のぐちごろうだけ・すいしょうだけ・わしばだけ
 野口五郎岳・水晶岳・鷲羽岳(1日目)
  登山日: 2016年5月20日(金)〜22日(日)  
  標高:2924m(野口五郎岳) 2986m(水晶岳) 2924m(鷲羽岳)


 5月20日(金)    七倉ゲート 5:00 → 高瀬ダム 6:50 → 登山口 7:10 → 烏帽子小屋 12:20
   三ッ岳直下 14:30 → 野口五郎小屋 16:30
   
5月21日(土)    野口五郎小屋 4:00 → 野口五郎岳 4:15(〜50) → 東沢乗越 6:45
 水晶小屋 7:45 → 水晶岳 8:30(〜50) → 鷲羽岳 10:50(〜11:30)
   水晶小屋 13:00 → 野口五郎小屋 16:30
   
5月22日(日)  野口五郎小屋 4:15 → 烏帽子小屋 7:20 → 登山口 10:05
   高瀬ダム 10:30

 

 本日から2泊3日で裏銀座を歩きます。GWは結果的に大荒れで南アルプスに転進しましたので、結局日帰りで針ノ木岳に登っただけでした。雪の少ない年になっていますので、残雪期の北アルプステント泊のチャンスはこの週末が最後かなと思っていました。もちろん、雪のある所にはありますので、正確な区切りはないと思いますが、雪山らしい山行ができる今シーズン最後の機会だと思ったわけです。実は、この週末は高原山オフ会に誘われていて、オフ会で会う方は1年に1回しか会えないうえに、なかなかないシロヤシオの当たり年だったがために、最後の最後まで悩みました。

 結果的には思っていた以上に雪解けが進んでいて、雪のない所を歩く方がずっと多かったですが、それでも雪景色を充分楽しむことが出来たと思います。それと、雪が付いていると難しそうな箇所も多かったと思いますので、一部を除いてほとんど難所らしい難所を歩くことがなかったのは良かったと思います。ただ、体力的にはしんどくて、もしかしたら高山病の症状もあったのだと思いますが、とにかく最終日の下り以外は常にきつい状態が続いていました。特にサブザックで動いた2日目がずっと辛かったのは、やはり高山病の影響だったのではないかと思います。

【七倉駐車場】
 
【新しくなっていた七倉山荘】
 早朝七倉に入ります。野口五郎小屋までの長丁場ですので、できるだけ早い時間に出発したいところですが、さすがに前日が仕事ではそこまでは早くはなりません。タクシーはないと思っていたので、涼しいうちにと思って準備ができたらすぐに出発しました。実はタクシーは既に配車されていて、ちょうど高瀬ダムで追いつかれたことから、体力的なことを考えると、タクシーが出るのが分かっていれば、仮眠などを取ってタクシーの出る時間まで待った方が良かったのでしょう。

 驚いたのは七倉山荘が立派になっていたことで、数年前に建て替えられたようです。公衆トイレを借りてゲートをくぐって出発です。長いトンネルを歩いて行きます。しばらく歩くと船窪小屋へ登って行く登山道を分けて舗装道路をひたすら歩いて行きます。やがて壁のような高瀬ダムの堰堤が見えて来ます。これを九十九折れに登って行くと、ようやく高瀬ダムに到着です。先に書いたように、到着前にタクシーに抜かれて、単独行の方が先行して行きました。結果的に、この日に入山して稜線まで出たのは、この方と私だけだったようです。
 
【七倉ゲート この時期はタクシーが走っていないと思っていましたが】

【七倉登山口 ここから船窪小屋への道はまだ歩いたことがありません】
 
【徐々に壁のような堰堤が見えて来ました】
 高瀬ダムのベンチで少し休憩をしたらトンネルをくぐって、まずは裏銀座の登山口を目指します。トンネルをくぐった後は吊橋を渡って、キャンプ地を経て、砂地を進んで行きます。川を渡している木の橋を渡るとまもなく登山口に到着です。登山口の脇は水場になっていますが、既に水はそれなりに担いでいましたので、そのまま登って行きます。この水場は今まで使ったことがなく、下山時に初めて飲んでみたのですが、冷たくておいしい水でした。水を行動用にしても担いで行くのであれば、ここで補給するのがいいかもしれません。

 登山口からは、ひたすら登って行きます。この日の七倉から野口五郎小屋までは標高差約1800mですが、このブナ立尾根だけで約1200mは高度を稼いで行くことになります。登って行く途中にある数字は、前回歩いた時は知らなかったのですが、数字×100mが烏帽子小屋までの標高差とのことでした。それで「11」などという数字があったのでした。こういった道標は、順調に歩けている時はありがたい一方で、しんどい時は全然進んでいないのがわかるので、むしろしんどさが増すような気がします。

【壮観ですがここを九十九折れで登って行くのは時間がかかります】

【歩いて来た道を振り返って】

【湯俣温泉への道 こちらもいつかは歩きたいところです】

【高瀬ダム越しの山々】

【正面のトンネルをくぐって行きます】

【吊橋を渡って】

【裏銀座登山口】
 前週の記録で見たように、標高2000m以下では雪はほとんどありません。2000mを越えてもしっかり雪が出て来るのは、標高約2200mの三角点を越えてからとなりました。それも、夏道も結構出ている状態でしたが、結構急斜面だけに雪が残っていて、だいたい足の置場はあるのですが、ないと歩きにくかったり、裏が空洞になっていて思いっきり踏み抜いたりとなかなか難儀しました。ただ、夏道が時々出ているのでほとんど道迷いがないのは助かったでしょうか。

 途中、本ルートが崩壊したのか新しい道が付けられていたのですが、その新ルートの急斜面に雪のトラバースがあって、ここだけは本当に痺れました。下りではもっとも気になっていたポイントでしたが、下る時には少し雪が溶けて、登りよりは歩きやすくなっていました。こうしてさらに登って行くと、雪も随分つながって来ます。長い急斜面が出て来ると、アイゼンを装着するか迷うところですが、この時間になると結構雪が緩んで来ていましたので、登りだったこともあってそのまま登って行きました。いよいよ「1」の木札が見えてもう一息ですが、雪道中心になって来ましたので、まだまだ大変そうでした。

【取付きは急斜面の登りが続く】

【残りの標高差を示す木札 11までですので標高差は1200m弱ということでしょう】

【休憩地点に木札が置かれているので実際は少しずれていると思います】

【徐々に現れる雪 結構急斜面に多いのが悩ましいところです】

【素晴らしい新緑の眺め】

【蓮華岳からの縦走路 崩壊地が多いのが印象的です】

【トラバースを振り返って 左は切れ落ちています】

【時々見える夏道 歩きやすいのか歩きにくいのか微妙な積雪量です】

【もう一息です】

【右手に上がって行きます 雪が多いとわかりにくそうです】

【雪の急斜面を登ります アイゼンは結局使わず】

【夏道に出た後は緩やかに烏帽子小屋に下って行きます】
 雪の急斜面を登って、少しトラバース気味に尾根筋を歩いて行くと夏道に出ます。ここで尾根を乗り越して緩やかに下って行くと烏帽子小屋に到着です。ここまでに下って来た3人の方とすれ違ったので、週末はそれなりに入山者が入ると思っていたのですが、結局この後、下山するまでに会ったのは3人でした。

 烏帽子小屋で少し休憩をしたら出発です。奥の雪の小山に登って行って、その後はテント場になっているあたりを下って行きます。池の脇をトラバースして行くと夏道に出て、緩やかに登って行きます。最後登り切る手前に雪壁があって、記録でも見ていたのでどうしようかと思いましたが、トレースがしっかりしていたのと登りでしたので、そのまま登って行きました。ここからは再び緩やかなアップダウンが続いて行きます。

【烏帽子岳・蓮華岳方面への分岐です】

【烏帽子小屋 奥には雪がべったりと残っています】

【烏帽子小屋奥の雪道を登ったあたりから このテント場付近は雪の吹き溜まりになるのか雪が多いです】

【雪が解け始めた池】

【緩やかな登り このあたりから随分きつくなったでしょうか】

【振り返ると中央が烏帽子岳 右奥へ南沢岳 中央左奥にはまだまだ白い立山が見えています】

【雪壁 かなりの勢いで溶けてはいるようです】

【三ツ岳をトラバースして続く稜線】

【槍ヶ岳と野口五郎岳の絶景】

【いつか登ろうと思いつつ今回も登らなかった三ツ岳】
 三ッ岳を目指して歩いて行きますが、このあたりでは既に疲労のピークに達していて、僅かな登りでも結構辛くて、大きな登りはしばらくはなかったのですが、それでも大変でした。とにかく、少しでも登るところは一歩一歩進んで行く感じで、あまり時間がかかっていることには気にしないことにしました。やがて三ッ岳のトラバースに到着です。ここからは、見事な槍ヶ岳と野口五郎岳が見えていて、ハイマツ帯にテントが張ってありました。どうも先行していた方が張ったようで、随分早くに到着されていたようです。ちなみに、この方は翌日水晶小屋まで往復して下山されています。結局自分は直接話ができなかったのですが、翌日登って来た方がこの方とされた会話の中で知ったのでした。

 自分もこのあたりでもいいくらいでしたが、やはり翌日に水晶岳だけならともかく、鷲羽岳までと考えるのであれば野口五郎小屋まで行っておきたいということで、辛くとも進むことにしました。多少進んでいても、3日目は下り中心ですので、天気が大荒れでもない限り問題はないでしょう。

【三ッ岳と先行していた方のテント】

【野口五郎小屋まではまだ遠く】

【水晶岳に日が射しこんで】

【野口五郎小屋手前の登りは本当に辛かったです】

【中央下に野口五郎小屋の屋根が見えて 周囲はまだ雪渓がべったりと残っています】

【野口五郎小屋 冬期小屋入口】
 三ッ岳直下後は尾根筋の道とトラバースする道がありますが、トラバースはべったりと急斜面の雪渓が残っていますので、尾根筋の道を歩いて行きます。前回7月の海の日の連休の時も、同じ理由で尾根筋を歩いています。

 その後も、辛い歩きは続いて、何度もこのあたりでテントを張ってしまおうかと思ったのでした。特に、最後は結構登って行くために、辛かったでしょうか。それでも、ようやく小ピークを越えて緩やかに下って行くと、野口五郎小屋の屋根が見えてほっと一息つくことが出来ました。

 実は、ずっと小屋前にテントを張ることを考えていたのですが、すれ違った方が冬期小屋を利用したという話を聞いていたので、中を覗いてから決めることにしました。入口が狭くてザックを通すのに苦労しましたが、中は結構きれいだったこと、他にこの日は宿泊者がいなかったことから小屋をお借りすることにしたのでした。この日の夜は問題なかったのですが、翌日の夜は結構風が強かったので、小屋を利用させてもらって良かったと思います。また、水作りの際にいろいろ広げられたのは良かったと思います。

 疲れ切ってはいましたが、夕陽だけは雪渓を登って稜線から眺めて来ました。これは、翌日の早朝に雪渓を登りやすくするためにトレースを付けておく意味もありました。こうして1日目の夜は更けて行きました。2日目はサブザックですし、3日目は下りですので、この時は2日目以降は楽になるはずだと思っていましたが・・・。

【沈み行く夕陽】

【赤牛岳】

【夕陽が雲に隠れて】

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