を見られただけでも良かったと思います。今回は歩けなかった針ノ木古道ですが、いつかは歩きたいと思いつつ船窪岳を目指して進んで行きました。

 出合からは結構険しい道もあって、岩場交じりのトラバース、脇の切れ落ちたザレた道の急斜面など、慎重さを要する箇所が随所に出てきました。普通に歩けている時は問題ないと思いますが、疲れている時などは注意が必要でしょう。聞いていたように崩壊が進んだ両脇の切れた尾根道などもありました。崩壊が多少進んだからと言って、すぐに歩けなくなることはないと思いますが、状況は随時変わっていますので、注意深く行く必要があります。

 慎重に進んで行って、やがて本格的な登りになります。これを登って行くと船窪岳に到着です。消えかかった文字で第二ピークと書いてありました。

【夜明けに赤く染まる空】

【夜明けの高瀬ダムと槍ヶ岳】

【七倉岳の稜線と迫力のある崩壊地】

【ザレたやせ尾根は慎重に通過して】

【不動岳へは回り込むために思ったよりも遠かったです】

【砂地で踏ん張りにくかった登り】

【彩られ始めた斜面を登って船窪岳へ】

【紅葉越しの七倉岳】

【シナノナデシコ】

【船窪岳山頂】

【紅葉越しの高瀬ダム かなり空がどんよりとしてきました】

【鮮やかな紅葉】

【不動岳】

【砂地の歩きにくい箇所も所々に】

【光が当たらなくても見事な紅葉】

【振り向くと黒部湖越しに立山】

【針ノ木岳と蓮華岳】

【昨日から歩いて来た縦走路】

【不動岳直下の岩場】

【奥には目指す槍ヶ岳】

【不動岳山頂】
 危険を伴うような道は船窪岳で一段落となり、比較的歩きやすい道となります。それでも、不動岳までは、アップダウンも多く、所々にザレたというよりも砂地の道があって歩きにくい箇所があります。また、場所によっては脇が切れ落ちていますので、慎重に進む必要がありました。何よりも不動岳までは回り込むようにして進んで行きますので、思ったよりも遠く感じたのでした。

 それでも、光が当たらなくても鮮やかな紅葉を楽しみながら進んで行きます。この日は天気が下り坂の予報でしたが、予報よりも悪いようで、既にどんよりとした雲が空を覆っていました。先はまだまだ長いので、マイペースで歩いて行って、最後に岩場をよじ登ると視界が開けて不動岳に到着です。ここでは、昨日いただいた船窪小屋の弁当をいただきましたが、本当においしいおにぎりで、2つのうち1つはもう少し取っておくことにしました。

【おにぎり弁当 ごみが小さくなるのもいいです】

【砂地の歩きにくい道】

【南沢岳への道】

【斜面の紅葉が美しく】


【ザレた道が続きます】

【このあたりは西側が崩壊しているようです】

【高曇りのため富士山まで見えて】

【南沢岳山頂】
 不動岳で少しのんびりしたら南沢岳を目指します。紅葉が見事で、これで晴れていたら本当になかなか先に進めなかったかもしれません。このあたりから烏帽子小屋手前あたりまでが本当に素晴らしかったです。ただ、このあたりは紅葉の時期以外でも景色が素晴らしいとは聞いていましたので、紅葉もあってますます素晴らしい景色となったのでしょう。

 登山道は基本的には歩きやすいのですが、やはり先ほどまでと同様に、崖際に付けられた道も多く、ザレザレの道や脇の切れ落ちた道もありますので、そのような場所は慎重に通り過ぎて行きます。一旦鞍部に下って登り返して行って、視界が開けると南沢岳山頂に到着です。立山から薬師岳の稜線や赤牛岳〜水晶岳などの眺めが素晴らしかったです。景色が良くて広々としていたのですが、烏帽子小屋まで比較的近いですので、長い休憩は烏帽子小屋で取ることにして先に進むことにしました。

【山頂の砂地越しに立山】

【薬師岳】

【赤牛岳】

【稜線越しに水晶岳 今回は天候が悪くて立ち寄る時間はありませんでした】

【左奥の三ツ岳を目指して稜線を歩いて行きます】

【烏帽子岳を中心とした見事な景色 今回最も感動した景色の1つです】

【庭園のような景色が広がって】

【紅葉に囲まれた見事な烏帽子岳】
 
【庭園のような景色】
 南沢岳からはしばらく白砂の稜線を歩いて行きます。見晴らしもよく素晴らしい眺めでしたが、圧巻だったのは烏帽子岳の麓に下って行く手前あたりからの眺めで、烏帽子岳を中心とした庭園のような景色が素晴らしく、それに紅葉も合わさって見事な景色を織りなしていました。ここは、思わず足を止めてうなってしまうような景色でした。烏帽子岳の麓の素晴らしい景色とのはこのことだったのでした。

 このあたりから雨がぽつぽつとし始めました。しばらくはこのような感じだろうと思っていたのですが、まとまった雨の降る時間もあって、予定よりも早いペースで進んでいたものの、この日はどこまで歩くのかが悩ましいところでした。とりあえずザックカバーだけは付けて、まだ雨も強くなかったことから、庭園のような素晴らしい眺めを楽しみながら烏帽子小屋へ向かいました。

【烏帽子岳を右手に見ながら】


【逆さ烏帽子岳? 水面を見ると雨が降っているのがわかります】

【真っ赤な紅葉越しに烏帽子岳】

【烏帽子岳と南沢岳】

【南沢岳からの稜線 左中央あたりが見事な庭園風景だったでしょうか】

【烏帽子小屋が見えて】

【三ツ岳 中腹の紅葉も見事です】

【赤牛岳 いつかは再訪したいものです】

【写真の順番が逆ですが烏帽子岳は断念】

【ブナ立尾根からのルートと合流して】

【静まり返っていた烏帽子小屋】
 雨が降って来たので烏帽子岳は断念して、分岐からピークを登り返します。その後は緩やかに下ってブナ立尾根からの道と合流すると間もなく烏帽子小屋です。再び雨が強くなって来ましたので軒先を借りることにしました。同じ行程を歩いていたMさんTさんもちょうど駆け込んで来ました。ジュースを買って作戦タイムと言いたいところでしたが、SWでほとんどのものが売れてしまったということで、お酒しかなかったのでした。この後に寄った小屋はどこもこのような感じで、SWの天気が良かったおかげで人の入りが多くて、物資がことごとくなくなっていたのでした。

 しばし休憩をしたら出発です。健脚なMさんTさんを見送ってマイペースで歩いて行きます。時間的には水晶小屋まで行けそうでしたが、収容人員が少ないのであまり気乗りがしませんでした。とはいえ、翌日はほぼ雨になりそうな中で早い時間に野口五郎小屋でこの日の行程を終えてしまうのももったいない気がしていて、いろいろ考えながら歩いていたのでした。

【紅葉に囲まれたテント場からこれから歩く稜線を眺めて】

【歩いて来たルートを振り返る 針ノ木岳蓮華岳の間には鹿島槍ヶ岳まで見えて】

【続く稜線と右奥に赤牛岳】

【雨が正面から当たる中何とか撮った野口五郎岳と左奥に槍ヶ岳 思ったよりもいい絵になりました】

【びしょ濡れの中駆け込んだ野口五郎小屋】
 烏帽子小屋を出た頃は雨がぱらつく程度でしたが、徐々に高度を上げて行ったあたりからは本格的な雨になって来ました。風も結構吹き付けて来て、途中の岩場の陰で雨具の上下を装着したのでした。ちょうど先行していたMさんTさんも雨具を装着していました。

 雨が正面から吹き付けてくるので、なかなかカメラを出せずにいたのですが、あまりに正面からの野口五郎岳が見事でしたので、タイミングを伺って、少し濡れながらも何とか写真を撮ることができました。この後は、本降りになっていましたので、防水のコンデジで写真を撮っています。

 雨風で結構体温が奪われましたが、以前の海の日3連休でひどい目にあった時に比べれば風の強さはかわいいものでしょうか。それでも、雨は冷たくてなかなか大変でした。やがて、野口五郎小屋が見えましたので、さすがに寄らせていただくことにしました。

【野口五郎岳山頂】

【水晶小屋への縦走路】

【斜面には鮮やかな紅葉】

【真砂岳分岐】

【最後の登り返しがなかなかしんどいです】

【水晶小屋】
 野口五郎小屋ではやはりSWで食べ物類は一切売れてしまったのですが、小屋の方用のカップ麺を売ってくれました。外は雨風が強かったので、そのままという思いもありましたが、やはり時間もまだ早かったので、MさんTさんと水晶小屋を目指すことにしました。お2人は三俣山荘までと考えていましたが、私は時間的にも水晶小屋までかなと思っていました。

 休憩もそこそこに小屋の方にお礼を言って出発します。さすがに他に歩いている登山者は見当たりませんでした。お2人は野口五郎岳山頂をスルーしていましたが、私はせっかくですので寄って行きました。当然展望はありませんので、とりあえず寄っただけという感じでしょうか。その後は東沢乗越まで緩やかに下って行きます。途中には真砂岳分岐があります。こちらもいつかは下って湯俣温泉を訪れたいものです。その後は、岩場交じりで滑りやすくて参りましたが、角度が変わってほとんど風が当たらないのは助かりました。慎重に進んで、最後のしんどい登りを経てようやく水晶小屋に到着です。結局、3人でほぼ同時の到着となりました。

【鷲羽岳方面は当然雲の中】

【岩苔乗越へ】

【黒部源流の道へ】

【脇の紅葉はなかなかでした】
 私自身は水晶小屋で泊まるつもりでしたが、小屋の方に話を聞いてみると2人で布団1枚になるとのことでした。このびしょ濡れの中でこの混み具合では大変だと思って迷いました。Tさんは三俣山荘まで行く予定で三俣山荘に電話をしていました。Mさんは疲れていましたが、混み具合を聞いて三俣山荘へ行くことにしたのでした。私も結局Tさんの一緒に行きましょうという言葉に、体も冷えて疲れていましたが、すっかり暗くなる前には着くだろうということで行くことにしたのでした。ただ、今度は三俣山荘の方が来てもいいと言ったと思ったら、時間が時間なのでやめてくださいと言ったりとどうもはっきりしなかったようで、電話をしていたTさんとしばらく話をしていたようでした。結局5時までに着いてくれるならということで、了解を得て三俣山荘に向かいます。相当縮めないと無理な時間でしたが、そのくらいの時間で到着するつもりで向かったのでした。

 MさんTさんは北アルプス自体が初めてとのことでしたので、だいたいルートを覚えていた私が先頭で向かいます。結構飛ばして行きました。疲れ切っていたように思いましたが、底力が出たのか、結局2人を突き放してしまうくらいのペースで歩いていました。

【斜面の紅葉は見事で晴れていたらかなりきれいだったと思います】

【黒部源流碑】

【長い行程を経て三俣山荘へ】 
 黒部源流の道は岩が滑って本当に歩きにくかったです。また、雨が降っていて水があふれているような場所もありました。それでも、それなりのペースで進みました。脇の斜面を見ると紅葉が見事で、天候に加えて時間が時間なので仕方がないとはいえ、この素晴らしい景色をじっくり楽しめなかったのは残念でした。

 最後の三俣山荘手前の登りはしんどかったですが、これを登り切るとテント場に出て、小屋まで間もなくとなります。結局5時前には小屋に到着してしまったのでした。無事受付を済ませて、夕食もいただくことができました。布団は1人1枚は確保できましたが、SW後の割には思ったよりも泊まっていた方が多いように感じました。そして、SWは雲ノ平をめぐっていたうもこちゃんとばったりすることができました。他にも、やはりブロガーのふみさんも泊まられていたのですが、こちらはお互いに気付くことが出来ず本当に残念でした。こうして、お昼前から雨に降られ始めたにも関わらず、長い行程を歩いた6日目の夜は更けて行ったのでした。
 


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